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asobiの曲、セルフライナーノーツ(中編)

こっから中盤戦


6.IO/IO

hammaとShojiと作った、asobiでは現状唯一のfeat曲。
はじめてのfeat曲ってこともあって多少緊張したけども、hammaの秘密基地みたいな家でゆるゆるREC出来たのは楽しくていい思い出。
トラックはピアノの生感がポイントで、そこにオートメーションで揺らぎを加えたり、、、色んなことを試してます。
あとhammaからのオーダーで、バースの後半を変わり種にして欲しいってのがあったから、曲のテーマ(クラブ帰り?)を参考に、一気にクラブに入るみたいなスイッチアップを入れてる。
これもまたShojiのメロとリズムパターンのデパートみたいな曲で、asobiよりもう一段エロく切なく歌い上げる感じも大好き。asobiの存在感をしっかり出してくれました。
hammaはラップのスキルも卓越してるけど、同時にマーケター的な思考も超優れてると思ってて。曲のテーマをカッチリ決めてくれたり、そこへアプローチする自分なりのフロウをしっかり持ってたり。見せ方、見え方への意識がめちゃくちゃ高くて尊敬してる。トラックにも手を加えてもらって、聴きどころをしっかり増やしてくれたりと、超頼りになる存在だった。これはみんなコラボしたくなるよね。
色々と勉強になった一曲、切なさの中に激しさも含んだ、お気に入りの一品です。hammaのアルバムに収録されてる(全曲かっこいい)ので気になった方は聴いてみてください。

7.Daisy
パターンとしてはB、東海林の原曲が先にある方。
ここまでシンプルなサビはasobiの中ではあんまりなくて、声やハモリを重ねてボーカルを豪華にしていくって段階を踏むようになったキッカケでもある曲。
このタイミングでエンジニアさんやスタジオの規模が変わり、俺たち自身の意見やアイデアがより求められる、それを実現出来るって環境が仕上がってきた。RECに慣れてきたからか、メンバー同士の意見もこの辺りから活発に出てくるようになった気がする。
個人的には当時跳ねてたEmpty〜をベースに、よりチルに、それでいてノりやすいリズムを目指してた。
コマツの千変万化のギターに三枝の落ち着いたベース、移り変わっていくMC各人の歌のスキルがちゃんと出て、1発で情景が浮かんでくる素敵な曲になったと思う。
MVの撮影もめちゃくちゃ印象に残ってて、俺たちのイメージを監督がしっかり拾ってくれた最高のMVになったと思う。結構強行軍の撮影だったので体力的にはマジでキツかった(俺は運転もしてた笑)けど、終わってみればマジで楽しかったです。



8.Cruel
こっちはAパターン。これのトラックは実はSelf Pleasureの次くらいに作ってたやつで、流石に色々ブラッシュアップしたんだけども、大枠の進行や展開はほぼそのまま。
多少経験を積んだ所で『俺なりのm-floをやってみよう』という意識でいろんなサンプルや遊び心を詰め込んだトラックです。
ど頭のアラハタのラップがもうカッコいいよね。多少アゲ目でもコイツめちゃくちゃカッコいいラップするな!ってここで生まれた認識が、その後の曲でアラハタパートのトラックを魔改造していく契機になりました。
Shojiのパートで言うと後藤パート後のスイッチアップのところが大好きで、ここのジャズっぽいトラックにShojiがメロをバチッとハメてくれたのでもうマジコイツ最高!ってなりました。
後藤パートもマジでいけてて、声がまずカッコいいから何言っててもサマになるんだよね。就活を題材にラップしてるんですが、意味が伝わりそうで伝わらないんだけど、イメージは頭に叩き込んでくるみたいな。たったの8小節でしっかりインパクト残せるのがさすが。
三枝のベースが、特にアラハタパート辺りの音数少ないところがブリブリに気持ちいい音が出ててお気に入りです。
曲全体で言うと、ビートが目まぐるしく変わりながら畳み掛ける短めの曲って意味で、また別の表情のasobiを見せられたんじゃないかと思います。
MV撮影でパン食べたの懐かしいな。これも楽しい思い出です。


9.Second Guesses
知る人ぞ知る(サブスクあんま回ってない)、asobiの伝家の宝刀。略称セカゲス。
Shojiの原曲ありきのBパターンなんですが、この原曲を弾き語りで演ってるのをみた俺が、あまりにも良すぎて『早く早くアレンジさせてくれ〜』って急かしまくって、結果原曲をもらってから、大枠のアレンジは半日くらいで固めた記憶があります。
このセルフライナーノーツの意義はこの曲を再評価してもらうこと、ってくらいのお気に入り曲です。
Shojiの多彩なメロディラインがまずヤバい、ヤバくない?
この曲のミソは後藤アラハタの合間でパート毎に様々な表情を見せてくれるShojiだと思っていて。色々なボーカリストから要素を吸収してアウトプット出来る能力がずば抜けてるんだなと。
それを一つの曲の中で違和感なく表現出来るのがやばい。
後藤もやばい。アレンジを1番最後まで迷ったのは後藤のパートで。他のパートでやり尽くした感があってどういう味付けをしようかな〜って悩んだままシンプルなトラックで済ませちゃったんです。結果後藤の声、和メロっぽいアプローチ、歌唱力が引き立つから、シンプルでよかったんですよね。パートの後半から登場するエレピのフレーズ一つでシティポップがここでも成立しました。彼は歌唱力の鬼なので。
アラハタもマジでやばい。もう聴いた通りなんですが、複雑なビートを完璧に乗りこなし、ラップも歌も同時に表現するってどんな脳みそしてたら出来るんだという感じ。今まで別個で表現されていた各スキルを一つに集約した凄まじいパートを生み出しました。
コマツのギターもやばい。パート毎の色の変化はもちろん、この曲あたりからより引き算と強調が上手くなった感じが出ていて、特にアラハタパートのギターは打ち込みでは完全に表現できない印象的な音とリズムを刻んでくれました。間奏の裏メロも神。
三枝のベースももちろんやばい。彼はあまり手数を多くしたがらないタイプのベーシスト(そこも素晴らしい)なんだけど、『この曲は動いた方がいいと思って、、、』って言いながら歌うみたいなヌルヌル動くベースを持ってきた。それがサビのドライブ感とそれ以外のパートのストップ&ゴーを際立たせてる。最高。
と、最高づくしの曲になってます。この機会に是非ご一聴ください。


ちょっとセカゲスについて熱く語りすぎたので今日はこの辺で!
後半戦はまたいずれ〜

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