Hej! Laere vol.36 新メンバーの視点を共有する社内勉強会と対話会
10月、新しいメンバーが加わりました!
2023年10月、弊社レアに新しいメンバーが2名加入しました! レア新体制に伴い、弊社では新メンバーを迎えた相互理解のための対話会、そして新しいメンバーが持つ知識や経験を共有するための社内勉強会を行いました。
弊社では約半年に一回、メンバーの強みや成長可能性について、フィードバックを送り合う対話会を開催しています。10月の対話会では新しいメンバーの参加にあわせて、改めてメンバーそれぞれの興味関心や強みと弱み、メンバーに知っておいてほしいこと等を伝える「取り扱い説明書」を作成。それをもとに対話をすることで、今後お互いが働きやすい、成長を促進する環境づくりに活かしています。
そして新しいメンバーとして弊社に参加してくれた、琴海さんと美波さんによる勉強会も実施しました。それぞれ海外の大学院で学んだ経験や、2人の情熱を共有してもらいました。琴海さんはスウェーデン・ウプサラ大学にて「持続可能な観光地開発」修士課程で学び、日本の組織や地域がよりサステナブル、リジェネラティブになるための提案を共有。また、美波さんはスペイン・エリサヴァ大学にて「複雑性の戦略デザイン」修士課程で学んだ経験をもとに、戦略デザインの全容とシステミックに課題をみるためのフレームワークを共有しました。
世界で獲得してきた新しい視点と多様性を、今後さまざまなプロジェクトにもたらしていけるようレアメンバー一同精進してまいります。皆さま、新しいレアメンバーをどうぞよろしくお願いいたします!
現在社内の取り組みとして、自然と向き合うことを通して、自己理解やインスピレーションの獲得へとつなげるプロセスを探求しています。そこで、弊社がオフィスを構える南青山にて、美しい庭園を誇る「根津美術館」へと赴き、自分と自然と向き合うワークショップを実験的に実施。探求したい”問い”をもって自然に入ると、どのような気づきや変容が起こるのか、自分をじっくり観察する時間をとりました。
Voice from Finland
Moikka!(こんにちは!)フィンランドのアアルト大学に留学しているえりかです。
前回のニュースレターでは、「フィンランドのサウナ文化」について紹介させていただきました。今回は、国内外のブランドにデザインを提供し、イラストレーター、ビジュアルデザイナーとして活躍するアアルト大学の友人、ロッタ・マイヤさんにお話を伺いました。
― ロッタさんは社会人経験を経てから、アアルト大学の修士課程に入学されたそうですね。その経緯を教えてください。
ロッタ:アアルト大学の学士課程では、テキスタイルデザイン学科で織物やプリントデザインを学びました。卒業後、まだ自分の進みたい方向が定まっていなかったので、修士課程に進む前にフィンランドで数年間働くことを決めたんです。フリーランスやインハウスデザイナーとして、ビジュアルデザインの仕事に3年間携わり、2020年にアアルト大学に戻ってきました。
― 修士課程では、専攻をテキスタイルからコンテンポラリーデザインに変更したんですね。どうしてでしょうか?
ロッタ:コンテンポラリーデザイン(CoDe)学科を選んだのは、セラミックやガラスなどの素材を通して、デザイナーとしての視野をもっと広げたいと思ったからです。CoDeで学んでいく中で、2次元のテキスタイルと、3次元のセラミックやガラスなどのマテリアルとの間にある世界に興味を抱くようになりました。これらの素材を扱う経験から、私は形や立体性よりも、色や平面的な形に注目していることに気付きました。
テキスタイルデザインの視点から、セラミックやガラスに取り組むことは、私のデザイナーとしての特徴や強みの一つです。専攻を変えることは、テキスタイルを諦めることではなく、むしろ制作方法の幅を広げることに繋がっていると思います。
― 今年の9月から多摩美術大学に交換留学されていますが、どのようなことを学んでいるのでしょうか?
ロッタ:多摩美では、吹きガラスやステンドグラスを中心に、ガラス造形における様々な技術や技法を学んでいます。吹きガラスはより身体を使う作業工程ですが、ステンドグラスは平面的なデザインに近く、テキスタイルのパターンを描く際の考え方に近い側面もあります。
それぞれの工程の違いが、自分のデザインにおけるアプローチに大きな影響を与えていて、それがとても面白いと感じています!
― 日本に留学しようと思ったきっかけは?
ロッタ:実はテキスタイル学科を卒業するときに、日本のKINDCARE(カインドケア)という会社でインターンシップをする機会を得たんです。2017年の4月から半年間、パターンデザイナーとして、日本やフィンランドの文化をテーマにしたデザインを担当し、商品開発やライセンスデザインによる商品展開にも携わりました。日本でのインターンシップ経験は、自分のデザインのスタイルを形成し始めた貴重な時間だったと思います。
滞在中は、日本人のご家族のお宅にホームステイし、日本人のリアルな日常生活を知ることができました。フィンランドと日本の文化の違いや共通点に魅了され、またいつか日本に長期で滞在したいと思っていました。今回の留学で日本に来ることができて、とても嬉しいです!日本の美学や美意識、デザインにおける色使いなど、日々様々なものからインスピレーションを受けています。
― ロッタさんは、マリメッコなど国内外のブランドにデザイン提供されています。その経緯は、どのようなものでしょうか?
ロッタ:企業からは、自身の作品を投稿しているインスタグラムやピンタレストがきっかけで、声をかけてもらうことが多いです。ビジュアルダイアリーのような形で、インスタグラムを活用しています。マリメッコに関しては、テキスタイル学科を卒業する際に、同社のデザイナー職に応募したことがきっかけでした。
そのときは、残念ながら採用されなかったんですが、6ヶ月後にマリメッコのデザインチームからデザインを提案してみないかと声をかけていただいたんです!マリメッコと一緒に仕事をすることは私の夢だったので、実現できて本当に嬉しかったです。
― 修士課程修了後は、どのような仕事をしたいですか?
ロッタ:アーティステックな仕事と、商業的な仕事のちょうど良いバランスを見つけたいです。友人たちと共有できるスタジオを持つことも素敵だし、企業のデザイナーとしてコミュニティの中で、様々な人たちと一緒に仕事をすることも魅力的だと思います。フィンランドやヨーロッパを拠点にしながら、いつか日本の企業やブランドともぜひ一緒に仕事をしてみたいです!
取材を終えて
新しいことに前向きに進み続け、楽しみながら自分のスタイルを見つけていくロッタさん。取材を通して、彼女の考え方や制作に対するアプローチに、デザイナーとしてたくさんの刺激を受けました。日本での交換留学を終えて、より一層パワーアップした彼女に会える日が、今からとても楽しみです!
それでは、Nähdään!(また会いましょう!)
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