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深まる銀座の夜。女子会!ベテランCAとペーペー、そして銀座のママ。

最近では敬遠されがちな「上司との飲み会」。
私は逆で、上司と飲みに行くのが好きだった。

これは私が新人CAだった頃、20年以上前の話。

女の世界の女上司。それは何とも言えない独特の雰囲気がある。
彼女たちはCAがまだ”スチュワーデス”だった時代、いわゆるCA黄金期をバブルと共に駆け抜けた女性たちだ。
バブルが弾けた後に入社した我々の目から見ても、何かが違った。

どこからともなく漂うあのラスボス感。
実際に、ベテランCAと新人CAが同じことを言っても、お客様の反応は全く違うのだ。多少のトラブルなら、ベテランCAが登場するだけで解決することも多々ある。
お客様も何かを感じ取るのだろう(笑)

ある日、先輩CA3人と(40代半ばの大ベテラン)新人ペーペーCAの私の4人で飲みに行くことになった。

先輩行きつけの銀座の高級クラブ(踊るクラブではない)。
クラブの客は男性が大半だけれど、実は女性こそが楽しめる場所でもあったりするのだ。

先輩とそのクラブのママとは、もう20年近い付き合いだそうだ。

銀座のママの隣に座るペーペーの私。
女としての厚みが全然違う。

今で言うところの女子会@銀座のクラブ。
話しはひたすら盛り上がる。
ママ:「とら子ちゃんは彼氏いるの?」
私:「大学時代から付き合ってる彼がいます。」
先輩A:「その人のこと大好き?じゃあもうその人と結婚しなさい(笑)」
先輩B:「そーよー。早い方がいいって。合コンで知り合ったって、大したの居ないよ?」
先輩C:「ほんと。この業界は長居しちゃダメなのよー。女の幸せは掴めなくなるから(笑)」
ママ:「今度その方も連れていらっしゃい。みんなで見てあげる(笑)」
先輩A:「若い頃は仕事が楽しくて結婚なんて考えられなかったけど、最近はやっぱりしておけば良かったって思うわ~。」
先輩B:「この年になるとマトモな独身の男なんて居ないんだから(笑)かといって不倫なんて面倒くさいし。」
先輩C:「この年に残ってる女だって、私たちみたいのばっかだよ(笑)」
ママ:「そーね~あなた達結婚する男性も災難だわね(笑)」
先輩A:「ほんとよ。私もこんな女だわ(笑)でも年取ると考え方が変わるわね。
先輩B:「ほんとよね~(タバコすぱー)」(当時、タバコを吸うCAはポツポツいた。)

先輩C:「とら子ちゃん、お化粧に何分かかる?」
私:「10~15分くらいですかね?」
先輩ABC&ママ:「いいわねー!」これが若いってことよ。さすが20代よね。私達なんて隠さなきゃならないとこが沢山あるから、時間かかってしょうがない(笑)」
ママ:「とら子ちゃん、ほっぺ触らせてー(つるつる)。懐かしい感触だわ(笑)私にもこんな時代があったのよね」

普段はお堅い印象の人が実はとても面白い人だったり、普段なら聞けない話も聞けたり、見た目からは想像もつかない話が飛び出したり。

こうして我々の銀座の夜は更けていくわけなんだけど。

皆さん、お元気だろうか?
もう定年されていると思うんだけど。
多分、というかほぼ間違いなく、超パワフルでおしゃれなお婆ちゃんになっていると思うわ。

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