【参加者の感想】play room11月を終えて
こんにちは。
早いもので、11月開催が終了しました。
10月から合計6回経て感じたのは、
「学び続けねばならぬ」
です。
そう感じた理由をぼく個人の視点で書かせていただきます。
先月同様、参加者の感想は原文ママで記載させていただきます。
野村の視点
「学び続けねばならぬ」
というのは、お芝居に対してもですし、コミュニケーションについてもです。
何度か言ってますが、自分は人に自分の感情を見せるのが苦手です。
嫌われたくないからです。
特に負の感情。
寂しい、悲しい、怒り。
これらは本当に見せたくないです。
私生活でそう感じるのは自由ですが、お芝居にそれを持ち込んでしまうと、どうにも見ていて物足りなくなってしまいます。
大事なのは、感じた感情を否定しないこと。
その結果どう出力するか。
隠す役もあれば、相手にぶつける役もあると思います。
色々な人がいます。
その色々を感じたり、選択するためには、俳優自身がきちんと自分を使える必要があります。
play roomで行っているのはこの部分で、俳優としての自分の身体をいかに自由に使えるようになるか。
それは、トレーニングをしたり、意識するしかなく、その状態も日々変化します。
自分という身体の楽器をどう調整するのか。
その調整方法や、状態を把握するためには日々努力するしかなく、俳優である以上もっと良い状態を常に追い求めるべきだと思います。
また、俳優の仕事にもう一つとても重要なのが、戯曲読解があると思います。
戯曲から何を読み取るのか、何を感じるのか。
それは感性でもあり、技術でもあり、知識でもあると思います。
やはり、質の高い本にたくさん触れている人、一つの本に対して真摯に取り組んでいる人は、戯曲から読み取る情報量=選択肢が多く、またそのスピードも早いです。
選択肢が多く、読み取る速度が早ければ、その分思考する時間や、試す時間をたくさん作れます。
結果として、その時点や環境での最高を納得し、楽しみながらしっかり探すことが出来ます。
そしてその戯曲読解というのは、たくさん戯曲を読んだり、一つの戯曲についてしっかり考えること。
日々の生活をいかに大切にできるか。
日常からどんなことを学ぶか、だと思います。
つまり、日々学ぶ機会が山のようにあり、それをいかに俳優としての自分がキャッチできるか、ということになると思います。
全てが糧になります。
その全てが、俳優としての自分をもっと魅力的にすると思いますし、それは普段の自分にも波及し、より多くの人に何かしら影響を与えていくのかな、と思います。
少なくとも、僕はそういう人でありたいな、と思います。
今回、11月のWSを経て、大きく成長した人もいれば、小さな変化の人もいました。それは年齢やキャリアの問題でなく、その人がどれだけ強い思いをもっているか、だと僕は感じました。
もっと良いものを。
という探究は俳優を続けていく以上、たぶん死ぬまで止めるべきではないし、学ぶことを妥協したり、逃げたりすべきではないと感じました。
なので、「学び続けねばならぬ」
僕はそう思いました。
参加者の声
それでは、play roomメンバーの今月の感想をそのまま記載させていただきます。
感想の質もだいぶ変化してきました。
3月にはどうなっているのか。
一緒に楽しんでいただけると嬉しいです。
①
11月を終えてみて、積み重ねは大事をとにかく実感しています。
そしてフィジカル面と今月末からは戯曲についてとの両方になりましたけど、皆で考えをシェアするというのは健全だなと感じています。
WSでもなく、座組でもなく、別に馴れ合いもなく。
自分自身がどうしたいのか、どうするかをはっきりさせているからか、風通しの良い場所になっているように思います。
②
感じたものを素直に声で表現するというシンプルなエクササイズにひたすら四苦八苦しながら学んだ1ヶ月でした。凝り固まった心を少しづつ解きほぐし、自分を本音と向き合いそれを表現していく。結構苦痛に感じるときも幾度となくありましたが徐々に自分の身体や本音に対して慣れてきて逆にそういう自分を許せるようになりました。他者から感じたものを声にするというポンプのようにシンプルな身体のイメージを手に入れられました。来月も頑張っていきたいです。
③
11月は、リピテーションにも慣れてきて毎回少しずつ課題を潰していきました。最初は"何もしない"ことが怖くて展開させなきゃと焦っていたけれど、11月の最後のリピテーションはぼーっとしたり思ったことを素直に言えました。いよいよ読解に入るのでこれからが楽しみです。たくさん吸収したいと思います。
④
私にとってのplay roomは、本当の自分と向き合う時間です。
私は、これまで様々な場でレッスンを受けてきました。その際はいつも、自信を持って人前に立ち、周りの人への印象を残すことを意識していました。実際、役者の先輩や演出家の多くは「人前で不安そうな顔をするな」と言います。だから私は無理をして自分を騙し、どんなに不安でも自信満々の笑顔を作ってきました。
一方play roomでは、自分の本当の感情に向き合うよう教わります。
例えば、これからやるワークを上手くできるかという不安を感じれば、自分が不安であることを認めて良いのです。そして、その時に感じている不安を顔や身体に出すべきだと言われます。
しかし、これまで人前で感情を出すことを堪えてきた私は、自分の感情を素直に出すことに苦戦しています。
そんな私が大切にしていることは「2才の子供のように自由に」という教えです。子供のように周りに気を遣わず、感じたことに素直でいることを目指しながら、このワークショップを受講しています。
そして、回を重ねるうちに、少しづつ自分の本当の感情を出せるようになりました。
これまで自分で自分を騙していたために隠れていた本当の感情に出会えることが、今後の楽しみです。
⑤
これまで6回の開催された中で3回だけの参加だが、リピテーションで次々と浮き彫りになる自分に驚く。
前々から日常生活でやっていることが舞台上に出るという考え方ではあったが、日常でのこういう諦めがリピのこういうところに出るのかと発見が多い。
これから戯曲に取り組んでいくわけだが、様々な課題が見つかると思うとワクワクする。
真摯に向き合って楽しんでいきたい。
⑥
リピテーションで、動作が加わることで、1つ目指す方向がある方が、それに伴い沸き起こる感情や衝動がわかりやすくなるのが面白いなぁと思いました。
反面、ただその場にある中でするリピテーションを素直に体感しようとする心掛けが増したようにも思います。
自分を知る、面白い体験をさせてもらっているなぁと感謝しています。
⑦
私としては、自分の課題は明確で、それを持って行ったのですが、初日から得るものはたくさんありました。
具体的に言うと、私は自分の中のものを外に出すというのが苦手で、自分には出力する力を高める必要があると感じていました。
参加してみて思ったのは、課題はもちろんそこにあるのですが、もう一つ明確になって、それは、自分でも自分を理解してないんじゃないかということです。
自分の中に何か表現したいものがあっても、それを自分でも明確に理解しておらず、だから外に出せないのだと気づきました。
私はまだ、一回だけの参加ですが、もっとこれを継続していきたいし、これを積み重ねると自分のためになるなと思いました。
⑧
どこまで行っても「今」の自分から「今」の相手と繋がる。それを徹底して行きたいと思いました。
その瞬間瞬間にどうだったのか?という振り返りと、やり切ったワーク。やり切るという事が大切で、限界を打つという事が自分を伸ばしてくれるのだと思っています。
文章や言葉にすると何だかよくわからない事だらけですが、自身の身体を通してそう言えるよう努めて行きたいと思います!リスペクトを忘れず。
文章を扱ったり理解したりと得意ではないので勉強致します!楽しみです。怖いですけど…
⑨
今月は2回しか参加出来なかったのですが、そのうち1回は苦手な感情にあたってしまい、全部表現出来なかったことが心残りです。来月以降またチャレンジできたらと思います。
初回にあった時は、あまり自分の感情を言語化できていなかった方が、どんどん明確に感覚を把握出来るようになっていて、自分ももっと感じる感覚をクリアにしていきたいと感じました。
今月は戯曲は触り程度でしたが、1つの戯曲に時間をかけて取り組むのはあまりない体験なので、来月からもとても楽しみです。
⑩
2ヶ月目、少しずつリピテーションやマイズナーテクニックにも慣れてきたかと思いきや、自分の身体だったり感情だったりは、日々、ひいては、その一瞬一瞬で変わっていくものであって、
それすらも受け入れて、身体を開くというのは一筋縄ではいかないなと思いました。
ただ、普段の日常から身体を観察して、あれ今ここに力入ったけど、何を感じたんだろう?と、自分の身体と向き合う、対話する習慣が付いてきたのは嬉しくなりました。
台本にも入っていきましたが、まずは課題難し!って思いました。
でも、読み応えのある戯曲、ここからさらに物語に向き合っていくのが楽しみです。
魅力的な身体で役を纏えるように、ここからが本番だと思いますが、頑張っていきます!
本当にありがたい時間です。
⑪
すべての回に参加出来た訳ではないですが、とても有意義な時間達でした。相変わらずワークは難しいし、できない。けど、出来ないことが問題なのではなくて、出来るようになることが目的なのではなくて、気付くこと。それが大事なのだと改めて教えてもらって、playroomは苦しくも幸せな時間です。
戯曲アルカディアも始まり、playroomでの戯曲読解やキャラクターの掘り下げが今から楽しみです。
⑫
まず思う事はいつも同じで、とても有意義なWSです。あまり参加出来ていないのですがそのような中でも気づきに溢れています。参加者の言葉一言一言が全て意味のある言葉や問いであって、他人事ではなくどの言葉も自分に返ってくるのです。また、自分の中で考えを巡らせがちなので他の方と考えを共有出来るのも本当にありがたい。演劇に対しての興味も深まりましたし、演劇の果てしなさも実感出来ました。これは本当に大きな気づき。スケジュールの都合がつかず今後参加出来ないのが悔しい。
⑬
11月を終えて、一番印象的だったのは「コップの中身を全て空にしないと新しいものは入ってこない」ということです。
その時々で自分の感情に従ってアクションをしているつもりでも、いつの間にかそれだけに拘ってしまい、感情の変化に追いつけていなかったなと後から思い返すことが多々あります。
きっとそれはその時にあった感情を空にしきれていなかったことと、表現しなければという余計な考えが出てしまっていたせいだと思います。
衝動をそのままアクションにする前に考えてしまう部分が多い所が私の課題なので、もっとモーメントを短縮し、自分の中で固定されている表現をほぐしてスッキリ終わることを目標に頑張ります。
また、リピテーションを繰り返していると今まで生きてきた中で自分が無意識に見て見ぬ振りをしてきた感情に気がつくようになりました。
10月、11月と自分自身のことをもっと知れたような気がしています。
毎回最低限何か1つは収穫がほしいと稽古場に向かう私ですが、playroomは1つと言わず4つでも5つでも持って行きなよと言ってくれるような場所だなぁと思います。
それくらい毎回発見が多いWSです。
支援者の皆様には感謝してもしきれません。
12月からのアルカディアがとても楽しみです。
⑭
社会性というものにがんじがらめになって、
自分でも知らないあいだに笑った顔を貼り付けておりました。
感情をありのままに表現するのがこんなにも難しいのかとplayroomに参加してから日々かんじています。
できないということを認めずに常にうまくやろうとしているじぶんに気づきました。
じぶんの体の反応に素直に気づくこと、それを認めること。自分を知ることで、今後の演技の幅がひろがっていくとよいなとおもいます。
⑮
先月よりもマイズナーテクニック/リピテションを行うことに身体が馴染んできた感覚があり、だからこそ自分の課題が明確になった11月のplay roomでした。
身体の緊張を解くこと。そうすることによって、感情の流れを滞らせないこと。
このことはマイズナーをやっていく中で多くの人がぶつかることなのかもしれませんが、とりわけ自分にとっては大きな課題であると思います。
そのことに気づけたことが11月のplay roomの何よりの収穫であり、そして今後も試行錯誤を重ね、何とかして3月までにこの課題をクリアしたいと思っています。
⑯
このワークショップ(とは違うと感覚がありますが)への臨み方のようなものが見えてきました。
俳優である私たちには3つのレイヤーを持っている。日常のパーソナルな自分、俳優としての自分、そして役としての自分。この2ヶ月のplayroomでは、まずパーソナルな自分を見つめ直し、再発見をすることで、俳優としての自分という楽器を磨いていたのではないかと思います。
そして今月3回目からは役としての自分になる前に、テキストの読解へ。今回取り扱うトム・ストッパード「アルカディア」は初対面でしたが、初読から非常に面白く、何度読んでも発見がある、好きな作品の一つになりました。今回のplayroom内では全員で輪読し作品全体を全員で音にして感じてみる。自分一人では気付かなかった繋がりや面白ポイントが見つかり更に読むのが楽しくなりました。
こうして、舞台作品に関わる手順を丁寧に試させてもらっているように感じられ、今後も参加し続けたいと思っています。
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