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確信の盛岡(2022.10.18-19)③

その後、ブックマークしていた角打ち屋さんに行こうとしたら休業日だったけれど、かわりに大きな虹を見ることができた。
小学生くらいの男の子がちょうど家の前で虹に気づいて、家の中にいるお母さんを呼んできてふたり並んで虹を見ていた一連の様子がとてもよかった。

左の建物は旧石井県令私邸

その後S君に冊子を見せてもらってめちゃくちゃ感動した「盛岡という星で」の本部のようなところにも足を運んでみた。
これがまた、憎らしいくらいによかった。「むむ、やりよる」と思った最初のポイントは、場所。
テナントとして建物の地下1階に入っているのだが、「カワトク」という小さなデパート?のような場所で、「まあちょっと買い物に来ただけですよ」みたいな顔をしてとりあえずドアを押してみることができる。
さらには、地下1階ってちょっと行きにくそうだなという思いを払拭してくれる、見通しのいいなだらかに広がった階段。この階段の形のおかげで、1階から地下の様子を覗くことができて、思ったより閉鎖的な空間じゃなさそう、人もチラホラいるし、よし下ってみよう、と足を踏み出すことができる。

それらは意図しているわけではなく、偶然かもしれないのだけど、そんな諸々のおかげで「盛岡という星で BASE STATION」に足を踏み入れることができた。

これがその階段だ〜!

この場所についてはぜひ興味を持たれた方ご自身で調べてみていただきたいのだが、わたしの印象としては、リアルスペースとしてとてもアクティブに稼働していてすごい、と感心したのが第一。
紙面やSNSから伝わるキラキラは現実世界でも健在であった。コミュニティとして活動しているものを、こんなに開かれた空間に仕立て上げられる手腕がすごい。ギャラリーも併設されていて地元の若手の方の展示や、隣では関連したグッズの販売を行うショップも。
こんな地元だったらワクワクしないわけがないよ、とS君が一層うらやましくなった。

海藻の天ぷらがうまい

夜のお店に選んだのは、確か前回は予約でいっぱいだった、そして誰もがおすすめしているように感じる、吉浜食堂。
開店と同時に電話をかけてみたら予約できた!ここ数日足りていなかったお魚成分と地酒をゆっくりチャージできた。

2軒目にベアレンビールの直営店。何店舗かあるけれど立地で最も駅近のお店を選んだ。ひとり飲みの客はほとんどおらず、最初に入店した時の店員さんの反応もイマイチだったのでハズレだったかしら、と思ったら、ふと目についた「岩手ワイン3種飲み比べセット」を頼んだあたりから風向きが変わってきた。
ブルワリー直営のビアバーでワインを飲むことはなかなかの冒涜な気がするのだが、グラス3種で思いの外なみなみ注がれて1000円という破格。
「岩手のワインって全然飲んだことなくて」と話すと店長さんっぽい人が色々と教えてくれて、そこからは楽しい時間になった。よくよく見ればつまみもスモールサイズだし、ひとり飲みの2軒目にぴったりである。

ベアレンのシードルがとても美味しくて、「すごく美味しいですけど、シードル作ってること知らなかったです」と言うと、「そうなんですよ!せっかく美味しいのにうちの会社って宣伝が下手で」と心からの言葉が返ってきた。その時、それだけで、ああこの人お酒とか自社製品が好きでこの仕事をしているんだな、というのが伝わってきてニコッとしてしまった。そういう人のいるところで飲めてよかった。

最後、お会計の時に、「ワインセット頼まれたお客さんを対象にキャンペーンをやっているので、よかったらお名前とご住所書いていきませんか?」と懸賞に誘われる。「ぶっちゃけ、このセット頼む方ってあまりいないんで当たる確率高いと思うんですよ」そう言われたら書くしかない。商品は県産ワインらしい。

結果はというと…本当に当たった。2ヶ月くらい経った頃、リースリングの白ワインが自宅に届いた。店長さん、ありがとう!

つづく。

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