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福岡再発見(2022.5.29-31)③

翌朝、何か軽く食べに行きたいなと思って、「まよい焼き」という、いわゆる大判焼き、今川焼、九州で言えば回転焼き(回転焼きという名称はちょうど1年前に佐伯で初めて知った。せっかくなので使ってみる)のお店に雨の中行ってみた。

なんか人がたくさんいるな〜混んでるのかなぁと思いながらゆっくり近寄ると、ウワ、テレビの取材である。
平日の午前中、街はとても静か。あちらは「やっと客が来た!!!」みたいな表情を隠さず「こんにちは〜!買いにいらしたんですか?」もう逃さないぞ、という雰囲気である。

「”アサデス”という番組なんですけど…買われているところを撮影しても良いでしょうか?」テレビは見ないしそもそも九州の番組なんて知るはずもなく、曖昧に微笑みながらまあ、買うところくらいなら…とうなずく。

「迷ってしまうくらいメニュー数が多い」ことが店名の由来なのに、映されているせいで迷う暇もなくパッと目についたものをオーダーした。逆に迷ったほうがよかったのか?

「よくいらっしゃるんですか?」とか「どこから来たんですか?」とかその後いろいろと訊かれて、化粧もろくにしてないぞ〜食べるところも撮りたいと言われたらどうしよう、などと思いながら早口で答え、そそくさと店を出た。
こんなんで放映に値する画が撮れただろうか、なぜか申し訳ない気持ちにもなる。
確認するすべは無であったが、「なんか、テレビの取材に遭って(笑)」という話のタネはできたのでよしとしよう。
大学生の時にラーメン屋に並んでいたら取材を受けたことがあったけれど、友人が話しているところが採用されて、わたしは全カットされていたのを思い出した。

そんなこんなでこの間まったく写真が撮れなかったので
唐突に熊本のきれいな空

その後は落ち着いて柳川さんぽ。水路沿いをいくとアオサギがジーッとしていて、15分くらいずっと眺めてしまった。
びっくりするくらい落ち着いていて、何かを考えているのか何も考えていないのかどちらにもとれる表情で可愛らしい。
よく見ると魚みたいな瞳をしていて、わたしのことなんて眼中にない感じがよかった。そろりそろりと歩道の真ん中を歩きだしたのですぐ後ろをついていっても、全然気にしていない。
足の運びが忍者ごっこをしている子供みたいでこれまた可愛らしい。
これくらいのメンタルで都会でも過ごせたらいいだろうなー。

柳川のアオサギ。ナチュラルに歩道を歩いていてビビった

沖端川という川をたどっていくと、程なくして有明海に流れ着き、そこではのりの養殖が行われている。いわゆる有明のりだ。

福岡というと福岡市や北九州市の方の、「九州の右上」のイメージがあったものだから、熊本と佐賀に挟まれた有明海沿岸の福岡県もあるなんて知らなかった。福岡、めちゃくちゃ広い。
2022年は幾度かにわたり「知らなかった方の福岡」を少し見て回ることができたのがよかったな、と思う。

前日におすすめしてもらった「ムトー商店」というお店でカフェラテを飲んで、これまたおすすめされていた「紫彩」という有明のりを購入。ちょうど実家に魚沼の高級なコシヒカリがあったので合わせて食べたら格別だった。歩行時間は通算1時間くらいあったと思う。雨の朝、よくぞ歩いた。

つづく。

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