花を一緒に買ったのに付き合わなかった女性の話
「花、買っちゃいましたね。」
「買っちゃいましたね。」
14時。2時間前に会ったばかりの女性と色違いの小さい花束を持って、女性と駅を歩いていた。
一緒に花を買った。
いつも通勤で使っている駅が全く違った場所に見える。
マッチングアプリというものがあると知ったのは、2017年頃だったと思う。小・中・高・大、ひたすら類が友を呼んだコミュニティを渡り歩いた自分には「合コンに行くような友達」「合コンに誘ってくれるような友達」がいないので、良い機会かもしれない。今でさえ若い世代にとっては出会いのスタンダードな形にすらなってきているが、2017年頃はまだ”アングラ”な香りもしていて、そんなところへの好奇心もあった。詐欺にさえあわなければ、最悪話のタネになるならよいだろうと。実際今も、noteのタネにしている。
過去に何度か女性と会った。3人。いずれも、一度食事をしただけで、音信不通になった。
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