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プレイバック関西ラクロス2019 データ編vol.2 ➎

上の画像は、第十七回大会のチケットです.ファイナル決勝は、リーグ一位の同志社と、リーグ三位の大国の対戦で、優勝は同志社でした.関学はリーグ2位でしたが、準決勝で大国に敗れています.

同志社vs関学、続いての比較は、ターンオーバーとフリシュー要因となるファールについてです

・ターンオーバー

データ編⓯にて、ターンオーバーについて説明しました.おさらいしますと、

クリア成功率 = クリア成功数 / クリア企画数  この分母の‘’クリア企画数”というのが、ターンオーバーの発生回数、ということです.

ターンオーバーの原因は、

1:クリアやオフェンス中のミスによるもの

2:相手がディフェンスリバウンドを獲得したもの

と分けられます.また、前者である1のミスは、

3:クリア中、またオフェンス中での得点機に絡まないミス

4:オフェンス中の、得点機に絡むミス    …と分けられます.

・ミスミスミス…

これら2,3,4の中で、勝つためには起こってはいけないのが、3でしょう.ここでは、3のミスに着目します.内訳は、パスキャミス、キープミス、またファールです(内訳までは示しません.これらの合計をグラフ化します).

青色棒が自チームのミス、橙色棒が相手チームのミスです.青が低く、橙が高い方が良い、と考えます.同志社、関学とも、リーグ戦での平均値は相手のミスのほうが多いですが、直接対決においては関学は同じ傾向も、

同志社のミスは関学よりもはるかに多かった

と言えます.以前に、この直接対決では、どちらのチームもクリア成功率は高かった、と述べました.ということは、

同志社のミスのほとんどがゴール前オフェンス時に起こっている

ということです.

・ディフェンスリバウンド

上に挙げた2、ディフェンスリバウンドは、相手のミスが発端ではなく、相手が放ったショットがゴールされなかったこぼれ球をゲットして、クリア開始としたものです.下にグラフを示します.

上側が獲得数、下側が獲得率です.せっかく作ったので載せてるだけですが.中央のグレイラインがリーグ戦全試合の平均値(ただし上位5チーム間)です.ディフェンスリバウンドに関してはどちらの表現でもあまり違いはないようで、同志社は直接対決ではディフェンスリバウンドを相当頑張った、と言えます.(※オフェンスリバウンドは、同志社の値に上下のグラフで差が出ていますが、数と率では描くグラフも異なる、ってことですね)

・フリシューを与えるファール

こうしてみると、ターンオーバーのグラフと似てますね….

ファールといってもいろいろありますが、私のデータ取りしているファールは、上記のターンオーバーの起点となる(ボール保持時の)ファールと、ここで示す、フリシューを与えるゴール前のファールです.オフェンス力の高いチームは、相手からファールをよく受けるかと思います.中央のグレイラインは、リーグ戦の平均値です(5~10回のあいだです).青色棒が、相手に与えたファール、橙色棒が相から受けたファールです.関学は、リーグ戦平均値と同志社戦の数値がよく似ています(受けたファールが多く与えたファールが少ない)が、同志社は、リーグ戦平均値よりも、相手に与えたファールが多かった、ということです.

結果として、フリシューでの得点は、同志社で2点、関学は3点でしたので、フリシューを与えたファール数というのも、勝敗に影響しているんだと思います.そうですよね、やってても、あまりにファールが多くて相手がフリシューばかりだと、流れや雰囲気が悪くなりますもんね.

・小まとめです

データ編Vol.2➊~➎までが、リーグ戦平均、またリーグ戦直接対決での、同志社、関学のデータです.➊~➍、また上のターンオーバーでも触れましたが、直接対決にて、同志社が勝てなかった要因は、

・ポゼッション回数(ゴール前でオフェンスできる回数)は両者互角

・ゴール決定率やセーブ率では同志社が上回る

ではあるものの、

・ポゼッションからショットに辿り着けた数がかなり少なく(オフェンス中にミスが発生している)、ショット数は関学より明らかに少なかった

ということだと推測できます.

では、次の➏から、ファイナル決勝での同カードではどのようなデータになっているのか、について触れ、同志社が優勝できた要因(関学ができなかった要因)について、みていきたいと思います.現時点では、まだそこまではデータをみていないので、どういう結果になっているのかは、私もわかりません.
ですが、シリーズは一端小休止で、もうひとつのシリーズ(関西学生女子ラクロスをデータで歴史的に振り返るほう)の㉖以降を進めたいと思います.

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