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プレイバック関西ラクロス2019 データ編vol.2 ➍

では、最も興味のある、同志社、関学のショットのデータを見ていきましょう.

上の画像は、2004年の全日のチケットです.

・ゴール決定率

リーグ戦直接対決のポゼッションはイーブン、しかし、ショット率(ポゼッションのうち、どれだけショットまで辿り着けたか)は同志社が低かった、というのが、前回➌での結果です.この時点で同志社の敗因が分かったような気もしますが、ショットのデータをみていきましょう.

向かって左側が、各大学の、リーグ戦の平均(ただし上位5チーム間の対戦データに限る)、右側がそのなかの直接対決の結果です.中央のグレイのラインは、リーグ戦(上位5チーム)の平均値です.約2/5だと思ってください.

青棒が、全てのショットでの値、橙棒がそのうちフィールドショット、ぐらい棒がフリシューの値です.リーグ戦の平均値では、青棒の決定率は関学のほうが上回ってました.が、直接対決では、同志社のほうが、決定率が高かった、という結果でした.しかしながら、それでも、同志社が2点差で負けた、ということは、

同志社の打ったショットより、関学の打ったショットが多かった

ということになります.➌そしてここの冒頭でも述べましたが、いくらゴール決定率が高くとも、そもそものショット数が少ないと勝てない、ということです.(同志社の場合は、クリアは成功しているが、ゴール前での失うポゼッションが多すぎた、ということ).

・ゴーリーセーブ率

次に、ゴーリーセーブ率をみてみましょう.グラフの見方は上と同じです.中央のグレイラインはリーグ戦の平均値ですが、ゴール決定率より数%高い数字だと思ってください.

向かって左、リーグ戦の平均値では、両社は互角です.しかし、直接対決においては、同志社のセーブ率は圧倒的に高いです…というより、リーグ戦の平均値(グレイライン)を基準に考えますと、同志社が優れている、というより、関学のセーブ率は低すぎた(フリシューはセーブ率0%)、という結果でした.関学のゴーリーの調子が悪かった、というよりは、同志社の得点パターンが、ファストブレイクが多かった、とみたほうがよいかもしれませんね.私のデータ取りは、得点パターンがどうとか、こうとか、そういうのは今のところ気にしていません.そこを詳しく調べだしたら、1試合を見終わるのに、恐ろしく時間がかかるので.ただ、こういう分析をする際には、分かっていたほうがいいかもしれません.少なくとも、ファストブレイクか、スローブレイクか、セットオフェンスか、くらいは抑えておいた方が良さそうです.今後のデータ収集にて検討致します.

いずれにしましても、決定率でも述べたことと同じですが、決定率、セーブ率からみても、これらのデータで勝っていたとしても、ショット数が多くないと、勝てない、ということですね.

注意)閲覧したビデオの撮れ具合の関係で、多少数値が実際と異なっている可能性あります.すいません.実数を表示していないのは、そのためもあります.ご理解ください.

・見方を変えて…

では次に、データ編➓、⓬でもしました見方をしてみます.振り返りたい方は、データ編➓、⓬をご一読ください.

背景が黄色くてすいません.たくさんグラフ作ってると分からなくなってくるので.ただのこちらの都合です.横軸が自チーム決定率、縦軸が相手チームの決定率です.中央のななめの直線より下側に点がある方がよい(数値で相手を上回っている)、としています.色付きの点が各校のリーグ戦平均値、白抜きの点がリーグ戦の直接対決です.ゴール決定率だけみると、関学はリーグ平均より同志社戦のほうが悪く、同志社はリーグ平均より関学戦のほうがよかった、ということになります(実際には直接対決は関学が勝利していますので、ショット数に差があったということです).

続いて、決定率を深掘りしたグラフです.

横軸はショットのうちの、枠内に打たれた割合、縦軸は枠内に打たれたショットのゴール決定率です.グラフ内の曲線は、ゴール決定率を表し、実線がリーグ戦の全チームの平均値、点線がそれより±5%の線です.

色付きの点、つまりリーグ戦の平均値は両校ともほぼ中央に位置しています(若干関学の方が枠内率、枠内決定率、ゴール決定率のいずれも高い)が、」直接対決(白抜きの点)においては、関学は平均値と酷似していますが、

同志社は、関学戦では、明らかに、枠内に打たれたショットの比率少ないが、枠内に打たれたショットの決定率は高い

と言えます.この結果から、関学は、同志社に枠内にショットを打たせないようにディフェンスをすることに成功していたが、反面、枠内に打たれたショットについては尽くゴールを決められた(同志社は速攻をたくさん作って得点していた)

というような推測ができます.これは一例ですが、事実がどうだったかは、置いといて、いろんな場面を思いめぐらすことができるかと思います.

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