4月15日

深夜から続く暴風。起きても、朝食を食べても、吹きやむようすはない。こうして外の音が聴こえるのは、うれしいことだ。でも、実家へ移動するのはもう少し風がましになってからにしようと思う。
それで予定変更で、起きてすぐ、ソファで『センス・オブ・ワンダー』訳の「そのつづき」を読みはじめた。自宅のソファは、窓を背にして置かれている。横にはウンベラータという観葉植物を据え置いていて、座ると大きな葉に包まれるような恰好になる。光は後ろから背を漏れるようにしてさすので、目にも優しい気がする。
実家のソファはこれとは反対に、窓に向かうような配置で置かれている。ベッドにできるくらいゆったりした造りで、実際、ときどきそこで横になって眠ることもある。

予定よりだいぶ遅く、家を出た。風で洗濯物が飛んでないか確認しながら、家の敷地を出る。室見川を通る。嵐の跡の風情がどことなくあった。鴨や烏が、安心して憩う。いつもとはちがう、餌になるような生き物が運ばれてきているのかもしれなかった。
桜の花びらが地面に貼り付いた道と、もうそれすらも運ばれてしまった道を通って帰った。

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