2月17日

お弁当用に小さなタッパーに詰めたブロッコリーとリゾットを休憩室で食べて、もう一品何か買いに散歩に出た。
陽が出てるのでコートを着るほどでもないときいて、厚めのカーディガンだけ羽織っていく。通りの大きな並木道には、近辺の大型マンションの大きな陰が時間帯で移動していく。その陰は、大きなガラスを通して職場のある建物内にもずっと延びている。土曜日だから、子どもの問合せを何件か受けたなあと午前の仕事を振り返りながら歩く。まっすぐにカウンターへ来て、すみません、と声をかける子もいるけれど、大抵の子は、しばらくこちらの様子をどこからか見つめてから近づいてきてくれる。
さっきお母さんのカードで本を受け取りに来てくれた子が、カウンターの横の死角からこちらを見ている。何かいる、と感じて、さっきの子だ、となるまでに独特の手触りある空白がある。透明のアクリルスタンドを置いているせいで、気配を感じるより前に視線や声などのはっきりした現象を先に受け取ることが多くなってしまっているけど、子どもにはその手前のものを感じることがある。何か聞きたいの?ときくと、おしりたんていが読みたかったそうなので、絵本が一つとたくさんのシリーズがあるけどどれが読みたい?とアクリル越しに話した。2冊の本を選んでどちらも貸出中だったので、リクエストカードに名前を書いてもらう。
近くのセブンイレブンにたどり着くと、今欲しいものは和菓子とコーヒーの組み合わせだ、と思う。100円のセブンコーヒーとセブンのきんつばを買って、また帰る。
休憩室で食べていると、「あ、あんことコーヒーの組み合わせ同じですね」と、外は寒くはないと教えてくれた女性がよもぎ蒸しまんじゅうとマグカップのなかみを「ほら」と見せてくれた。

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