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ロッシ&マルケス、ストーナー:才能、そして、ライバルへの憎しみ:風聞〜イタたわGP Vol. 280

コンテンツ目次

【イタたわGPまくら話】
●マルケス転倒持ち直し、ペトルッチ分析(全文無料)

【ロッシ&マルケス、ストーナー:才能、そして、ライバルへの憎しみ】
●ロッシ&マルケスはライバルへの『憎しみ』を糧にする

・ロレンソ父「2015年セパン事件はマルケスの復讐だった」
・ロレンソ父「なぜ2018年アラゴンでホルヘは転倒したのか?」
・ジベルナウ「ロッシはライバルを憎まなければならない」

●ストーナーの『生粋の才能』とは如何なるものなのか?
・メランドリ「然るべき操縦をしてるのに本人は覚えてない…」
・ペドロサ「マシンに乗って、アクセルを開くだけ…」
・元チーフメカニック「電制システムのお陰で勝ってると言われた時は笑ってしまった」

●マルク・マルケスの才能は他の誰にも真似できない
・ペドロサ&クラッチロー考察

イタたわGPまくら話

皆さん、こんにちは!
マスク着用以外は、ほぼほぼ日常が戻りつつあるイタリアから管理人のラ・キリコです。

実は、4月末ごろに洗濯機が壊れたんですよ。
で、すぐに買い替えて、古い方を家の前に出し、市のごみ収集センターに電話したところ…
ちょうど新型コロナウイルス禍まっただ中だったもんだから、粗大ごみ収集は休止中だって言われてしまったんです。

んで、その後、5月初旬にやっと再開したんで、早速、電話をかけたところ…
今度は、話し中ばかりでまったく通じないんですね。

その後も定期的に電話をするものの…
運が悪いのか、かける時間帯が悪いのか、とにかく録音音声ばかりでまったく通じないんです。

仕方がないから、少し日にちをおいてから電話しようとしばらく放置していたところ…
なんと、6月のある日、外に出たら、洗濯機が消えてたんですよ!

まぁ、誰かが持っていったってことなんでしょうが…
こっちの洗濯機って横ドラム式のもの凄い重いやつで、男性2人がかりでやっと運ぶような代物なんですよ。

私としては手間が省けたんで、非常に助かりましたけどねぇ。


おっと、モトGPこぼれ話を始めなくっちゃ!
今回は、マルケス選手の転倒持ち直しについて、ダニーロ・ペトルッチ選手が分析しております!

まぁ、どうぞ、どうぞ。

マルケス転倒持ち直し、ペトルッチ分析

最近、マルケス選手の転倒持ち直しについて、ルーカ・マリーニ選手フランチェスコ・バニャイア選手が、
ホンダ機の特性のお陰もある」なんて分析をしてましたが…
(note関連記事:ロッシ兄弟&ビアッジ特集:想い出、儀式、マリーニ素顔etc.:風聞~イタたわGP Vol. 279

実は、ペトルッチ選手も、かなり突っ込んだ分析をしたんで、ご紹介しますね。
こちら。
「マルケスは他のライダーに比べ、どんどんマシンを倒して行くんですよ。
転倒持ち直しの画像もたくさん見たけど、あそこまでのことができるライダーは他にいないじゃないですか。
なぜかって言うと、マシンを倒していく時、自分自身がマシンの一部分のようになってるんですよ。
もし正面からの写真を比べたら、肘と膝が地面にどれだけ近いかって意味では全ライダーの中で一番でしょ。
マルケスがやってることを真似しようとしても、とにかく尋常じゃないから。
限界ギリギリのプッシュをしている時、マシンって言うのは勝手にすっ飛んで行ってしまうような感じで…普通、あんなことは出来ないんですよ。
肘を擦って走っていたら、ハンドルはもう先にすっ飛んで行くって感じでね。
ところが、マルケスは常にマシンを人より10~15センチは深く倒してるもんだから、反応が素早いんですよ。
あと、転倒から持ち直してコーナー中盤でスピードを上げなければならない時は、特にいつも肘を擦ってるんですよね。

では、本編に行きますか!

今回は、ロッシ&マルケス、ストーナー選手にスポットを当ててみました。
ロッシ&マルケス選手が『憎しみ』を糧にして、ライバルと戦ってるんじゃないかって話とか…
ストーナー&マルケス選手の才能って、具体的にどんなものなの?とか…
まぁ、どうぞどうぞ。

【ロッシ&マルケス、ストーナー:才能、そして、ライバルへの憎しみ】

ロッシ&マルケスはライバルへの『憎しみ』を糧にする…

・ロレンソ父「2015年セパン事件はマルケスの復讐だった」

最近、YouTuberとして活躍しているロレンソ父ことチチョ氏なんですが…
単純に有名ライダーの父親と言うだけでなく、みずからライダースクールを運営し、幼少時代のロレンソ選手を鍛え上げた実績が評価されつつ…
新型コロナウイルス禍でニュースが少ないと言うことも相まって、現在、着実に登録者数を伸ばしております(37.7万人)。

で、基本的にユーザーの質問に答えると言う形式の動画なんですが…
先日、遂に、あの2015年事件に触れましてねぇ。

はい、2015年のセパン戦でロッシvsマルケス選手の間に起きた、例の事件です。
(note関連記事:スッポが語る:2015年ロッシvsマルケス事件の裏側ほか[ 2020年5月12日 発行 Vol. 274 ]

でも、これ…
ロレンソ選手の父親って立場からすると、けっこうデリケートな話題なんですよ。
当時、世間ではマルケス選手がロレンソ選手と組んで、八百長劇を仕立て上げたように言われてたんですから。

でもね、チチョ氏、エキセントリックな方なんで…
思いっきり、マルケス選手のことを批判しております。
こんな感じ。

「あの時、ロッシが処罰されたのは不当だったと思いますね。処罰されるようなことは何もしていないでしょう。
マルク・マルケスと言うのは、ライバル陣に対する憎しみをあらわにし、2015年のセパン戦でヴァレンティーノ・ロッシにやったような戦法を取るライダーなんですよ。
あのレースでは、極端なまでにロッシのキャリアを潰すことに集中していたじゃないですか…ロッシがタイトルを取れないよう、あらゆる手を尽くしてね。
あれは、もう…『復讐』と呼ぶしかない戦法でしたね。」

あっ、ちなみに、チチョ氏ってロッシ選手のファンではないんだそうです。
だから、セパンの木曜会見でロッシ選手がマルケス選手を糾弾したことについては、
「あれは適切な発言ではなかった」って言う主張もしてます。

ただ、だからこそ、それが原因でマルケス選手の『復讐』が始まったのだろう…とも。

で、あのレースでのロッシ/マルケス/ロレンソ/ペドロサ選手の各ラップタイムを比較検討し…
「マルケスは自分のレースをせずに、ロッシ妨害のみに集中していた」と言う結論に達したわけなんですよ。


・ロレンソ父「なぜ2018年アラゴンでホルヘは転倒したのか?」

あとですね…
チチョ氏は同動画で他のエピソードもあげて、マルケス選手を批判してるんですよ。
ほら。
「マルケスには、他のライダーに対する配慮の念と言うものが常に欠けてるんですよ。とにかく、なんとしてでも勝つことが最重要なわけでね。
必要とあらば、スポーツマンらしからぬ術策に走るでしょ。他のライダーへの接触やら衝突に関し、とにかく常識破りなことをするんですよ。
そして、その結果、いかにも悪気なさげな顔をしてピットボックスに謝りに行ったりもしてね。

え~と、上の発言は2018年のアルゼンチン戦について言ってるようなんで…まぁ、やっぱり相手はロッシ選手なんですよね。
でも、2018年アラゴン戦でロレンソ選手が、第1ラップ第1コーナーでハイサイド転倒をしてしまった件についても触れてまして…

ほら、ロレンソ元選手が「マルケスが猛スピードで第1コーナーに入ろうとして膨らみ、スペースが塞がれて僕は自分のラインを走れなくなってしまった…」って非難していた時ですよ。
(ブログ関連記事:怒ロレンソ『マルケスは謝るべき!』2018アラゴンGP

この時、ロレンソ元選手は左足親指に脱臼やら骨折やらを負ってしまったわけですが…
チチョ氏、同件についてはこう批判しております。

「あの時、マルケスはミスなんてしていないんですよ。実に巧みに研究しつくされた操縦でしたね。レース中、常に正確な動きが可能なライダーが、そう言う操縦をしたと言う話なんですよ。
だいたい、なぜあんなに本来の自分のラインから離れて走っていたのか?
それは、ホルヘのコーナー立ち上がりに一発かましてやりたかったってことでしょ。
なぜそんなことをしたのかと言えば、あの時点でマルケスにとって大きなプレッシャーになっていたのがホルヘだったからですよ。

ちなみに、チチョ氏のこれらの発言は、各モトGPサイトで取り上げられてましたが…
息子さんを始め、ロッシ&マルケス選手からは何のコメントも出ておりません。


・ジベルナウ「ロッシはライバルを憎まなければならない」

さて、お次はロッシ選手の方なんですが…
ライバルへの憎しみって事について、ロッシ選手も似たようなことを言われてましてね。
しかも、それが、かつてのライバルことセテ・ジベルナウ元選手からなんで、より言葉に重みがあると言うか…

最近、ジベルナウ元選手がインタビューで、2003年ザクセンリンク戦で優勝した時のことを振り返ってたんですが…
ほら、ロッシ選手と壮絶な競り合いとなって、最後は写真判定で勝敗が決まったレースですよ。
ちょっと質疑応答形式で見てみますか。

【2003年のザクセンリンク戦については?】
「僕もロッシもそれぞれ3勝あげた状態で、あのレースを迎えたんですが…
ホンダがロッシにだけ、特製マフラーを用意してやったんですよ。本人はそう言うことは望んでなかったようなんですが、ホンダ内でそう言う風にすることにしたわけでね。
FPセッションで僕らもちょっと使ってみたところ、音がけたたましいとは言え、かなりのトラクションが生じ、コーナー旋回が良くなってはいました。
あのレースの後、ホンダは何回かテストをしていたようで、結局、ロッシはあのシーズン中ずっと使ってましたね。」

【ロッシ選手とは、当初は良好関係だったようだが…】
ロッシと言うのは密に戦っているライバルに対し、憎しみの感情を抱かなければならないタイプなんですよ。
これまでのキャリアで、よくやってきたことじゃないですか。」

【では、ロッシvsマルケス選手のライバル関係は?】
「マルク・マルケスは破格ライダーであり、スペイン国内では周知の事実だから。
僕はマルケスが史上最大のライダーだと思いますけどね。」

ジベルナウ元選手と言えば、2005年ヘレス戦の最終ラップ最終コーナーで、後続していたロッシ選手にインを突かれて接触され、コース外にはじき出されてしまったエピソードが有名ですが…
あの時のジベルナウ元選手、きっとロッシ選手の憎しみをひしひしと感じていたんでしょうかねぇ。

とにかく、ロッシ&マルケス選手レベルのトップライダーともなれば、ライバルへの憎しみでもなんでも全てを糧にしながら上に登っていくってことなのか…

あと、上の最後の質問に対するコメントは、できるだけ明言を避けつつも、暗に「もうロッシはマルケスの相手ではない」と言う意味なのか…
まぁ、14才の年齢差と言う大きな壁もありますからねぇ。


ストーナーの『生粋の才能』とは如何なるものなのか?

・メランドリ「然るべき操縦をしてるのに本人は覚えてない…」

で、ロッシご本人は、ライバルと言う存在をどう思っているのかと言えば…
4月初めのインタビューで、こう言ってました。
ライバルがいるお陰で、自分のレベルが上がるんですよ。僕はライバルとの戦いを個人的なものに変えてしまうんです。
そうやってるとベストを尽くせるし、負けないで付いて行き、自分のパフォーマンスを挙げていけるものなんですよ。」

う~ん…
この『ライバルとの戦いを個人的なものに変える』って言うのが、はたから見てると『憎しみ』に見えるんでしょうかねぇ。

ちなみに、これまでの最強のライバルは誰なのか?
ロッシ心の友ウッチョさんが、やはり4月初めの別インタビューでこう答えてました。
ストーナーでしょうねぇ。本当に生粋の才能って感じで、先がなかなか読めないんですよ。土曜から日曜にかけて、1秒も削ってきたりとかね。
打ち負かすのは容易なことではなかったですよ。実際、ちょこちょこ負かされてましたからね。」

では、その、ストーナー元選手の『生粋の才能』ってのが具体的にどんなものなのか?
まずは、一番痛い目にあったマルコ・メランドリ選手のコメントを見てみますか。

メランドリ元選手と言えば、2008年にドゥカティファクトリーに移籍したもののマシンを乗りこなすことが出来ず…
しかし、チームメイトのストーナー元選手が前年にタイトルを取ってるものだから、どれだけ不満を言っても全く聞き入れてもらえず…
結局、2009年の契約を破棄してカワサキへ移籍したと言う苦い経験があるんですが…

2019年末にメランドリ元選手が引退した際、ストーナー元選手についてこう振り返っておりました。
「ケーシー・ストーナーは、ちょっとSKY(イタリア衛星放送)の初期のデコーダって感じでしたね。
例えば、最近のライダーだと、操縦中に何をやっていたのか、どう反応していたのかを頭にきちんと記録していて、ピットボックスに戻ったら、それを再現し、反芻することができるんですよ。
ところが、ケーシーの場合はオートマティズム(意識の介在なしに動作を行なってしまう現象)が完璧なもんだから、マシンを降りたら自分がどうやっていたのか分からないよなこともあってね。
例えば、3速で走るようなコーナーで、エンジンブレーキが効かなかったとするじゃないですか。それで、ブレーキの際に2速にして曲がる前に3速に入れ直してるのに、本人はそんなことしていないって言うんですよ。
もちろん、テレメータにはきちんと出てるわけで…とにかく、もの凄いんですよね。常に然るべき時に然るべき動作をしているのに、本人に自覚がないんだから。
ちょっと野性的とでも言えばいいのか。いいなぁ~とは思いましたけどね。」

なんか、スポーツ漫画とかに出てきそうな話ですねぇ…(遠い目)

話はちょっと逸れますが…
メランドリ元選手もマックス・ビアッジ皇帝様と同様、最高峰クラスでは良い線まで行くのにタイトルが取れず…(2005年、ホンダ機で総合2位)
結局、SBKの方でも叶わなかったわけですが…(2011年、ヤマハ機で総合2位)

その辺について、ご本人がこう語っておりました。
「常に然るべきポストにはいたが、然るべきタイミングではなかったと言う感じですかね。
2005年にモトGPで総合2位になり、ホンダファクトリーに入れそうだったんですが、スペイン人の方が良いってことで、結局、ダニ・ペドロサに決まったんですよ。
それで、ホンダに自分の未来はないんだってことが分かってね。
ドゥカティに関しては、完全に入るタイミングを間違えていたでしょ。
ストーナーがタイトルを取ったばかりだったから、こっちがどんな不満を言おうとも真剣に聞き入れてもらえなかったんですよ。
まぁ、その後のライダー陣のリザルトから僕が正しかったってことは証明されましたけどね。」


・ペドロサ「マシンに乗って、アクセルを開くだけ…」

おっ、ダニ・ペドロサ元選手の名前が出てきましたね。
ペドロサ元選手もストーナー元選手とは2年間チームを組んでたわけですが…(2011~2012年)

ストーナー元選手の才能については、こう語っておりました。
「ケーシーの才能は生まれながらのもので、トラックの状態とかコンディションに全く左右されないんですよ。晴れていようが降っていようが、昼間だろうが夜だろうが。
マシンに乗って、アクセルを開くだけなんです。
細かいことを色々と考えて走るライダーではないから、諸々が完璧に仕上がってなくても良いんですよ。単純に彼が強い走りをしているんです。
良い意味で動物みたいな感じでしたね。

それから、ベン・スピーズ元選手はこんな感じ。
「(SBKから昇格した時)モトGPのレベルには驚かなかったですね。
正直なところ、驚いたと言えばマルク・マルケスとケーシー・ストーナーぐらいですよ。特にケーシーに関しては、ショックに感じる時さえありました。

お次は、ダニーロ・ペトルッチ選手も語っております。
ほい。
「2012年フィリップアイランドでのケーシー・ストーナーなんか、凄まじかったですよ。ストーナーにとっては、あそこでの最後のレースでね。
とにかく、あらゆる限界を超えて操縦してるって感じで…全ては思いのままって感じでした。
あの頃はストーナーの後ろを走っても、付いて行けるのはコーナー3つが精一杯でしたね。


・元チーフメカニック「電制システムのお陰で勝ってると言われた時は笑ってしまった」

では、ライバル陣だけではなく、技術スタッフさんのコメントも見てみますか。

ドゥカティからホンダまで、ずっとストーナー元選手のチーフメカニックを務めていたクリスティアン・ガバッリーニ氏が、今年の5月中旬にこう振り返っておりました。
「(ストーナーが)ドゥカティに入って来た時は、完全に想定外のリザルトでした。何度もレースを制覇し、タイトルまで獲得してしまってね。
ホンダ移籍後は実力を証明したと言う感じでしょ。私としては、個人的に、もう証明する必要などないと思ってましたけどね。
別メーカーに乗り換えて、圧倒的な強さでタイトルを取ると言うのは、実に意義深いことですよ。
ドゥカティ内でもケーシーの実力は分かっていました。まぁ、2008年以降、リザルトは少し落ちてしまいましたけどね。
懸念し始める者もいたが、『ストーナーは電制コントロールのお陰で勝ってる』なんて言われてるのを聞いた時は、笑ってしまいましたよ。
ケーシーと言うのは、オートバイ操縦の天才なんですから。」

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え~と…
ガバッリーニチーフメカニックによれば、ストーナー元選手と言うのは電制システムより自分の感触の方を信頼していたそうで、
「どんなマシンに乗っても、最大限の力を引き出すことができるんです。当時、ドゥカティの800cc機で限界ギリギリの走りをするのは実に難しいことでしたからね」とも言ってました。

そう言えば…
2年前にストーナー本人がロッシ選手についてコメントした時、こんなことを言ってたんですよね。
「ヴァレンティーノは僕みたいでしょ。
電制システムによるマシン全体のコントロールがないならば…ライダーが手首1つでマシンをコントロールするような状態ならば、今でもヴァレンティーノがNo.1でしょうね。」

と言うわけで…
電制システムに頼ってないのに頼っていると言われ続けていたストーナーご本人は、
「自分はちょっと過小評価されている」と感じることもあったそうなんですが…
でも、結局のところ、あまり気にしていなかったようで…

ガバッリーニチーフメカニックが、こうも言ってました。
「ケーシーは特殊なタイプなんですよね…
結局、出来るかぎり強い走りをすることにしか興味がないんですよ。
まぁ、その後、ホンダ機でもタイトルを取ったことに関しては、ケーシーにとっては雪辱を果たしたような感じだったようですけどね。」


マルク・マルケスの才能は他の誰にも真似できない

・ペドロサ&クラッチロー考察

さて、今現在、才能豊かなライダーと言えば、やはりマルク・マルケス選手が一番だろうって感じでして…
そのせいか、いまだにストーナーvsマルケス選手の才能勝負を観てみたかったなんて声も多いですよね。

では、マルケス選手の才能って、どんな感じのものなのか?
6年間チームを組んでいたペドロサ元選手が、こんな風に描写してました。
「マルクは特別ですね。ヴァレンティーノとストーナーを合わせたみたいな感じです。
ケーシーみたいな感じで最強の走りをする時もあれば、ヴァレンティーノみたいなカリスマ性を見せる時もあって…チームを組み、同じピットボックスで作業して、そう感じました。
あとは、まぁ、とにかく勝ちまくってますよね(笑)。」

う~ん…
なんか、ちょっと漠然とした感じで、分かるような分からないような…

と思っていたら…
今年2月にカル・クラッチロー選手が、もっと具体的な説明をしてくれてました。
こちら。
「マルクはマシンを減速する時、他の誰よりもリアブレーキを活用するんすよ。
こっちがリアブレーキなんか使わないような地点で、マルクは使っていて…あれを習得しようと思ったら、けっこう厄介だろうね。
ホンダに入ってからずっとマルクを追ってきて、レースウィークエンドのFPやレースはもちろん、テストでもマルクのテレメータには常に目を通してるんすよ。
でも、そんなものは全て忘れて、自分のやり方で走るしかなくって…結局、マルクみたいな操縦は誰にも真似できないんでね。

で、その後、5月にはこうも言っております。
「マルクは無敵ってわけじゃないでしょ…負けたことだってあるんだから。ただ、驚異的な才能の持ち主ではあるね。
学ぶべき面もあるけれど、でも、学びようがない面もあって…真似しようとしたら、とんでもないことになりかねないから。
マルクがやってるようなことが出来る時もあるんだけど、でも、自分には出来そうなことと無理なことを選り分ける必要があるんすよ。」

なんか、どんだけ特殊なことをやってるんだ!?って感じでして…
結局、マルク・マルケスのようなことが出来るライダーは他にいない…ってことですかね。
こう言うのを読めば読むほど、つくづくストーナーvsマルケス勝負を1回ぐらいは観てみたかったですねぇ。

はい、では、これでお終い!
次回からは、いよいよ2020年レース編ですね!
なんだか、ものすごっく久しぶりって感じです。
私も書くのが楽しみなんで、皆さんも待ってて下さいね!

おっと、そして…
当メルマガについてのご感想などありましたら、
この下にある『note』のコメント欄でも…
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お好きな方に、書き込んでくださいネ。お待ちしてます!

【参考資料】
『Gpone』 https://bit.ly/2WcW9U7, https://bit.ly/38N6U4C, https://bit.ly/3iU71QA, https://bit.ly/2APvkhk, https://bit.ly/3fnFQvq, https://bit.ly/2OjuAEA,
『Moto.it』 https://bit.ly/3gV3IHd, https://bit.ly/2WaEfSb,
『Corse di moto』 https://bit.ly/329nNFn, https://bit.ly/2CvJzbv, https://bit.ly/2W8dT32, https://bit.ly/2ARGhPD, https://bit.ly/2Ofr3XP, https://bit.ly/3fq7szS, https://bit.ly/2Cx6cfG,
『Formulapassion.it』 https://bit.ly/2Du71Xe,

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【発行元】
ITATWAGP | イタたわGP











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