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素材の持つパワー ハマグリ編

素材に敵うものはないと思う。
どんなに料理が得意でいろんな引き出しがあっても素材の持つパワーには勝てない。
逆に言えば素材が良ければ大体の料理は美味しくなる。

更にその先には素材の良さを最大限に引き出せるかどうかという難関が出てくる。
それが料理の楽しさ、奥深さだと思っている。

じゃあ素材の良さを最大限に引き出すって結局どうゆうこと?って話になるけれど、今回はハマグリのお吸い物を例にしてみようと思う。

ハマグリだけじゃなく貝類全般に言えることなのだが貝の旨味を最大限に引き出したお吸い物を作れている人ってすごく少ないと思う。
味噌汁にしても同じ。
出汁もそうだし身の部分もふっくら美味しくいただける、そのポイントやコツなどを最後のレシピでご紹介しようと思う。
絶対美味しいから試してみて!

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まずハマグリにはグルタミン酸などの旨味成分がたくさん含まれておりそれだけで旨い=余計な味付けはいらないというそれこそシンプルな考え方によるもの。

お吸い物の味付けは醤油だけだがその加減もとても絶妙で、少な過ぎてもボヤッとした味になり、少し多いだけでも旨味を感じにくくなるからおもしろい。

昔料理人になり始めた頃、貝の出汁にいろんな醤油を入れたり、量を変えてみたりして実験したことがある。
最高の旨味感じるポイントが必ずあると聞いて、はてそれはどうゆうことかと感覚を掴むために連日貝を買って実験をした。
結果、そのポイントは本当にそこにあった。
これはレシピには書くことのできない感覚の話になってしまうのだが、ハマグリやアサリなどの貝類を買った際には是非とも少量の醤油を入れるところからはじめてその都度味をみて欲しい。(食卓に並ぶ分がなくなるから気をつけてね)

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分量はそのときの貝の状態でも変わるし実験してみて欲しいのであえて書かないので悪しからず。。

◆ハマグリのお吸い物◆
材料

ハマグリ(貝類)

醤油

手順
①海水くらいの塩水を貝の頭が出るくらいまでかぶせ、アルミホイルなどで覆って暗くし、1時間ほど砂抜きをする。(できればこのとき1度塩水を交換すると良い)
②砂抜きした貝はよく洗い、水を一緒に鍋に入れ弱火にかける。
③しばらくしてふつふつしてきたらアクを取り除く。
④貝が一つ開いたら酒、醤油を少しずつ入れ味を見る。
⑤貝が半分ほど開いたら火を止めて余熱で貝が全部開くのを待つ。
⑥開いた貝は先に器によそり、汁だけを再度温めてよそる。

すぐにいただかない場合は、貝は別皿に出しておくと良い。
食べる直前に温めた汁に潜らせるくらいにするとふっくら美味しくいただける。


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