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よもぎ図書だより5

<はじめに>
今回は一風変わった漫画形式の書籍です。

<注目本>
「イバラード物語~ラピュタのある風景~」 著者:井上 直久
※画像は私が所有しているものを撮影したものです。
※画像より左から、仏語版(2008年)増補版(1995年)、新装増補版(2009年)

<出会い>
図書館で時間を潰すのにハマっており、普段は決して興味のない目的もないコーナーで気になるものを手にすることをしていた時期がありました。そのとき、画集コーナーで同著井上直久先生のイバラード博物誌(こちらの書籍もいずれ紹介したいと思います。)で出会ったのがきっかけです。その後、イバラードという井上先生が描く世界に魅了され、ついぞ井上先生の絵を取り扱っているアトリエへ見に行きました。(現在は見に行けるかはちょっとわからないですが、当時は見に行くことができました)十代も半ばの学生時代でしたので、もちろん原画を買えるわけはないのですがスタッフの方が快くギャラリースペースへ入れて下さったことはいまでも忘れないです。そしてそこの物販で購入しました(別で買い足した同著の書籍もありますが笑)
イバラードの世界を物語として覗け、また小話や設定などがぎっしりと刻まれていて、ちょっとした図鑑を見ているようでとても面白いです。
内容がぼんやりしてきたころ、再び手に取りじっくり読みます。
なぜ同じ著作を3冊もというところですが、それはとてもとても好きなので少しの違いがあれば手にしたいという欲求の表れです。

<紹介>
作者である井上先生が想い描く「イバラード」と名付けた魔法が使えて、森の住人、バイオブレーン、竜の一族など多岐にわたる種族がいる世界でのお話です(主に漫画形式)
画集では一言三言コメントにて紹介されるイバラードの世界観を、物語としてこちらの作品では堪能できるのでまた違った視点から楽しめます。
イバラードでの細かい小道具や登場人物、その世界にある”常識”をじっくり知ることが出来ます。

すこし肌寒い日の夜に、ひざ掛けでほんのり身体を温めながら時折珈琲を飲みつつちょっと異世界へ旅立ちたいときに是非手にしてほしい作品です。

<小話>
上記の話だけですと正直、まったく知らない人は!???という連続かと思いますが、スタジオジブリ作品「耳をすませば」を知っている方は多いのではないでしょうか?こちらの作品で主人公雫が自ら書く小説でバロンと駆け回るシーンに出てくる世界が、「イバラード」です。また、ジブリ美術館でのみ上映されている「星をかった日」の原作者は井上先生、また国語の教科書の表紙や美術の教科書で紹介されていたこともあります。もしかしたら、見覚えがあるような…と思った方もいるかもしれませんね。
もし、これをきっかけに気になった方…イバラードの世界を覗いてみませんか…?
※リンクをクリックすると、公式ホームページへ飛べます(オンラインショップ有)


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