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チュールスカートの生みの親、ディレクターと話してみた。

LA BELLE ETUDEのアイコン的存在ともいえるチュールスカート。たっぷりのボリュームと絶妙なカラーのチュールスカートをきっかけにETUDEを知った人も多いはず。

今回はLA BELLE ETUDEのチュールスカートがどのようにして生まれたか、ディレクターに秘話を伺いました。

01.チュールスカートの原点

ーETUDEでチュールスカートを作り始めようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?

元々海外スナップをスタイリングの参考にすることが多く、コレクション時に撮影されているような、"実用性はないけれど可愛い"スタイリングが好きでした。引きずるくらい長いスカートのスタイリングなど非日常な着こなしですね。

映画"Sex and the City"のチュールスカートを使ったキャリーの衣装なども好きで。字幕にして流して、自宅で衣装を眺めている時期もありました。

また昔は古着を店舗に置いていて、3か月に1度ロスに買い付けに行く時期がありました。

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(古着を置いていた時代の店内)

その時に古着屋さんの入り口にすごいボリュームのヴィンテージのパニエがぶら下がっていて、それが可愛いなと思っていたことなどがETUDEのチュールスカートの原点だったかなあと思います。

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(ロスでの買い付けの風景)

02.チュールスカートの進化

ー今のチュールスカートの形に到るまで、どのような変遷があったんでしょうか?

初代のチュールスカートは全部オーガンジーでした。今よりも柔らかい素材を使い、とってもふわふわしたシルエットでした。ウエスト部分には大きなリボンがつき、現在販売されている"Odette"よりもウエストのフリルは倍のかなり甘めデザインで販売しました。

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(初代チュールスカート)

ー最初発売した時の反響はどうでしたか?

日本でこのボリューム、シルエットのチュールスカートはなかったので、ものすごく反響はありました。

ただその後、2017年のAWコレクションで、大人めにリブランドして一度チュールカートはやめたんです。これだけ反響があったので、販売すれば多くの人に買っていただけると分かっていたのですが。ブランドとしてもっと日常シーンに馴染む大人なスタイリングを提案したくって。

ーその後今のチュールスカートが復活したのはいつ頃でしょうか?

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(2018年に復活したチュールスカート"Odette")

2018年の夏がTシャツコーデが当たりの年で。チュールスカートも、Tシャツとのスタイリングなら、日常シーンでも楽しめるが提案できると思い、リニューアルしたチュールスカート"Odette"が販売されました。

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(Kids とドール用のTシャツスタイリング)

ー復活した時の反響はどうでしたか?

復活を喜んでくださる声も多く、本当に多くの方から反響をいただきました。1年半で期間限定色やドットデザインも含め16色くらい販売しました。

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(2018年から1年半の間に販売したOdetteの全カラー)

ー16色!そこまで発売すると、カラー尽きてしまいそうですね!

中国など生地を扱っている市場のチュールやオーガンジーを全部集め、あのシルエットが出る生地の中から色を重ね、ETUDEにしかないカラーを見つけていきました。実はまだ世に出ていないサンプルカラーは、まだ沢山あるんです。

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03.ETUDEの3大チュールスカート

ー現在、ETUDEには"Odette"と"Prima"と"Ella"の3種類がありますが、どのような流れで生まれたのでしょうか?

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最初に販売したのが、"Odette"。初代よりも甘さはかなり控えめにしたのですが、ギャザーやフリルがあるので3シリーズの中では一番甘さがあるデザインです。

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そこでより大人に着られるマキシ丈のチュールスカートを作りたくて、"Ella"が生まれました。Ellaはギャザー入れず、フレアのボリュームなので、裾に広がっていてくシルエットになっています。より抵抗なく、大人に着ていただけるデザインになっています。

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そして、最後に生まれたのがOdetteのシルエット、ウエスト下の丈感はのまま、ウエストのリボンやフリルなどの甘さを削った、"Prima"でした。

Primaはウエスト部分が調整できる作りで、体型に合わせて着ていただけるように作りました。ベルト部分の仕様は、息子の海外パンツの仕様からアイデアを受けていて...!より着やすさにこだわりました。

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ーそれぞれの名前も特徴的ですよね。

Odetteはバレエの作品の登場人物、Ellaも人の名前をイメージしてつけました。Primaは多くの人に着ていただける優秀で万能な仕様やデザインにしたので、人の名前ではなく、"Prima"なのですが..(Primaはバレエ用語でバレエ団に置ける最高峰のバレリーナを指す。)

多くの人の手に渡るな、と確信が持てるアイテムに関しては、商品に魂を込める意味で名前をつけるようにしています。最近では海外の方にも購入していただくことが増えてきて、多くの人の元に旅立っています。いろんな人に愛される存在になることも願って、名前をつけました。

いつか最強のチュールスカートが生まれた暁には、オディール(白鳥の湖に出てくる妖麗な黒鳥のキャラクター)という名前をつけたいと思っています(笑)

03.これからも愛されるチュールスカートを

-最近ではAurora Primなどアレンジしたチュールスカートも多く販売されていますよね。今後も新しいチュールスカートは生まれるのでしょうか。

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これからも、新しいチュールスカートを作っていきたいと考えています。

「ETUDEといえばチュールスカート」という印象が持っていただけるように、ブランドのアイコンとして育てているところはあって。1枚に15mもの生地を使い、そしてチュールやオーガンジーなど失敗の許されない生地を使っています。正直、コストもかなりかかるアイテムではあるのですが、やはりETUDEのやり方だからこそ提供できるアイテムでもあるので。

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お客様から、チュールのボリュームやシルエットについても感想としていただくのですが、着た時の高揚感や、飾っているだけで幸せという声もいただくことが多くて。

毎日着るための実用的なものだけだったりではなく、自分に対して誇りを持てるような意味があったり。ファッションって本当にいろんな楽しみ方があるなと思っています。

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昔よりも断然ファッション自体に多様性が生まれてきたからこそ、より多くの方のなりたい姿の応援ができればいいなと思っています。

オディールという名前もまだ残っていますし(笑)、これからもチュールスカートをはじめ多くのアイテムを届けていきたいです。

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