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ランサーズ14DAYSプログラム体験記 「フリーランスに必要なもの+αを得た合宿@田川市」

このたび、2021年11月1日〜14日の期間、LAC田川(いいかねPalette)で開催された「ランサーズ14DAYSプログラム」に参加させていただきました。

この記事は当企画の一体験者として体験記です。
今後、当企画へ参加、または田川市でのワーケーションを検討される方の参考になれば幸いです。

まずはじめに参加してみた結論を一言で述べます。

ランサーズ14DAYSプログラムは「フリーランスの知識だけでなく、大切な仲間をつくることができる有意義な2週間」でした!

企画を改めて説明すると、「ランサーズ14DAYSプログラム」は主催自治体と他拠点居住生活を応援する株式会社LIFULL(LivingAnywhereCommons)の共催、そしてクラウドソーシングのプラットフォームを展開するランサーズが企画運営するフリーランスにおけるノウハウ、マインドセットを習得する2週間のオフラインの講座です。

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第2期目の今回はワーケーションとして活動を応援する福岡県田川市が主催で実施されました。

田川市は福岡県の中央部に位置する人口約5万人の市。筑豊地区最大の炭鉱都市であった歴史のある街です。直近は高齢化と人口減少が課題として大きく、いいかねPaletteなどを拠点にクリエティブ人材の確保に積極的な自治体です。

その中で今回、株式会社LIFULL及びランサーズ株式会社と協力し、ワーケーション拠点としての認知の獲得を目指しています。

個人的に注目すべきだと感じるのはコロナ禍において、2週間のオフライン企画であるということ。

最近はオンライン環境が充実していて、フリーランスについて学ぶ講座もオンライン上でたくさん開かれています。オンライン講座は知識やスキルだけを学ぶのには時間の制約もなく、効率的で便利かもしれません。
ただ自分の働き方の根本ともなる考え方や価値観をオンラインだけで解決するのには、限界があると私は考えています。

オフラインでの講座にはオンラインだけでは感じえない学びやマインドセット、仲間との繋がりがオフラインにはたくさんあります。
モチベーションの維持もオンライン環境とは全然と言っていいほど違うと考えています。

そこに価値を感じられる人はぜひ検討に値する企画だと思います。

そして今回の田川市開催ではそれぞれの想いと目的を胸に、フリーランスとしての実力UPを考える大学生から40代までの計8人が集まりました。

私が参加を決めた2つの理由

詳細な合宿内容がどうだったかをお伝えする前にまずは私が今回、ランサーズ14DAYSプログラムに参加した背景を簡単に説明させてください。

私は新卒から7年間インフラ系の大企業で働き、約1年前から東京のベンチャー企業に在籍しています。
大企業に閉塞感を感じて飛び出してベンチャー企業に入ったものの、そこでも今の生き方/働き方に違和感を持ち、現在は自分らしい働き方を立ち止まって(休職して)自分のキャリアについて考えています。

休職の中で思ったことは人生の中で走ることはたくさん学ぶけど、立ち止まることを学ぶ機会はないということ。
そのことから現在は『立ち止まることが認められる文化』を作るような事業に取り組みたいと考えています。

その中で自由な働き方の選択肢として「フリーランスとしての働き方」「自分の好きな街で働くこと」は今後重要な要素になると考え、以下3点を目標として合宿に挑みました。

①フリーランスとしての働き方、マインドセットを学ぶ
②地域での働き方を学ぶ
③考えている事業について色んな人に意見を聞く

2週間の合宿内容について

合宿の内容を大きく分けると、前半一週間はマインドセットや自己分析の為の知識のインプット、後半一週間は具体的ノウハウやプレゼンなどのアウトプットという内容でした。

合宿期間中の授業は基本的には9〜12時。
午後以降は日に応じてお世話になっているいいかねPaletteさんのお手伝い、合宿関係者を招いたBBQ、田川市の街観光、食事当番等がありました。

何もない日は出された課題をこなしたり、自分のもっている仕事をこなしたり、本を読んだり、それぞれの過ごし方をしました。

会場のいいかねPaletteさんは優れたwifi環境、広々とした作業スペース、卓球が楽しめるリフレッシュルーム、音楽演奏を楽しめるスペースなどとても長く居ても飽きない工夫が多くありました。

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施設内にある「おいとま食堂」では美味しいランチをいただくことができます。
朝は本格的なコーヒーを飲むこともできます。

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▲おいとま食堂インスタグラム

期間中、日記をつけていましたので内容を抜粋して振り返ってみます!

DAY1「出会い」

合宿初日。福岡空港に到着、電車を乗り継ぎ会場のいいかねPaletteまでは約2時間程。11月、金木犀の香るのどかな街に到着しました。

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そこで今回14日間を共にするメンバー、講師、施設の方と初対面。

今回参加したメンバーの年齢層は大きく分けて2つ。
豊富な社会人経験を持ち、すでにフリーランスとしての実績を持つ40代メンバーが3人、現在は大学生で就職ではなく、フリーランスとしての活躍を目指す20代前半メンバー3人、そのどちらでもない休職中の30歳の私が加わっているという感じです。

微妙に立場が違う中で不安を感じたスタートでした。
(↑その後、すぐに解決されます。笑)

初日はこの後、オリエンテーション、施設案内、合宿ルール、歓迎会で終了しました。

DAY2「自己紹介と食事当番」

この日から実質のフリーランスの為の講座がスタート。

最初の内容は「Dig wellプログラム」。自己分析の一つとして2人一組でペアを組み、相手に50分間の自己紹介。その後、全体にむけて他己紹介してもらうというプログラムでした。

50分もかけて自分の事を話す機会は今までになく、初めはそんなに話せるかなと思っていましたが、話し出すと一瞬。笑
長く話すことで表面的な話だけでない、普段自分では見えていない自分が少しわかったような気がしました。

また他の発表を聞くことで、みんなの人となりを知ることができ、スムーズな合宿のスタートに繋がるプログラムでした。

期間中の晩御飯は、施設の台所をお借りしてメンバーが交代で作ります。

2日目食事当番に当たっていた私は、車を借りて近くのスーパーへ買い出しに。合計9人分の晩御飯を作る機会は初めてで緊張しながらも、大盛りの焼きそばとサラダを作りました。

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DAY3「ランサーズとは」

この日は、クラウドソーシングを代表するプラットフォーム「ランサーズ」の仕組みと案件獲得に向けてのポイントを学びました。

何はともあれ大切なのはプロフィール!
まずは必要項目を埋めてレギュラーランクになることが第一の目標です。

そこでは自分がどんな人間で、どんなことができるのかを、クライアント目線で具体的に言えるようになることが大切だと学びました。

DAY4 「プロフィール作成」

4日目のスタートは具体的なプロフィール文の作り方から。
まずは自分の強みについて考えました。

使ったフレームワークは教育改革実践家の藤原和博さんが提案する1/100の得意を3つ組み合わせて1/100万の強みを考えるというフレーム。

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いきなり100万分の1の人物を目指すのは難しくても、これならわかりやすく自分の強みについて考えられます。

私の場合は以下のように整理しました。

①働き方の多様性(公務員家系、大企業→ベンチャー→フリーランスという経歴)
②インタビュー及び取材の経験
③自分のメディアを運営するライティング及び発信力

これらの強みを活かした魅力的なプロフィール文を具体的に考えていきました。

DAY5 「自分の価値観をゲームで学ぶ」

この日のスタートは自分が大切にしている価値観が露わになる「バリューカード」というゲームから。

手持ちの5枚のカードを自分の価値観に合わせて入れ替えていくというシンプルなゲーム。だけど、これが奥深い。
人生において何を選んで何を捨てるか、人との比較でよりはっきりと自分の志向がわかります。

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参考までに私が最終的に選んだカード(価値観)は以下の通り。

「個性」「自由」「遊び心」「優しさ」「経験」

ゲーム感覚でワイワイしながら自分の価値観がはっきりと再認識できるとても楽しいワークでした。

その後はランサーズにおける具体的な案件を獲得するための提案文作りを学びました。
PREP法を用いた文章、クライアント目線を持つ、社会人として当たり前の連絡マナーなど、案件を獲得する上で重要で具体的な内容を確認しました。

DAY6ー7 「休日」

土日は講座はなし。
私は行けなかったものの、他のメンバーは会場である田川市を観光で回っていました。

田川市石炭・歴史館、道の駅「1億円のトイレ」、温泉、地元ラーメン等田川市の魅力にふれた1日であったとのことでした。(羨ましい!)

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日曜はメンバー、講師陣、施設関係者が集まってのBBQが行われました。
おいしご飯とお酒で夜中までワイワイ話しました。

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DAY 8 「フリーランスと税金の話」

ランサーズ合宿2週目のスタートはフリーランスと税金の話。
先週までのマインドセットと比べてもグッと具体的な話です。

会社員時代は勝手に引かれていて意識することのなかった税金に、嫌でも関わるのがフリーランス。
何が活動の経費にできて、何が経費にできないか。
きちんとした金銭管理能力が求められます。

その後はリュウジ先生によるクライアントコミュニケーション。
スムーズな取引を可能にするための準備やマインドセットについて学びました。

DAY9 「ランサーズにて案件を初受注!」

ランサーズというプラットフォームの理解から登録、プロフィール作成、提案文作成を経て、この日初めて案件を受注しましたー!!

そしてこの合宿期間中にレギュラーランクからシルバーランクに昇格できました。

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バリバリ仕事を取っていくという気持ちで始めたわけではありませんが、受注できるととても嬉しいもの。
小さい仕事ではありましたが、ようやくフリーランスとしての一歩を踏み出したように思いました。

話を戻しまして9日目の授業はタスク管理術と今後のフリーランスとして求められるものについての授業。
ランサーズの元役員である根岸さんより、5つの指針をいただきました。

①ライフデザイン力
②セルフブランディング力
③プロモーション力
④求心力
⑤チーム活動力

各説明は省きますが、どれもとても大切だと思える要素でした。
ぜひ講座の中で聞いてみてください。

DAY10 「フリーランスとしてどう活動していくか。事業計画づくり」

授業では、今後自分が目指すべき理想の姿に向けて事業計画づくりを考えました。

まずは明確なペルソナの設定から。
できるだけ、詳しすぎる、やりすぎるくらいにリアルなユーザー像を言語化する。そのユーザーの気持ちや行動を意識したサービス設計、事業設計を行う。
それがサービスの場合は他との違いを言えるようになるところまで落とし込む。

これまでの10日間を踏まえて、ユーザー層がさらにはっきりしてきたような気がします。

着実にやりたいことへの道筋が目に見えてきて前進を感じた1日でした。
ただそれと同時に課題も見えてきたので、そこにはきちんと向き合いたいなと思いました。

最終日の全体発表に向けて内容を練り込んでいきます。

DAY 11 「自分をアピールする情報発信について」

この日は個の時代に向けた外部に向けた情報発信についてから。

まずは自分がいくつ発信ツール(Twitter、Instagram、youtube等)を持っているか棚卸しをしました。

わたしは趣味専用アカウントを踏まえると計9アカウント。改めて自分は情報発信が好きなんだなーと思いました。笑

その後はそれぞれのSNSの特徴はどうなっているのか。どのステップでどう使うのかについて話し合いました。

自分の情報発信の方向性を1枚にまとめました。

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夜は田川市内の居酒屋へ施設の方に連れて行ってもらいました。
美味しい料理と弾む会話。

笑い合いながら夜が明けていきました。

DAY12 「経営者意識を持つ」

午前の授業は、チームを作り活躍されるフリーランス出身の経営者の方をお呼びしての座談会でした。

そもそものフリーランスになるまでの苦悩、それからの活躍、会社設立までの経緯までを具体的な事例を元に学びました。

午後は地元で漆喰を扱う企業(田川産業さん)へ事業プランを提案するプレゼンがありました。
田川産業さんからは前週に企業説明、課題を伺っており、それから約1週間2チームに分かれて提案内容を考えてきました。

今回の合宿では自己分析や自身の事業計画考案など、一人で向き合う課題が多い中でチームワークでプレゼンを考えるのはとても新鮮で楽しいものでした。

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下記、一部プレゼン資料抜粋。

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プレゼン内容をものすごーく簡単にまとめると、漆喰という塗料として「役に立つ」を追い求めた戦いではなく、「意味のある」戦いをしましょう!という提案をしました。

提案は田川産業さんにどう映ったのか。
真剣に考えていたら「漆喰の未来」に興味が出てきたし、なにかお手伝いできればいいなー!と思いました。

こうやって地域課題に向き合う中で、地域を好きになっていくんだなと感じたワークでした。

ということでこの日を持って、合宿での授業はすべて終了となりました。(なんか寂しい)

DAY13 「フリーな1日」

最終日前日、土曜日。今日は何も予定のない一日。

なんだかんだ授業と宿題、ランサーズの案件獲得に向けてバタバタしていたのでリフレッシュに繋がったとても良い1日でした。

外ランチに出かけたり、いいかねPalette内で卓球をしたり、ふざけた学校青春動画を撮ったり、夜は焼肉を食べにいったり、ゆったりと最後の田川を満喫できました。

そして、こういう余白の時間に仲は深まっていくんだなーと思いました。

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DAY14 「修了式」

14日間にわたる合宿もいよいよ今日が最終日。
みんな朝からソワソワしている感じがしました。(私だけかも。笑)

今日のスケジュールは各自の今後の事業計画発表→修了式という流れ。
みんな朝から発表する事業計画の詳細確認をして、最後の発表にのぞみました。

そして私もこの14日間で学んだ内容を踏まえた事業計画を発表。
14日前とは比べものにならないくらいやりたい事業(立ち止まる為の文化をつくる事業)の解像度が上がった気がしました。

そして合宿の最後は修了式。

受講生は一人一人合宿の感想を発表、その後講師陣から各自へコメント及びそれぞれへ色紙のプレゼントがあるとのことでした。

私、それを聞いた瞬間にやばいなと思いました。
なぜなら過去の経験からこれは確実に泣いてしまう!と感じたからです。

続々と続くみんなの感想を聞きながら、間をみて「泣かない方法」をスマホで探していました。笑

そしていよいよ自分の番。

まぁ結論言えば、泣かないテクニックなんて感情の波の前では無力。

一言を言い切る前に泣きました。笑

画像19↑泣く直前の写真

たくさんみんなに伝えたいことがあったのに全然言えませんでした。
そこはこの合宿唯一の後悔です。

でも、最後のセリフなんて気にならないくらいみんなと話してきた気がします。だからまぁ大丈夫かなと今は思っています。

なので今後のランサーズ14DAYSプログラムの後輩に告ぐ。

最後に泣いても大丈夫です。泣いて何も言えなかった私がいます。笑

合宿を終了して

ということで合宿が終わってしまいました。
最後の涙は、勝手に自分の中で「言葉にできない感謝」だと思い込んでいます。

合宿を振り返ってみると色んな人への感謝が込み上げてきます。

運営スタッフ、そしてハマさん、リュウジさんをはじめとして参加して頂いた講師の方々。
このコロナ禍で2週間のオフライン企画をやるのは、相当困難な中での企画だと思います。素晴らしい企画そして運営をありがとうございました。

そして現地いいかねPaletteのスタッフの皆さん。
いいかねPaletteは、本当にとても過ごしやすい環境でした。

水回りはきれいに整備され、ドミトリーも快適でみんな爆睡できたと言っていました。作業するワークスペースも広くて使いやすく、仕事や課題がとてもはかどりました。
初めてのワーケーション体験でしたが、とても楽しく快適に過ごせた2週間でした。

そして田川で出会った街の方にも感謝です。

ワーケーションを支援/応援してくださる田川市、企業課題を一緒に考えて頂いた田川産業さん、期間中に訪れた飲食店のスタッフさん、散歩の際に笑顔で挨拶してくれる地域のおばあちゃんなどなど。
仕事や勉強をしながら田川を満喫できたことはとても良い思い出です。

最後に知り合った7名のメンバー。
本当にそれぞれが目標と目的を持ってこの合宿に参加していました。
常にお互いを尊敬しあっていて、とても良い雰囲気で合宿中過ごすことができました!

いつかどこかで一緒に仕事をしよう!、2週間一緒に過ごし、心からそう思えるメンバーに出会えました。

みんな本当にありがとう!

と終わりばかりを強調してきましたが、最後の方で誰かが「ここからが始まり」と言っていました。とても良い表現だなと思いました。

この合宿を一つのスタートとしてみんなが新たなステージへと進んでいきます。

それはフリーランスという働き方ではないかもしれないけれど、ここで学んだノウハウやマインドセットは必ず今後の人生に生きてくるものだと思います。

ということで自分の中で合宿を総評します。

ランサーズ14DAYS@いいかねPalette(田川市) 最高や!
ここは良い出発地点!

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ここまで読んで頂いた方、ありがとうございました。

最後になりましたが、この記録が今後ランサーズ14DAYSプログラムへの参加及び、ワーケーションの場所としての田川市(いいかねPalette)を検討される方の参考になれば幸いです。

《ライター・シマサキタツロウ

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