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[2.8]ちょっと先走ってる人たちに

Blenderのスカルプト周りが2.81でありえないくらい進化してて「ヒャッホウ、オイラも触りてえぜ!」って感じなんですけれども。Voxel Remesherとかね。

触ること、できるんです。2.81ベータ、2.82アルファ(!)を。

「ただ気をつけることがあってね?」っていうのが今回のお話し。

2.81のスカルプトワークフロー

Blender Conference 2019 で開発者の Pablo Dobarro( @pablodp606 )さんが2.81のスカルプトワークフローについてお話しされましたよ。

少し技術的なお話で、「使い方」そのもの、というわけではないのですが、「Do/Do not」の部分は参考になるかと思います。

使い方のヒントだったら Julien Kaspar さんのこのセッション。2.81を使ってスピードスカルプトされているセッションがあります。

おそらくこの2つが現時点で最も正しい2.81用スカルプトワークフローを説明した動画だと思います。(2.81は現時点でベータ)

前のめり

そういえば Pablo Dobarro さん、ちょっと先走ってる人たちに対してなんでしょうけど、最近こういうことを呟かれてましたっけ。

要は「公式ドキュメントを元にチュートリアル作ってね」っていうことになるんでしょうか、先行して作っているチュートリアルのほとんどは新しいスカルプトワークフローは説明していなくて、その間違った情報のせいでソフトを習得しようとしている人の害になる、情報が完全に正しいか確認できる前にビデオやらをアップロードしようとしないで、っていうことですね。「おまいらもちつけ」っていうことなんでしょう。

先行してチュートリアルを作成、これは「ほかのみんなにもいち早くこのクールな機能を知ってほしい」っていう情熱(?)からくるものもあると思うので、全面的に悪いと断ずることは必ずしもできないと思います。なんというか悩ましい。

現状2.81のデイリービルドは誰でも入手できるのですが、デイリービルド自体いわゆるスナップショットでしかなくて、最終的な形になるまでに思ったよりもダイナミックに変わることがあります。実装したものにフィードバックをもらいながら修正していくこともあるので、次の日には別物、みたいなことも起こり得ます。UIフリーズまで気は抜けません、実は。

おそらく他から参入された方々にとってはこの辺予想と違って戸惑うところかもしれません。

noobtorials

pabloさんのツイートのリプライにあった単語で、 noob+tutorial の造語ってところでしょうか、そういうところも確かにあるなあ、って思います。

noob っていうのは「言うこともろくに聞かない初心者」みたいな意味で使われるネットスラングで、その人たちが作るチュートリアル…ああそうね、正しいかどうかのウラとったりしないで「やってみたら出来たんでお前らに教えたるぜ!」ってパターンを想像すると、まあ確かにそうかもねと。

特にビデオチュートリアルは収録された後のタイミングで正しい情報が出てきたとしても、差し替えされずに間違ったままで残ってしまう確率が高いですね。そして外からだと判別がほぼ出来ない、っていう。

2.80の頃もあった話

まあこの状況って 2.80のUIフリーズ前(〜2019/5/24)でも起きていたことで、Blenderのチュートリアルを作るみなさんは相当前のめりな感じで作ってアップロードされていた気がします。(まあスケジュールが何回かスライドしたってのもあるんですけど)

UIフリーズ前にリリースされた「2.80用」動画を見てみるとプロパティエディタのタブの色が全部白だったりとかちょいちょい違うものもありますね。

こちらも改訂版とか出てほしいな(小声)


自分も「Blender280メモ」として、(チュートリアルっていうよりはメモですけど)書いてはいます。

記事を書いている段階ではできるだけ公式の情報を確認していますし(必要な場合にはタスクとかコミットログとかも確認している)、記事を書いた後もマニュアルを参照したり、公式リリース時にベータから更新されたところについても気が付いたところは適宜更新して、できるだけ正しくなるようには心がけています。結構手間ですけど。

どうすれば良いの?

「使う側」としては以下のような感じでしょうか。そこまで極端な話じゃなくて、「正しいとされる情報をきちんと得るようにしましょう」っていうだけです。

・ リリース版を使って、ユーザーリファレンスマニュアルを参照して正しく使う
・アルファ、またはベータ版のデイリービルドを使う場合には、変更の可能性があることを十分に留意して、できるだけ最新の正しい情報を得つつ使う
・チュートリアルを参考にする場合も、そのチュートリアルが作られた時期に注意する、ユーザーリファレンスマニュアルと対比しながら使う


ということで。


マガジン「Blender280メモ」100本目の記事です。

上でうだうだ言ってますが、この記事で(目次となるページも含めて) マガジン「Blender280メモ」100本目の記事です。わーいやったー。

「新しいBlender」である2.8xを触る時のヒントになりましたら(そこまでちゃんと書いてないですが)幸いです。



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