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香りは、意思・意図を持っている。

アロマテラピーにはいろいろな楽しみ方がある。
その中でわたしがずっと興味を持ち、実践しているのが
エッセンシャルオイルを錬金術的に使う方法。


魔法の道具として香りを使う方法だ。
魔法というと夢物語のように聞こえるが、魔法のようにそのひとを変えていく力が香りにはあって、わたしはその香りの神秘の力に心を奪われて、ずっとそれを扱っている。


錬金術的にエッセンシャルオイルを使う時に大切なことがあって、それは、意図を持って作ること。意図を持って使うことなんだけれど、香りを創っているとその香り自体が意図と意思を持つ瞬間があると感じている。


今、ちょうど、魔法のアロマ祭というイベントで使う精油たちをボトリングして、ラベリングして、パッキングする作業を行なっているのだけど、その作業が進むにつれて、それぞれのボトルたちがいい顔になってきているのがわかる。


もちろん、香りに顔があるわけではないし、ボトルはただのガラス瓶なのだけど、作業を進めるごとに少しずつエネルギーが変わってきて、いい顔になってきたな、と感じるのだ。


わかりやすいのは、その香りの名前が決まった時。そして、ラベルを貼った時。
どれとどれを同封するかを決める時、どなたの元にどれをお送りするかを決めるときなど、本当にいい顔になってくる。そう、シャンしてくるのだ。


香りは意図・意思を持っているから、自分がいつ持ち主となる方の元へ行けばいいかを知っていて、通常の業務であれば、早く発送することが好まれるけれど、魔法のアロマに関しては、早さではなく「よき頃合い」が優先されるように思う。


こういう不思議なことは、本当かどうか、証明することは難しいけれど、そういうこともあるよね。もし、本当に香りたちが人間と同じように意思・意図を持っていて、コミュニケーションを図ってくれているとしたら。。と想像してみると香りの扱い方は自然と変わってくるだろう。


また、香りには意思意図がある前提で向き合っていると、モノとして扱っている時以上のナニカに出会える余地がそこにはあって、とても可能性が広がる感じがする。


ただの香りなのか。
香り以上のナニカもあるのか。
それを決めているのは、扱い手の意識だと思う。

私たちは赤ちゃんの表情から何を求めているか、汲み取ろうとしますよね。
イヤイヤ期の子供が何を求めているのかも、理解しようとする。
ペットの言いたいことだって、お望みはなんだろうか、わかろうとする。
声を出せない状況で、アイコンタクトで意思疎通を図ることも私たちにはある。
言葉の通じない外国人とのコミュニケーションでも、何を言いたいのかなぁと思いやりを広げる。


香りの意思・意図を汲み取ろうとするのは、これらと全く一緒のことだとわたしは思っていて、できるだけ香りの言うことも理解したいなと思っていて、そのご希望通りに扱えるようになれたらいいなぁという希望をもっている。


相手が人間ではないので、「そんな気がする。。」という感覚を信じて、「こうかな。それともこうかな?」と試していく中で合点がいく。そういう経験を重ねていくことで、感触できっとこうなんだよな。がわかるようになってきたり、聞こえてきたりするようになる。


ものづくりをしている人は、多かれ少なかれ、こういう独自の感覚を持っているように思う。パン生地が話してるとか、発酵菌が話しているとか、植物が水が欲しいと言ってるとか、何かをよく観察している人は、みんなそれを擬人化したり、歴とした生き物として扱っているように思う。


そういう身の回りのもの全てを自分と同じ生き物として扱う感覚がある人の手は、とてもふんわりしていて、あたたかい。


あたたかな手で香りに触れているか。
優しくボトルに触れているか。


人もモノも扱われたように振る舞うと思うんですね。
だからこそ、優しい手で、心で、香りに触れたいなと思う。

香りのもっと奥深くのことを知りたいし、
その意思意図を尊重できるようになりたい。







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