嚙み締める思い出。THE LAST SAUNA

 「日々のサウナにはストーリーがある」ということで本日は仙台編最終話!濃厚な半年に別れを告げるサウナがこちら!

 1年前、仙台に降り立った初日。搬入を次の日の朝一に控えていたため早乗りしてサウナ(カプセルホテル)に泊まることにした。故郷に別れを告げる寂しさを、サウナに泊まる楽しみで相殺するかのように。実際、新幹線を降りてからこみ上げたワクワク感は今でも昨日のように思い出せる。「キュア国分町」は僕にとって始まりであり、終わりにふさわしい唯一の場所だ。心は決まったいた。
 キュアは仙台の歓楽街を抜けた先にある。昔からの御用達ベテランから、サウナ初心者まで幅広い層に愛される、いわば老舗サウナだ。1階で館内着に着替えてエレベーターで5階へ昇ると露天からの光が差し込む。これがサウナのスイッチを入れてくれるからたまらない気持ちになる。ちなみに僕の場合は4階の喫煙室によって助走をつけるのがルーティンだ。
 サウナの特徴はとにかくカラカラ、広い部屋で最上部はしびれる熱さだ。しかしおすすめポイントはなんといっても水風呂。常に水が流れている上にとにかくキンキン。表示は15度~16度だが体感はもっと冷たい。芯を冷やしてくれる水風呂なのだ。そして内気の椅子か外気で寝る整いスポット、水風呂がよく効いてしっかり飛んでしまうサウナだなのだ。

 ついに仙台最終日サウナ。キュアは僕を強くさせてくれた。寂しい日、仕事でつらかった日、友人に会いたいと思った日、実家に帰りたくなった日、どんな日もキュアに行けば強く生きれた。別れはつらいかもしれないが、別れは旅立ち。笑顔でないといけない。キュアが無くてもこれから俺はもっと強くなるよ。さよならとは言わずに
「また来ます」
そういってキュアを後にしたのだった。

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