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呼吸機能と体幹の関係性

呼吸機能と体幹機能の関係性について近年様々な報告がされており、体幹の安定性獲得に伴う疼痛軽減やパフォーマンスアップを目的とした呼吸トレーニングが行われています。

今回は呼吸機能と体幹の関係性についてご紹介していきます。

体幹トレーニングの目的

横隔膜は腹横筋、多裂筋、骨盤底筋とともに体幹のインナーマッスルと呼ばれその安定性に寄与しているとされています。
インナーマッスルのトレーニングの代表例として、腹部を凹ませ体幹を固定することでその動きを制御するトレーニングであるドローインがあります。
しかし体幹を固定する以外に、スポーツ活動時に求められる体幹機能とともに有効なトレーニングを考える必要があると考えます。

●姿勢安定化(剛体化)のための体幹機能
瞬間的に力発揮を必要とする場面(身体に対して外力や加速度が加わる場面)では横隔膜を収縮させ体幹筋を同時収縮することで腹腔内圧を上昇させます。
この剛体化には呼吸を止める必要があるため、持続する運動には適していないと考えられます。
スポーツ活動時の持続する運動には体幹の動的な安定化が求められ、それぞれで機能が異なると考えます。
そのためスポーツ活動において、呼吸を継続させながら体幹筋の制御により姿勢・動作を安定させる体幹機能が必要と考えます。

●動的安定化のための体幹機能
動的な安定化には、体幹と四肢が連動する動作の中で上肢と連動する胸郭、下肢と連動する骨盤帯の動きが脊柱の分節的な動きを阻害しないことが必要になります。
体幹の剛体化は脊柱の分節的な動きを阻害し体幹-上肢、下肢の連動性を阻害することになります。
そのため、体幹の分節的な運動とともにその動きを呼吸を止めずに制御する機能、トレーニングが必要と考えます。

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身体運動時の運動軸の偏位は長軸上の不安定性を引き起こします。
並進運動や回旋運動時の長軸上の安定性を確認し体幹機能を評価します。

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