スクワット動作改善のためのヒップヒンジ
スクワット動作の改善には脊柱の自由度が必要となり、腰椎と胸椎が分離して動く必要があります。
スクワット動作では股関節屈曲に伴う骨盤後傾・腰椎後弯、オーバーヘッドスクワットであれば上肢挙上に伴う胸椎伸展可動性が必要となります。
下肢関節の屈曲可動性が低下していることで骨盤後傾・腰椎後弯の代償が出現し、重心位置を保つためには胸椎伸展の可動性が必要となります。
また骨盤後傾・腰椎後弯可動性が低下しているケースでは、十分な股関節屈曲可動性を得ることができません。
そのため、骨盤を含めた股関節屈曲可動性及び、腰椎と分離した胸椎伸展可動性が必要となります。
今回はスクワット動作における股関節屈曲動作に注目し、股関節屈曲を強調した動作トレーニングであるヒップヒンジについてご紹介していきます。
1.ヒップヒンジとは
ヒップヒンジとは、その名の通り股関節を蝶番のように曲げる動作になります。
股関節制御を優位とした動作獲得を目的とし、スクワットのような股関節を屈曲伸展するトレーニングの前に、動作の意識づけとして行われることが多くあります。
CKCトレーニングにおいて3関節での制御のバランスが重要となり、股関節制御を十分に使えないことで、足関節・膝関節への負荷が増大し、障害発生につながるため、自由度の高い股関節を使うことで衝撃吸収を行う必要があります。
また鉛直方向への力発揮を効率的に行うためにも3関節の制御をバランスよく行う必要があり、股関節制御の改善により力発揮のエネルギーのロスを最小限にする必要があります。
そのため股関節を使うという意識だけでなく、ヒップヒンジにより股関節の機能改善を図ることで、その後のCKCトレーニングにおいて効率化を図ることができます。
2.ヒップヒンジのバリエーション
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