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PT×ATの思考の整理

フィットネスジムでのコンディショニング ・パーソナルトレーニング、スポーツ現場でのトレーナー活動で得られる経験から、その知識・技術をnoteに整理して行きます。日進月歩の医学の世…
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2021年10月の記事一覧

姿勢制御・運動制御に基づくトレーニング指導

パフォーマンスを高めるにはトレーニングによる一時的な変化に加え、永続的な効果を得る必要があります。 そのためには生理学的な効果に加え、運動学習を促す必要があります。 運動学習は自身の経験に基づくことから、どのように経験し学習していくのかが重要になります。 今回は私自身がトレーニング指導する上で重要視しているポイントについてご紹介していきます。 1.予測的姿勢制御

姿勢制御から考えるトレーニング

1.姿勢制御とは支持基底面に対する重心移動をコントロールすることであり、常に移動する重心を制御し安定を図るとともに移動をスムーズにすることになります。 姿勢制御において、重心を高い位置に保ち支持基底面が狭くなることで、より不安定な状態となります。 安定はその場にとどまることに適し、不安定な状態は移動することには適しており、重心が移動し不安定な状態をコントロールすることが姿勢制御・運動制御となります。 可能な限り安定させるには、重心線と身体重心が一致することで、関節モーメン

急性期の対応|適切な荷重アプローチ

足関節捻挫や打撲など急性外傷後の炎症期においての対応について、RICE処置が一般的かと思います。(Gabe Mirkin 1978) RICE処置は急性期の対応として簡易的であり、直ぐに実行できることからスポーツ現場に限らず、一般的にも用いられる対応となっているかと思います。 しかし、組織の治癒過程を考えた時にRICE処置一辺倒になることは組織の回復を遅延させる可能性があり、症状に合わせて回復に向けたアプローチを行う必要があります。 今回は組織の治癒過程と急性期の対応を

肋骨可動性とインナーマッスル

体幹トレーニングでは姿勢制御・運動制御が主な目的となることから、脊柱の屈伸・側屈・回旋の動きを四肢と連動させながらトレーニングを行います。 そのため、体幹トレーニングを 体幹と四肢を連動させ、その動きを制御するトレーニング と定義しトレーニングを行います。 体幹トレーニングでは、四肢に加わる力を体幹を介して衝撃吸収・力発揮するための中継地点として、動きの中で身体を制御するための筋力が必要となります。 つまり、スクワットで高重量を持ち上げたい場合は、体幹に加わるモーメ