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スポーツトレーナーに必要な知識・技術

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医療従事者(理学療法士・柔道整復師・鍼灸師)・トレーナー向け スポーツ現場で必要な知識・技術をお届けします。
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#動作分析

ランニングフォームのチェックポイント

昨今のランニングブームに限らず、簡単なトレーニングとしてランニングをする方が増えているかと思います。 その中で、ランニング中の痛みにより十分にトレーニングができないという悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。 痛みに限らず、スポーツ動作では走る動作は基本となり、ランニングフォームの良し悪しはスポーツパフォーマンスに直結すると考えられます。 そこで今回は、ランニングフォームの見方と改善メニューについてご紹介していきます。 1.ランニングを見るポイント足が地面と接し

ロッカーファンクションから考えるトレーニング

身体を前方に進めるには3つの回転軸(ロッカーファンクション)が必要になります。 歩行についての詳細はこちら 歩行は床に接している部分を中心に、重心が振り子のように前方に進んでいきます。 その床に接している部分が踵・足関節・中足趾節間関節(MP関節)の3カ所であり、この回転軸を中心に振り子のように重心が前方に進みます。 ヒールロッカー踵骨隆起の丸みを利用して回転運動し、前に進みます。 観察による歩行分析 前脛骨筋は足部が地面に接地するまでの速度を調整しつつ、足部が接

上半身から動くとは!?

下半身から動く、上半身から動くということはどういう意味なのかを考えていきたい。 1.下半身から動くとは!?床反力|床を押せばその分、床から同等の力が返ってくる。(作用・反作用) 床反力を使うには地面を強く押す必要がある。 例)右振り向き動作 左下肢で地面を前外方に強く押せば、後内方に床反力が返ってくるため身体は右後方に進むことができる。 床反力を得る上で重要になるのが、関節中心で床反力を得ることである。 下肢で言えば、足関節・膝関節・股関節の関節に対して床反力が関節の中

サイドステップ・ターン動作の動作分析

(かなり主観的な解釈が入っているため学術的な内容ではありません。) 不良例紹介| 良好例紹介| 素早く動くには重心を支持基底面(両足で支えている面)から移動させる必要があり、支持基底面から重心を移動させた際の床反力(地面を押して押し返ってくる力)の受け方が重要になる。 Ⅰ.内脚減速|減速動作の確認ターン動作ではストップ動作同様に身体を起こし、重心を後方に残したまま減速を行います。 またサイドステップ、ターン動作共に内脚が減速脚となる。 そのため最後の減速脚は、次の進

Twitterまとめ① コンセプト

お陰様でTwitterのフォロワーが8,000人を超えたので、過去のツイートをまとめてみたいと思います! 重心移動 軸回旋 床反力 運動連鎖 今後ともよろしくお願いします!!(2019.7.15) ーーーーーーーーーーーーーー 平 純一朗|タイラ ジュンイチロウ Medical Fitness Ligare(https://ligare-matsudo.com)GM 2016- L-fit.(https://l-fit.org)代表 2017- トレ

スポーツ理学療法|復帰基準

復帰基準①Full ROM(Active・異常可動性なし) ②MMT左右差なし(Full arc) ③Special test 陰性 ④パフォーマンステスト左右差なし(異常動作なし) ①Full ROM(Active)Tightness test ・End feel共に正常化した状態を目指す そのためにはEnd feel(特にFirst End)を正確に感じ取る技術が必要になる。 特に関節包内運動の評価が重要になる。 下肢であれば距骨の後方移動・下腿の内外旋・大腿骨頭の後

軸回旋の重要性

腕や脚を動かす時に全身が連動することで、作り出されたパワーが滞ることなく発揮することができると考えます。 上肢の動きは胸郭を介して体幹へ伝わり、下肢の動きは骨盤帯を介して体幹へ伝達される。 その逆も然り。 右図のように下肢の関節に動きの滞りがあると、骨盤帯は偏位しその動きは体幹の運動軸の偏位を引き起こしてしまいます。 例)右振り向き動作(④) 足部に対して骨盤帯、胸郭共に回旋することで各関節が滞りなく連動している。 1.体幹と四肢の連動性例)左回旋時の体幹の動き

股関節(大殿筋)を使えてる!?

ストップ動作で非常に重要な要素を占める大殿筋。 どうすれば大殿筋は働くのかを動作を観て分析していきます。 1.段に登る動きを分析する後脚から重心を前方に移動させ、前脚でブレーキをかけて、その慣性で重心を前上方へと移動させる動きとなります。 まずは前脚でのブレーキの仕方を分析していきます。 2.ポイントは足部の荷重位置その結果、股関節伸展での重心移動は困難となり、膝関節屈曲や骨盤前方偏位により重心を前方に移動しようとします。 ※腰痛やハムストリングス肉離れの要因となる。

動作を観る3つのポイント

怪我のリハビリ・パフォーマンスアップ どちらにしても動作を見て動きを修正していく必要があります。 その動作を観るポイントとして3つのポイントで観ていきます。 普段メディカルフィットネスやスポーツ現場において利用者様やスポーツ選手の主訴改善や目的達成のために、動作を観察し改善点を考察していきます。 痛みの出る瞬間、ボールに当たる瞬間、バランスを崩す瞬間に目が行きがちですが、一連の動作の中で、課題動作を行う上で必要な力を適切な方向へ、適切なタイミングで発揮できているかが重要に