十代で聴いた音楽が一生

何処かの音楽雑誌かナニカで
何処かのバンドマンが言っていた言葉が
見出しになっていた。

“十代で聴いた音楽が一生”


いつ読んだのか誰が言ったのか覚えてないが
はっきりと覚えてる。この言葉だけは。

これを読んだ当時はかっこいい言葉だな〜
とだけ思っていたが、
10代最後の日ふとこの言葉を思い出して
あのバンドマンが言っていた事の意味が
少しだけわかった気がする。

私の日常には何時だって音楽が流れていて
流行りの曲だったり好きなアーティストの新譜だったり色々聴いている方だと思うし、
今の時代サブスクリプションが主流になってきていて音楽がジャンルレスに溢れかえって飽和状態。

そんな中、
学生時代音楽を好きになったきっかけのアーティストだったり、
通学中聴いてたプレイリストだったり、
高校時代追っかけしてたバンドの曲だったり、
慣れ親しんだ曲ばかりが気がつくと
聴いているし、頭の中に流れてくるし、
自然と口ずさんでいる。

どうしてなのだろう。

10代の頃は自分の興味のある音楽が、
体の中に染み込まれすぐ歌えていたが
それにもどうやらキャパがあるみたいで、、、
今はどうも体の底までは染み込まない。

さっきも言ったように今やサブスクリプションが主流になり指ひとつで簡単に音楽が聴けてしまう。
新譜の発売日が待ち遠しくてワクワクして眠れない夜があったり
ラヂオでの初オンエアが待ち遠しくて息を潜めて聴いていたり、録音したり
封を開ける時の緊張感を味わう機会はぐっと減った。

音楽が自由で誰でも手に取れる時代。
きっとそれは音楽を作る側も聴く側もずっと望んでたことで素晴らしい事だと思う。
実際私もとても恩恵を受けている。

自由になったからこそ、ワクワクしていた頃の
緊張感、音のかっこよさに胸が躍ったあの時の感情をも思い出させてくれるのだとも思う。
好きな人を想いながら聴いた曲、
悔し涙を流しながら帰った日に流れたあの曲
励ましだけじゃなく時には荒んだ心をえぐられる曲もあるだろう。

そんなたくさんの音楽で
今私は成り立っているんだなと。

だから、10代の若者にはたくさんの音楽に触れてほしい。もちろん自分の好きなジャンルだけでもいいしジャンルレスになってきている今だから少し背伸びしたり飛び越えて他のジャンルの音楽も聴いてみてほしい。
今聴いている音楽がこれからの私たちを作る。

もちろん10代じゃなくたって。

新しい音楽を聴いていたら
出会うかもしれないしね、人生の一曲に。
(なんてたまにはカッコつけさせてください。)


私の中に深く刻まれた一言を言っていた彼等は
今どこでどんな音楽を鳴らしているのだろう。

(オワリ)

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