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2023.02.06 青森県立美術館

2023.02.06_青森市

青森県立美術館/青木淳/2006

2回目の訪問。
以前も冬に訪れた。

外装パネル目地が浮き出ていたり、
塗装面が欠けて内部のパネル素地が露わになっていたり、
凹凸の大きいサッシまわりの白塗装面は黒く汚れていたりと、
特に「ホワイトキューブ」側は、季節も相まって経年による変化が進んでいる印象が強かった。

しかし何というか、そのことが建築の在り様を損なわせているようには感じなかった。

地面の素材性を持った基壇にホワイトキューブの塊が噛み合う。
ホワイトキューブはレンガ調GRCパネルの塗装によって浮遊する量塊として認識される、しかしあくまでパネルであることも所々で露わになる。
基壇側は左官材によって「本物性」を与える。

このような、表現であることの表現と、本物であることの表現という、構成に準じた仕上が選択されている。

雪も、純白を保っているのは降り積もった一瞬で、泥水によって簡単に汚れてしまう。
雪の純白が先行するが

表現自体が機能しなくなっていくことによる、建築の定着の仕方は在るように思う。

この印象の差はわりと単純に、塗装の「剥がれ方」によるものかもしれない。



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