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「役に立たない」や「無駄」って思うことの良し悪しについて考える

実は最近、新聞で反町隆史さん(今の若い方はわからないかもしれませんが、旧バージョンのGTOで主演を務め主題歌まで担当したイケメン俳優さんです)の「POIZON」が赤ちゃんを泣き止ませる効果がある…と読みました。そんなことが…と思うのですが、どうやら、本当のよう。
少し前ですが、実際にご本人が検証される動画まである。この話を聞いて、一体何が何に役立つかってわからないものだなあと改めて思った次第です。
そして改めて「役に立たないって何だろう?無駄って何だろう?」と考えてみることにしました。
動画はこちら。


「無駄にこそ意味がある」って本当?

よくエンタメや芸術はその業界の方が半ば自虐的に半ば実用的な価値とは別に価値があるということを示すたびに「無駄にこそ意味がある」と言いますが、本当でしょうか?私はこう思います。
いや、あくまで実用的かどうかというベクトルでは無駄だと思われるだけかもしれませんが、人生を豊かにすることにおいては無駄じゃないんだから、そもそも無駄ではないですよ…と(笑)

「無駄」、「役に立たない」って考えるマインドは害悪?

では、すぐに無駄、あるいは、役に立たないと決めつけるこのマインド、完全に悪なのでしょうか?…と考えると完全にそうとは言えない気がします。と言うのも、効率性を求める意味での「無駄」は悪ではないと思うんですね。皆さんも仕事などを通して、「これ無駄だなー」と思って調べてみたら、慣習的にやってたけど「特にやる意味はなかった」みたいな作業ってあるあるですよね? ということはこのマインド自体は悪じゃないぞ…ということがわかります。

じゃあ、どうすればいいんだ?

要するに、この「無駄」「役に立たない」と考える思考自体は害悪じゃないんです。ただし、注意が必要だということです。

①短期的に決めつけすぎない。

例えば、一見意味がないプロセスに見える。しかし、実は意味があったりする。意味がないように見えるものでも意外と意味があることが多い
なんでこんなチェックするんだろう? しかし、その裏側には過去に起きた事故の再発を防止する…という意味があったり。

②視野の広さ、思考的自由さを確保できる人ほど適応力が高い。

視野が広い人や思考的自由さを確保できる人は、逆転の発想をします。
つまり、「これ何かに生かせない?」という発想。ということは、「情報を取得」する場合に「これって何かに生かせるかも?」と意識的あるいは無意識的に考えていると言えます。

じゃあ、どうしてこういう方々って、こういう思考法をするんだろう。
おそらくですが、他のジャンルで得た知識を活用したことによる成功体験を持っているのだと思います。
新商品の開発で、まったくジャンルの異なる商品からヒントを得たり。
それほど大きなことでなくても、見やすいプレゼン資料のヒントを好きなyoutuberのサムネイルから学ぶことだってできるかもしれません。

実は私もこの観点から小説以外で読む本については「ジャンルの制約をかけない」ようにしています。
他の生物の行動と比較して人間の行動への理解が深まったり、日本史や世界史の失敗からマネジメントを学んだり、科学全般について学ぶと日常現象をロジカルに考えられるようになります。小説も含めた人文関連は他者理解、共感力、表現力あるいはパーソナリティ分析に役立ちます。

③そのうえで、無駄を切り捨てるのは悪くはない

上記の①と②を踏まえたうえで、それでも「無駄だと思えるもの」「役に立たないと思えるもの」を切り捨てるのは悪くはないはずです。なぜなら、私たちは時間も肉体もお金も情報摂取力も、すべてのリソースは有限だからです。要はバランスと取捨選択、しかし、チャンスを逃がさないよう、嗅覚を持ちたいものですね。

しかし、セレンディピティ(偶然の幸運)に出会えるかもしれない!?

ちなみに発明ってすごくポジティブかつセレンディピティ頼みなんです。
セレンディピティ(Serendipity)とは、偶然や幸運によって意外な発見をすることを指す言葉です。この概念は、意図していなかった発見や、偶然から得られる幸運な結果を表現するのに使われます。
例えば、製薬の開発なんて大半が結果を出せずに終わるそうです。
しかし結果を出せなかったことって無駄なのでしょうか?
違うんです。科学ってこう考えるんです。
「この組み合わせでは効果が出ないことがわかった。つまり、この仮説を潰せたことで選択肢が狭まった」と考えるですね。
このポジティブさ、すごく素敵ではありませんか?
まさにポジティブなロジカル。ポジロジシンキングを体現しています

タイパなど効率性に対する意識は高まっている世の中ですが、セレンディピティと出会えるよう、視野を広く持ちたいものですね。

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