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リライター的ヘッドホンの話

ヘッドホンは必須派です

 たまに、PCのしかもノートPCのスピーカーで起こしてる的書き込みを見かけますが、無理だと個人的には思います。

 そういう環境だと、本当に状態のいい音源、しかもある程度内容に知識のある分野に限った場合のみ満足のいく起こし原稿が作れるはずです。

 ただ、これについては本当にいろいろ考え方、取り組み方があり、もしかしたら個人の聞き取り能力にも関係するのかもしれません。業界内ではおそらくトップにいる方が、手頃なイヤホン使っているとおっしゃってるのを見て、非常に驚いたこともあります。

超有名ヘッドホン MDR-CD900ST について

 有名すぎて、熱狂的な信者もいれば、それほどでもないよと言う方も多く賛否両論見受けられます。
 音楽的に考えれば、もうこれは好みなのでお好きにどうぞですが、音声起こしに限定する場合、この機種を標準と考えていいと思っています。

MDR-CD900STのメリット

  • 価格が手ごろ(2024年1月現在16000~18000円程度)

  • メンテナンスが容易

  • 軽い

  • 圧倒的解像度

MDR-CD900STのデメリット

  • 聞き疲れしやすい

  • 密閉型なので蒸れやすい

  • メーカー保証期間がない

 プロ用として販売されていることで、交換パーツが手に入りやすい、メーカー保証期間がないといったメリットデメリット両方があります。一般的な製品と違うことは理解が必要です。

 一方、装着感に関しては、軽くて疲れにくいメリットに対して、密閉型の蒸れは長時間作業ではデメリットになりますね。メガネ使用時には、耳もなかなかの負担があります。

それでもMDRーCD900STが良い理由

 デメリットはそれなりにありますが、非常に音の解像度が高いことが最大の特徴です。

 単なるノイズとは異なる音の混ざった音源ありませんか?複数人が歩きながら話しているロケ、作業しながらの解説等々。
 それぞれの話し声に焦点を当てながら、何回も聞き返しをしながら起こしていくような難易度の高い案件、ほかの機種では聞き取れない音が、これに変えるとすっと聞こえるという経験は幾度となくあります。

 解像度が高い分だけ、耳に刺さってくるような印象で聞き疲れはします。なのでずっと使用しているわけではありません。ざーっと流し聞きするとか、とりあえず一通り起こすときには違う機種を使うことも多いです。

 正直、音楽を聴くのも疲れますが、例えば語学習得目的で音楽を聴くとか映画を観る場合には、起こしと同様に声は聞き取りやすいですね。

 身近に所有者がいたら借りて試す価値はあると思いますし、可能であればお店で試聴されてもいいかと思います。

まとめ的なこと

 条件のよい録音で、さらに手軽な内容の起こし案件というのは、これから最も自動化の進む分野のひとつでしょう。

 といいつつ、もうしばらく人の手による音声起こしは続くと思っています。
 複数の話者がいて様々な環境音の混ざるような、あるいは方言、若い世代の言葉など辞書が追いついていかないような内容等、現状の自動起こしでは対応できない分野は多いです。

 スキルはもちろん大切ですが、使用機器でも納品原稿の仕上がりに差は出てくるんじゃないかなと思っています。



※画像はソニーの商品サイトのものです。



 


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