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[雀羅]――『私が愛したヴィジュアル系』

〈1240文字〉

今回は[雀羅]というバンドを紹介します。

その前に、お知らせを一つ。
今現在音源を所有し、繰り返し聴いているバンドを紹介するとの名目でお伝えしていますが、これまでもそうだったように、現在も活動中のバンド(また、触れると差しさわりがあると、個人的に思ったバンド)は紹介しないことにしておりますので、ご了承よろしくお願いします。
ちょっとだけ、楽しいままに書き綴れないことに気づいた今日この頃です(苦笑)。

さて、『ニャー』というけたたましい鳴き声とともに、[雀羅]の紹介を始めましょう。

2000.12.05 『空ヲ喰らフ吐陰』※このCDのみ収録の『19X3』あり
2002.05.15 『呪縛ト不フ吐陰の赫檎+3♭』※ベストアルバム
2002.05.15 『参ニ混ジワル十戒 BOX』※シングル3枚セット

私が好きな活動期間は、vo.明透遊さん在籍の時期だということをご了承ください。

今はベストアルバムとシングルBOXと『空ヲ喰らフ吐陰』しか持っておりませんが、もちろん彼らが活動中だった頃は、全シングルとミニアルバムを購入していました。
※そんなわけでフォルダー内の曲は、発売日順に変更させていただいております、はい。

デモじゃないミュージックテープ『すりぃふらっと』も通販しましたしね。いま思えば手間のかかることをしていましたよね。電話で自分の住所を伝えていたのですから。分かりにくい漢字は、有名人の名前や名所の地名を利用したりして(笑)。最近のお子さんは熟語のない難しい字や当て字を使用したりするので、余計大変だったかもしれません。はてさて、私は何を言っているのでしょう(笑)。

[雀羅]は人気でしたね。楽曲もいいですが、まず見た目が、妖艶で、かっこよかったですから。
ファーストシングルを出して、ミニアルバム『空ヲ喰らフ吐陰』を発表する頃には、もうすでに人気を確立していました。
とはいえ、明透遊さんの声の特徴もあったのかもしれませんが、最初からどことなくはかなさを感じる、それが良さでもあり諸刃ともいえる、繊細なバランスで成り立っていたような印象もありました。

唐突に売れ過ぎたことが、かえって障害になったバンドだったような気がします。名古屋から約600km離れた遠目の私にはそう見えただけで、本人たちにしてみたらまったく別の事情だったかもしれませんけど。いえ、後者で間違いなく、そういう風潮が漂って見えたというだけの、個人的な意見です。

私が好きな曲は、これぞヴィジュアル系的な『紅蓮ノ華』や言葉のセンスが秀逸な『存在』もありますが(全曲に渡って明透遊さんの歌詞に使用する言葉のセンスは独特ながら示唆に富んでいて魅力的です)、一番は当時のメンバーで最初に世に出た楽曲である『うすべにの唄』です。
後半のサビ前に放たれる“呻き声”に、この曲の、ひいてはこのバンドの良さが凝縮されているように私は思います(こう書いただけでは意味がわからないかもしれませんが、ぜひ聴いてみてください)。

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