[LUCA]――『私が愛したヴィジュアル系』
〈1846文字〉
バンド名の表記はしっかり、と書いておきながら、メンバー様には申し訳ありませんが、今回は[LUCA]と表記させてください(正式には“C”の字が左右反転します)。
あらためまして今回は、月光に照らしだされた階段を登った[LUCA]を紹介します。
1998.03.15 Al『CREATION』
1998.07.25 Sg『GLARE』
1998.12.16 Al『Eternal Blue』
1999.03.10 Sg『PLAY TO RISK』
1999.06.02 Sg『BREEZE』
1999.07.23 Sg『edge』※メジャーデビューシングル
1999.10.27 Sg『Because』
2000.02.09 Sg『prayer』
2000.03.15 Al『CUSTOMIZE』
2000.10.25 Sg『SUICIDE EP』
2000.11.29 Sg『REBORN EP』
2001.02.28 Sg『激しい雨 / Around』
私がとりわけ好きだったのは、デモテープ時代の[LU+CA]です。
『FROSTY DISTANCE / 追われし者』のビデオ、めちゃめちゃかっこよかった。バンダナを巻いた罪歌さん……はぁ、ちょっとだけ『WEEPING SONG』時のkyoさんと重なって、男が惚れるほどの美男子っぷりでした。
白を帯びた顔もいいですが、黒を帯びた顔がまたたまらない。
個人的には、V系イケメンTOP3に入る、りりしい顔立ちをなさっていらっしゃいます(1位が誰かは言うまでもありませんよね。すでにこの欄に書いちゃいましたし(笑))。
天は二物を与えました。
この罪歌ことvo.KAZUKIさんがまた、とんでもなく美声なのです。
この声が嫌いは人は、生物学上が霊長目ヒト科ならいないでしょう。
ここだけの話(というのはみんなに言いたくてたまらない場合の前置きですが)、『CREATION』発売時(その直前かな)に、[LUCA]の連絡先にファンレターのようなものを送ったら、罪歌から改名後のKAZUKIさんから、直に返信をいただきました。
『ぼくのバンドのファンは女性が多く、きみみたいな男性ファンがいてくれることをうれしく思います』といった、これよりもっと長い、丁寧で優しさのこもった、直筆の手紙で、これまでそんなこと一度もなかったので、感激したのを覚えています。
『GLARE』発売時、全国を巡るインストアイベントの第一回が、香椎のヨシダ楽器(前にも登場しましたが、こちらはセピア通り店)であるのを知って、店前に行きさんざん悩んだあと、すでに持っているCDを再度購入し、会場に入ったら、本当に男は私一人だけだったので、すっかりうろたえてしまいました。私自身、インストアイベントに参加するなんて初めてのことだったのです。
『CREATION』の『FROSTY DISTANCE』『月』は、デモテープのときから、ちょっとだけ歌詞や歌い方が違っていて、最初は違和感がありましたが、今やすっかり新しい音源に慣れてしまいました。
ぜひとも、前のバージョンも聴き返したいのですが、動画投稿サイトにはどこにも挙がっていやしない(笑)。
いや、今も持っている方は、ファンの鑑ですけど。
特に、『FROSTY DISTANCE』はサビの韻の踏み方が違っていて(間違っていたらごめんなさい)、KAZUKIさんが記事で語っておられたように、レコーディングエンジニアの方からすると、こっちのほうが正しいのでしょうが、勢いを感じる前のバージョンも好きでした。
どんなのか忘れてしまいましたけど(笑)。
シングル『edge』は胸に刺さりましたね。
曲中の叫び『この街に 夢捨てるために 来たわけじゃない』は正直、電流が走ったようにしびれました。
これがメジャーデビューシングルなのですからね。
活動拠点としていた広島(地元は山口)から上京したときの、メンバーたちの気概がうかがえます。
アルバムの出来もよく、順調そうに見えたのですが、バンド側は方向性に悩んでおられたみたいですね。後半のシングルで、それはうかがえます。
もしそれが、売り上げのせいだとしたら残念です。
ありきたりそうで全然ありきたりでないバンドだったのですから
(作詞は別の方ですが、『不死鳥の翼』のアウトロは必聴ものです)。
そんな[LUCA]のおすすめの一曲は、いま触れた『edge』のカップリング曲――やっぱりKAZUKIさんの歌詞が秀逸な『LOOM』です。
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