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[babysitter]――『私が愛したヴィジュアル系』

〈1911文字〉

またみなさんにとっては、マイナーなバンドが出てきましたよ。
今回紹介するのは、[babysitter]です。

2000.12.21 VA『FUTURE INVASION DREAM Ⅰ』
2001.04.25 Al『空しい空の空(2nd)』

そもそもの音源数が少なく、オムニバスを出しているバンドは、オムニバスも表記します。

ところで、いきなり横道に逸れますが、私は今『オムニバスも表記します』と書きましたが、『オムニバスも表記しましょう』と書いたらみなさんはどう思いますか?

私はよく、『では、〇〇していきたいと思います』とたとえば料理番組などで聞いたとき、いや、あんたがすることなんだから『では、〇〇します』でよいではないかと思ってしまいます。

『しましょう』は、まぁ許せる範囲ではありますけど。街頭インタビューでも『〇〇なんでしょう?』や『〇〇じゃないですか』などとの返事をよく耳にしますが、自分の立場を確定させたくない、責任逃れの言い回しが多すぎるように思います。

ほかにも、(以前は意識しなかったためか)最近になり耳朶じだに触れるようになった『うれしく思います』も『うれしいです』で済ませてほしいですね。
それが、受動的なものとして『感謝します』の意なら構いません(『このような賞をたまわりうれしく思います』など)。
でも(こちらをしばしば耳にするのですが)、能動的な行為で『喜び』を表現する場合(たとえば『優勝できてうれしく思います』のよう)に用いられるのは、丁寧語どころか、迂遠な言い回しとしか思えません。
『ふ~ん、〈うれしい〉と〈思った〉わけだ。そのあいだで一回わが身に問いただしたんだね。だとするなら、それほどでもなかったんじゃないの?』と。

何の話でしたっけ?
そう! [babysitter]です。

当時は[Lamiel][Shiver][babysitter]が、私にとっての激しめV系三羽烏でしたね。テープかMDか、いやどっちでも聴いていたでしょう。

嘘でもなんでもなく、[babysitter]がJEEZの無料配布誌『絶対音館』に二回特集されたとき、二回とも景品の生写真に当選した経験があります(残念なことに今は持っておりませんが)。ややこしい応募係先か合言葉を、きっちりはがきに書いて送ったら、一枚ずつで二度とも当たりました(笑)。

雑誌『Switch』だったと思いますが、[MIRAGE]の『百花繚乱』メンバー全員サイン入りデモテープも当たった記憶があります(ケースが割れていましたけど)。

昔は缶コーヒーのシールを集めて自転車も……やめましょう。

[babysitter]のデモテープが欲しいけど、どこにもなくて、最後の最後に所属事務所のほうに電話をしたら、『死角』が残っているとのことで通販してもらった経緯があります。ちょうど『儚い』のデモテープを配布したかその直前かで、『配布のデモテープもあるんだけどな』『エッ!』『売れないけど』と言われたのも覚えています。

そういえば、昔[Luinspear](わからない人は読み飛ばしてください)の映像が、『Break Out』に流れて、CDs『Isis』が欲しくて、取り扱っているライブハウスに電話をし、『ある』という返事をいただいたあとで『でも、これ、全国のタワーレコードでも買えるよ』と教えられ、早速地元の(当時ショッパーズの)タワーレコードで予約したところ、数日後『売り切れました』と連絡がありました。
もちろん、その頃にはライブハウスにも在庫はなかったです……。
あれ以降、手に入れることはできていません……。

何の話でしたっけ?
そう、[babysitter]です。

とにかく露出の少ないバンドだったように思います。
やっと集合のアーティスト写真が見られたと思ったら、緑あふれる野外であまり顔の見えない四人が離れて立っておられました(vo.niguさんが虫眼鏡を持っていたような記憶も)。

ちょっとだけ、アルバムに入っていない曲のタイトルを、アルバムのタイトルにする現象が、この『空しい空の空』を機に流行った気がします(アルバム『空しい空の空』は『攣』という曲に『空しい空の空に泣き死ぬ』というフレーズこそあれ、初回盤には『空しい空の空』という曲を収録していませんでした。これは後付けではなく、意図をもってさなれたものです。1stDT『瞬き』3rdDT『死角』もそうでしたから。言ってる意味わかりますかね?(笑))。

そんな(どんな?)[babysitter]のおすすめの一曲は、バンド側が代表曲であることを表明したも同然であり、当方も異存なき『瞬き』です。

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