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速度制御の方法を考える

 速度を制御するには当然現在の速度を知る必要があります。鉄道模型の世界では一般的に,予め電圧(PWMデューティー)と速度の関係を求めておき,対応する電圧(PWMデューティー)に設定して速度を制御する方法が取られます。これは一般に開ループ制御 (open-loop control) と言います。
 でもこの方法では本当に想定通りの速度が出ているとは限りません。走っている車両を手で押さえたり,上り勾配区間に差し掛かったり何両も連結していると同じ電圧でも速度が下がります。電圧が同じ,つまり電動機に与えている電気エネルギーが同じなら,重さなどの負荷によって速度が変わるのは当然ですね。
 実車の様に加速・減速し所定の停止位置に停車させるには,現在の速度を正確に知る必要があります。運転士が行っている様な運転操作をさせる必要があるからです。

 走行中も常に自分の速度を認識し,指示された速度になるよう制御する方法は,高度なDCCデコーダーでも採用されています。このような制御方法を閉ループ制御 (closed-loop control) 又は帰還制御 (feedback control) と言います。これにより,加速や減速の時も所望の加速度となる様に制御する事ができ,停止位置に正確に止めやすくなります。また,ある速度での走行時間から走行距離を算出する事もできます。
 この方法を採るには列車に速度計が必要になります。前の記事の様な速度の自動計測ができてしまいますね。

 実は,発注していたラズパイがなかなか届かないので,簡単に行う方法はやめて,将来性も鑑みて車上速度計の検討を始めました。次の記事で紹介します。


 注文から1ヶ月後に届きました。ケースに拘らなければもっと早く手に入っていましたけどね。

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