2023年度下期・電験3種[理論]問4  ローレンツ力

問3はあんまり書くことないので飛ばしました。

問4はローレンツ力です。頻出ですね。

問題
解答群

導体Aが作る磁界$${H_A}$$は、アンペールの法則から$${\frac{I_A}{2\pi x}}$$です。さすがにビオ・サバールから求める気にはなりませんでした。求めようとするめんどくさかった記憶があります。置換積分したりとか。
次に、ローレンツ力について考えます。ローレンツ力はいわゆる「フレミング左手の法則」が有名で、この手の試験では周り見ると左手であの形を作っているひとを高確率で見かけます。それでもいいんですが、私は$${\boldsymbol{F}=\boldsymbol{I}\times\boldsymbol{B} }$$で考えた方がラクなので、それで考えています。なので、$${\boldsymbol{I}}$$から$${\boldsymbol{F}}$$に右ねじ回す向きが$${\boldsymbol{F}}$$の方向ですね。そんな感じで力を図時すると以下のようになります。

導体Bにかかる力の向き(矢印の長さは適当)

このそれぞれについて求めていきます。
が、$${F_2}$$と$${F_4}$$は逆向き同じ大きさでキャンセルするので、$${F_1}$$と$${F_3}$$のみ考えます。

$$
\begin{array}{}F_1 &=& I_BB_A(d)a\\
&=&I_B\frac{\mu_0I_A}{2\pi d}a\\
&=&\frac{\mu_0I_AI_B}{2\pi}\frac{a}{d}
\end{array}
$$

同様に、

$$
\begin{array}{}F_3 &=& I_BB_A(d+a)a\\
&=&I_B\frac{\mu_0I_A}{2\pi (d+a)}a\\
&=&\frac{\mu_0I_AI_B}{2\pi}\frac{a}{d+a}
\end{array}
$$

となるので、

$$
\begin{array}{}F1-F3&=&\frac{\mu_0I_AI_B}{2\pi}\frac{a}{d}-\frac{\mu_0I_AI_B}{2\pi}\frac{a}{d+a}\\
&=&\frac{\mu_0I_AI_Ba}{2\pi}\frac{(d+a)-d}{d(d+a)}\\
&=&\frac{\mu_0I_AI_B}{2\pi}\frac{a^2}{d(d+a)}  (>0)
\end{array}
$$

よって、選ぶべき選択肢は(2)となります。

補足)
$${F_2}$$、$${F_4}$$を求めると、

$$
\int_{d}^{d+a}I_B\mu_0H_A(x)dx=\frac{\mu_0I_AI_B}{2\pi}\ln[\frac{d+a}{d}]
$$

になりますかね、たぶん。。。


問題を適当に解いているだけなので、添字:例えば誘電率などがおかしくなっているのは悪しからず。。。

出展:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験理論科目

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