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「10月5周目」の気になる新刊 114冊

毎週更新している、1週間分の気になる新刊情報です。

東京から地方に移住し、大型書店が身の回りになく、続々と世の中に生まれ落ちている本の情報を得にくくなりました。

そこで、出版される本の情報を毎日ネットでチェックするように。気になる新刊をチェックし、気になったものを毎日、下記のように Twitter に投稿しています。


この記事は、その1週間分のまとめです。

なお、本記事の紹介文は、どれも版元が提供しているあらすじからの引用です。

そして、各Amazonリンクにはアフィリエイトタグが貼ってあります。こちらで得るわずかばかりの収益は、次なる新刊に手を伸ばす費用として溶かしていきます。

それでは今週も、どうぞ!

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「原初状態」「無知のヴェール」といった道具立てで、正義の二原理を導きだしてみせたロールズ。しかしそれは新たな論争の始まりだった。コミュニタリアンやリバタリアンに応戦し、価値の多元性を許容する「政治的リベラリズム」の構想をわかりやすく解説。


19世紀ハワイ史を三期に区別し、それぞれの時期の社会情勢をふまえつつ、そのときどきの王権のあり方を明らかにしたうえで、歴代の国王が講じたフラ政策を検討する。


連日自爆テロの続く2005年のバグダード。古物商ハーディーは町で拾ってきた遺体のパーツを縫い繋ぎ、一人分の遺体を作り上げた。しかし翌朝遺体は忽然と消え、代わりに奇怪な殺人事件が次々と起こるようになる。そして恐怖に慄くハーディーのもとへ、ある夜「彼」が現れた。自らの創造主を殺しに――不安と諦念、裏切りと奸計、喜びと哀しみ、すべてが混沌と化した街で、いったい何を正義と呼べるだろう?国家と社会を痛烈に皮肉る、衝撃のエンタテインメント群像劇。


ねぇ、悲しいのに笑うのそろそろやめない?演劇モデル長井短がつづる、読者の自尊心を研ぎ澄ますエッセイ集恋愛、モテ、呪いの言葉、マウンティング……日々やり過ごしてしまいがちな違和感をどうしたらいいのか? 今の自分のまま抱えている違和感をどう取り除けるか?  長井短とファミレスで話しているような身近さで私たちを楽しく励ましてくれる本。


「賞金なし!」「すべて自己責任!」「舞台は、砂漠、荒野、山岳、氷雪、ジャングル!」……そんな世界でもっとも過酷なレース「アドベンチャーマラソン」。日本唯一のプロアドベンチャーランナーとして『情熱大陸』などでも特集され、ここに人生のすべてをかける北田雄夫の挑戦と挫折と成長の日々をつづるノンフィクション。


「どうしても後世に伝えて欲しいことがあります」原発事故の最前線で陣頭指揮を執った福島県浪江町の「闘う町長」は、死の直前、ある「秘密」を新聞記者に託した――。娘を探し続ける父親、馬に青春をかける高校生、名門野球部を未来につなぐために立ち上がったOB、避難指示解除後たった一人で新聞配達を続ける青年、そして帰還困難区域で厳しい判断を迫られる町長たち……。原発被災地の最前線で生き抜く人々と、住民が帰れない「白い土地」に通い続けたルポライターの物語。


日露戦争後から関東大震災までのおよそ二〇年間、広く人びとの生活に洋楽文化の諸要素が進出していく様相を叙述する。流行歌の曲調が欧化し、西洋の音楽家たちも数多く来日して、若者たちが洋楽器を手にしつつ、芸術音楽を語る時代であった。併せて、童謡運動の勃興、家庭音楽の提唱、浅草オペラの誕生などが描かれる。


9歳になったリーサ。からかってばかりの男の子たちには負けません。つばとばし競争、赤ちゃんのお世話、湖のほとりでのキャンプ。おなじみ元気な6人組にかかれば、どんなことでも大ぼうけんに!自然いっぱいのやかまし村に、みんなのわらい声がこだまします。「やかまし村」シリーズ第3弾、とびきりゆかいな完結編。


上野万梨子さんといえば、時代の変わり目にいた料理研究家だった。フランスで修行をしたシェフが次々と帰国してレストランブームが巻き起こった1970年代後半、パリのル・コルドン・ブルーを卒業して帰国、自宅でフランス料理教室を開く。そのサロン的なクラスは一躍、予約の取れない料理教室となり、多数の料理書を出版、TV雑誌などさまざまなメディアで活躍するいわば時代の寵児だった。それが突然、1991年、拠点をパリ左岸に移す。日仏をつなぐ、料理を中心にしたライフスタイルを執筆・発信しながら、足かけ30年。唯一無二の料理研究家として今も独自のスタンスで活動する著者、待望の書き下ろしの料理エッセイ。


「 『 刑事コロンボ 』 は大袈裟な言い方ではなく、僕の人生を変えたドラマだ。 」 (「三谷幸喜のありふれた生活11 新たなる希望」より)『古畑任三郎』三谷幸喜にも影響を与えた 〈 伝説の刑事 〉 が帰ってくる !


和室は日本独自の建築様式として数々の特徴を持つが、近年は造られることが少なくなっている。日本家屋のシンボルとも言える和室の、将来性と存在意義を徹底的に検証する一冊。


『ゴールデン・カムイ』ファン必読の一冊!!作品の参考文献としても知られるアイヌ文化の入門書、待望の復刊!!自らの着物(樹皮)を脱いで繊維を提供してくれるオヒョウ、火の神を生み出す(発火器になる)ハルニレをはじめ、二百数十種の植物と人間との深く豊かなかかわりの中から生み出された興味ぶかい神話や詞曲、風習を通して、狩猟採集民族アイヌの精神と生活を描き出す。


東京大学教授、西洋美術館長、その先に待っていたのはちょっと「ユニーク」な博物館の館長のお仕事でした。

本書は、比類なきビジョンを追求し続けてきたデイヴィッド・リンチの、映画、アート、音楽その他さまざまな「創作人生」と、彼が直面してきた苦悩や葛藤も明かされる、リンチにとって初めての伝記と回想録を融合させる試みである。共著者のクリスティン・マッケナによる評伝のセクションは、元妻、家族、友人、俳優、代理人、そして映画制作の多様な分野で協働する同僚たち、総勢100人以上の登場人物からなる驚くほど率直なインタビューによって、パーソナルな「人間・リンチ」を浮き彫りにする。


病名や障害の名前ではひとくくりにできない、その実情。それゆえにその只中にいる人は、心身のつらさのみならず、誰とも分かち合えない想いに孤独に陥りがちになる。そんな時、外の世界と自分の内とを繋ぐ「窓」となる本は、あったのか。12人12様の病や障害の体験と本との関わりについて綴る本書は、固有な体験としての病や障害の実情と、生きることの「意志」の現れでもある「読む」ことの力を伝える一冊です。


桃太郎が「ピーチ・ガイ」としてハリウッド映画で大活躍!?――日本のむかし話・童話をハリウッド映画がリメイクしたら?  あるいは、外国のむかし話・童話を日本のドラマがリメイクしたら、一体どうなる?  映画・ドラマ・アニメ・ミュージカル・小説・ゲーム・歌・web作品……多岐にわたる表現のジャンルを駆使して、誰もが知っている物語を「リメイク」する、遊び心満載の一冊。「オールナイトニッポン」の構成作家としても活躍する著者が、様々な表現形式の「パターン」「様式」を駆使して挑む、パロディを超えた「アダプテーション」の笑い!


古代以来の長い伝統をもつ日本のスポーツ文化は、世界史上稀に見る平和な時空間で高度に発達した。走り、投げ、力と技と知恵を競い合い、時にはその裏で賭博や売春も行われた江戸時代。明治以降の近代スポーツが見失った豊饒なスポーツ文化の地平を、図版資料とともに解き明かす初の事典。日本のスポーツ発展の礎を築いたのは、江戸の庶民だった!


「正常/異常」に線引きする色覚検査が復活したのはなぜ? この問いを出発点に眼科医、研究者などを取材。先端科学の色覚観に迫った比類なきノンフィクション!


蓮實重彦はいかにして言葉を紡いできたか?数多くの随想、映画・文学・スポーツ批評や社会時評の執筆、雑誌『リュミエール』などの編集、小説『伯爵夫人』の創作――フィクションとノンフィクションに長年対峙してきた氏の「言葉」と「映画」をめぐる論考とインタヴュー。三島由紀夫賞受賞時のスピーチとインタヴュー「小説が向こうからやってくるに至ったいくつかのきっかけ」から、韓国誌『FILO』による最新のロングインタヴューまで。


これ1冊で作家の全体像がつかめる戦後日本社会のスーパースター、ノーベル文学賞候補にもなっていた天才はなぜセンセーショナルな最期を迎えたのか?  従来、作品に三島の天稟を認め心酔する読者も、1960年代からの彼が見せていた右翼的行動とその劇的な自決に対しては評価を保留する傾向――いわば作品と作家(思想)を分離する傾向があった。しかしもうこの分離は必要ない。彼の「言葉」が「行動」を求めたのは必然だったのだ。本書は、三島自身が「これがわかれば僕の全部がわかる」とした作品論『太陽と鉄』に基づいて作家履歴を3つに分けて読み解き、天才少年が肉体右翼として自決に至るまでを必然的な1本の筋道として描く、万人向けの入門書である。


物書き松重豊、誕生!軽妙洒脱な筆致で描かれる演者の心象風景。連作短編小説12編+エッセイ25編を収録。『孤独のグルメ』『ヒキタさん!ご懐妊ですよ』『きょうの猫村さん』などさまざまな映画、ドラマで注目を集める著者の初の書籍。


極限まで洗練された騙すための手練手管! 広く信じられた怪異や、人々を虜にした見世物としてのいかさまは、こうして誕生した。人体切断、縄抜け、降霊会、死者や超自然との対話、エクトプラズム、ポルターガイスト、こっくりさん、念写、超能力、錯視……私たちを魅了する奇跡と奇術は表裏一体だ。本物の魔法だと信じられていた初期の奇術が、洗練された舞台芸術として確立するまでを、詐欺師とマジシャンの攻防を軸に解き明かす。元マジシャンであり心理学者でもある著者が、人の心理を巧みに誘導し、手技を自在に操る鮮やかな手法を語る。


その家を建てた作者の曽祖父一家はナチスに追われ、その後に住んだ音楽家一家も徴兵を逃れ家を出ます。戦後に暮らした家族は「ベルリンの壁」によって湖と隔てられ……。ベルリンに実在する一軒の家の変遷から戦争、分断の歴史を見つめる物語。この100年に起きたことを描いていますが、「昔あったこと」ではなく、世界中で分断が進むいま、同じことをくり返さないためにあらためて読みたい1冊。


これからの農業を担うスマート農業に対して、農業資機材メーカーや農業分野外の大手企業などが注目しています。しかし、施設内のデータ収集、衛星を活用した圃場管理など、スマート農業自体が幅広く、全体を掴みきれていないのが実情です。そこで本書では、今までになかった「スマート農業を図解で俯瞰できる」一冊を提案します。そして、基本的な知識から応用的な内容までカバーしたやわらかい作りの教科書として、農業分野の岐路に立つ方々の指標となる情報をお届けします。


「結婚することになっちゃったけど私のこと見捨てないで」心中未遂後の70年ーー。時代に許されなかった女性同士の恋と人生を、令和から戦後まで遡って辿るドラマチック一代記!伊藤貴代子、85歳。


「単一自然」の政治から「多自然」の政治へ。 現代人類学・現代思想における存在論的転回の中核をなしきたブリュノ・ラトゥールが語る「戦争と平和」とは。 ラトゥールは、グローバルな多文化主義の背後に潜む「単一自然」の問題性を指摘し、「多自然」主義にもとづく政治を提唱する。 現行のグローバリゼーションとカント以来の「永遠平和」をリセットする21世紀の存在論的政治学の試み。


「ドキュメンタリー/ノンフィクション作品制作における哲学とハウツー」が1冊に詰まった決定版、増補改訂版で再登場!! 世界水準の映像を撮るための必須ルールを伝授。 インターネットにおける動画配信の時代にも対応し、 国際共同製作の多様なスタイルも紹介。 想田和弘ら、5名のドキュメンタリー作家たちの生の声を追加収録! この本を読むまで“ドキュメンタリーの技法”とは


西洋美術史の第一人者である東京造形大教授の池上英洋氏、美術ライターの青野尚子氏が解読する「背徳の西洋美術史」の決定版!


信仰の“内か外か”を越えて――。最大の宗教弾圧事件の記憶は戦後、いかに読み直され、何を生み出してきたのか。教団による平和運動を導くとともに、アカデミアにおける「民衆宗教」像の核ともなった「邪宗門」言説の現代史から、多様な主体が交差する新たな宗教文化の捉え方を提示。


どぶねずみの美しさとは何か。1985年にデビューして95年に解散した伝説にして奇蹟のバンド、ブルーハーツの軌跡を追いながら、その音楽と言葉がなぜ魂を震わせるのかに迫る渾身の書。


三宅誠氏は気象予報士として、競技中の見えない気象を可視化し、気象とスポーツの関係をみつめてきました。本書ではその経験を元に、さまざまなスポーツと気象の関係を明らかにしていきたいと思います。


陸中心史観を覆す歴史観革命、新版!20世紀歴史学の金字塔、『地中海』を軸に、陸中心史観に基づく世界史を塗り替え、国家を超える海洋ネットワークが形成した世界史のダイナミズムに迫る。一級の歴史家らが一堂に会した熱論の記録。編者による『地中海』案内と「東アジアと近代世界システム」を大幅増補!


統計学は実験や臨床試験、社会調査だけでなく、ビッグデータ分析やAI開発でも不可欠である。ではなぜ統計は科学的な根拠になるのか?  帰納推論や因果推論の背後に存在する枠組みを浮き彫りにし、科学的認識論としてデータサイエンスを捉え直す。科学と哲学を架橋する待望の書。


本書は、弦楽器マシンコを弾き語るアズマリ、門付(かどづけ)を行うラリベラと呼ばれるエチオピアの吟遊詩人たちが、歴史的に担ってきたさまざまな役割について振り返ると同時に、人々との豊かなやりとりに基づいて展開させる地域社会での芸能の様子を描く。さらに本書は、両集団のコミカルで深遠な歌詞の魅力、秘密の言語によるコミュニケーション、アーティストへ転身し各国で活躍する姿、新型コロナウイルス感染症拡大のなかでの活動についても紹介する。吟遊詩人の活動や生きざまに迫りつつ、音楽、芸能について、アフリカの地平から相対化してとらえ、考えることを促す。


ブラームスが意図したのはどのような演奏だったのか――ブラームスの同時代に活躍し、直接に関わりのあった弦楽器奏者、ピアニストの残した文献・録音・手紙から、この問いに迫る。ピアノ演奏での「ずらし」やアルペッジョ奏法、弦楽器演奏でのヴィブラートやボウイングのニュアンス、そして強弱記号に込められた意図や柔軟なリズムなど、ブラームス演奏の本質に近づいていく。ブラームスの室内楽作品の演奏法について、一次資料をもとに最新の研究成果を盛り込んで説き明かした一冊。実際に入手可能なブラームスと同時代の奏者の音源情報も豊富に紹介。ブラームスを演奏する全てのピアニスト・弦楽器奏者にとっての必読書である。


百年前の洪水、第二次大戦、母と娘の死、秘密裡に猛威を振るう「伝染病」……破局の徴に満ちたパリを舞台に、火事の夜に出会ったピアニストと恋に落ちる主人公が綴る美しき消失の物語。


フェミニズムと精神分析の歴史、臨床における女性性、日本の精神分析、さらにはラカン派の女性論まで、精神分析において女性はどのように捉えられてきたのかを検討する。


本書は古代エジプトの「第Ⅰ部:会社以前」から「第Ⅱ部:大航海時代と会社の誕生」「第Ⅲ部:英国――産業革命の成立・発展・衰退」「第Ⅳ部:ドイツ――大企業と重工業の誕生」「第Ⅴ部:米国――マネジメントと経営者の創出」そして現代の「第Ⅵ部:個人によるイノベーションと非営利組織の時代」という順番で進んでいきます。


おどろきにあふれた宇宙。不思議がいっぱいのこの世界。物理の法則を知ることで見えないものが見えてくる。宇宙や世界がもっとわかる!ヴィジュアル物理学探検へようこそ!スタイリッシュなイラストとグラフィカルなデザインで、絵の力を借りながら物理学に親しめる、物理学の世界の探検への扉を開く入門書!


【ヒトの足の不思議に迫る名著、復刊】整形外科医である著者のライフワークが一冊の書に結実。50年にわたるヒトの足の研究と、175万年前の化石の検討により、ヒトの二足直立歩行の紀元に専門の立場からの新説を提唱。恐竜の足の謎解きから、扁平足問題、足の痛み、履物まで知的興奮に満ちた考察。1984年、第38回毎日出版文化賞受賞。


生きることの迫真性を求めて、都会から奈良の里山へ移り住んだ若き農耕民が構想する、生き物たちとの貪欲で不道徳な共生宣言。一般に禁欲や清貧といった観念に結び付けられている里山を、人間を含む貪欲な多種たちの賑やかな吹き溜まりとして捉え直し、人間と異種たちとの結節点である堆肥を取り上げながら、現代社会において希釈・隠蔽されている「生の悦び」を基底から問い直す。


本書は1987年に大法輪閣から出版されたものの復刊です。平易で易しい文体に定評がある仏教作家の著書のなかでは、硬質で堅い印象をもたれるかもしれません。上巻では仏教史を正確にとらえながら、かつ文献に当たりつつ根本仏教から大乗思想までをユニークな視点でえがいています。


世界史の中には悲惨な事件が多いが、ひとつの事件がそれ単体で完結するとは限らない。まるで呪われたように、ある悲惨な事件が別の悲惨な事件の引き鉄を引き、暗い歴史がつながっていってしまうケースも多い。そのような例を集めたのが本書だ。事件同士の因果が見えてくれば、皮肉な歴史の流れや、人間の後ろ暗い本性も理解できるようになるだろう。


委員会はどのようにして受賞者を選んでいるのか。それぞれの受賞者はどのような人物で、何を思っていたのか。受賞者の決定は世界でどのような反応を呼んだのか。また、委員会は平和賞の決定に関して、政治的権力からの独立を強調しているが、果たしてその実情はどのようなものなのか。ノーベル平和賞を長年見守り続けた著者が、その舞台裏の様子を暴露するとともに、元事務局長としての思いをありのままに綴る。


世界よ、さわることを忘れるな―― 新型コロナウイルスの出現は、いやおうなく、世界に「さわる」ことの意味を問いかける。 このまま人々は「さわる」ことを忘れるのか、それとも新たな「さわるマナー」を創出できるのか。 「濃厚接触」による「さわる展示」・「ユニバーサル・ミュージアム」の伝道師として全国・海外を訪ね歩いてきた全盲の触文化研究者が、コロナ時代の「濃厚接触」の意義を問い直す。 2020年5月~7月に小さ子社のweb上で連載された内容に大幅加筆。 さらに、2020年に国立民族学博物館の企画展で、さわって楽しめるように展示される予定だった民博所蔵の世界の資料60点を、紙上展示「世界の感触」としてカラー掲載。


その男の愛し方は“バカバカしいが、どこか本能にひっかかる”。付き合いたての高校2年生カップルの熱量を16年間キープする、夫婦愛の秘密とは。

教科社会思想史の書の決定版! マキアヴェリから安藤昌益までヨーロッパと日本の重要思想がこれ一冊で全てわかる!


EU離脱、広がる格差と分断、そしてコロナ禍……。政治、経済、思想、アート、映画、テレビ番組、王室、英語、パブ…など英国社会のさまざまな断片から、激動と混沌の現在を描く、時事エッセイ集。〈目次〉君は「生理貧困、ミー・トゥー!」と言えるか#芸術がウザくなるときブレグジットとUKコメディ英国英語はしちめんどくさいエモジがエモくなさすぎてシェイクスピア・イン・エモジ


「人は恋すると、罪を犯す。運命でも必然でもなく、独りよがりの果てに。その罪を明かさないのが、何よりの罰」 ーー中江有里「私の顔、見覚えありませんか」突然現れたのは、初めて恋仲になった女性の娘だった。芥川賞を受賞し上京したものの、変わらず華やかさのない生活を送る四十男である「田中」。編集者と待ち合わせていた新宿で、女子大生とおぼしき若い女性から声を掛けられる。「教えてください。どうして母と別れたんですか」


建築・デザイン雑誌の編集者として世界中の「ビックリ建築」を20年以上追いかけてきた著者が、その集大成としてまとめたビジュアル本。北欧のUFO型住宅からフィデル・カストロのつくったトロピカル建築まで。ブラジル・メキシコ・キューバ・フランス・スイス・フィンランド・・・と巡り見つけた、驚愕の建築ばかりを紹介します。


「弟や妹には、普通の暮らしをさせたいんです」「もう嫌や。金、降ってこーい」スマホを持つ一見普通の高校生が、親に代わって毎日家事をこなす。家計を支えるためにダブルワークをする。進学費用として奨学金という借金を背負う。彼らのSOSはなぜ見過ごされてしまうのか?  働かなければ学べない高校生の声を集め、この国の隠れた貧困層の実態を浮かび上がらせた切実なルポルタージュ。


「もし、あなたがこれを読む時、ヴェネツィアがもうないなら、これは、水の底から届いた手紙ということになります」「ヴェネツィアは、今、輝く波に囲まれ、わたしの目の前にあります。沈んではいません」──三十年の時を越えて交わされる〈わたし〉と若い〈あなた〉の「ヴェネツィア便り」。なぜ手紙は書かれたのか、それはどんな意味を持つのか。〈時と人〉を描く懐かしくも色鮮やかな15の短篇。


公職追放処分となったマルコは心機一転、フィレンツェへと旅に出る。しかしメディチ家が善政を敷いたかつての「花の都」は、いまや皇帝カルロスを後ろ盾にしたメディチ家の庶流アレッサンドロの独裁する傀儡国家へと堕していた。マルコはカルロスの間諜だった恋人オリンピアと再会を果たしたが、二人はメディチ家の泥沼の内部抗争に深く巻き込まれていくのだった。『銀色のフィレンツェ』改題。


一級の表現者たちが語る岡本太郎との対話 2015年にスタートした【Play Taro】は、公益財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財団が運営するキュレーションサイト。「TAROと遊ぶ」をテーマに多彩なコンテンツを送り出し、若い世代に人気を博している。メインコンテンツのひとつが、さまざまな分野で活躍する第一線のクリエイターと岡本太郎記念館館長・平野暁臣による対談記事。対談相手は民俗学者、歌手、医師、映画監督から主婦ブロガーまでとじつに幅広い。彼らの多くは岡本太郎が芸術活動を停止した後の世代である。太郎の残した作品、テキストが一次体験だといえる。岡本太郎といかに接触し、そしてどのような反応がおこったのか。


早稲田大学でおこなった講義をもとに、残された史料からメソポタミアの王や王妃の特質を明らかにし、当時の王権や社会について紐解いていく。第1~4講までが導入部であり、第5講からが本論になる。本論では、第5~9講まで王権に関して王と王妃に分けて述べ、それらをふまえて第10講からは前3千年紀のシュメール社会について読み取っていく。


破天荒な陶芸家の祖父との交流と、26歳にして訪れた初恋に、笑って、笑って、少ししんみりして、そして心が温まる。疾走感溢れる筆致でユーモラスに描く、鬼才・戌井昭人の真骨頂にして新境地を拓く、至極の長篇大衆小説。


主役は、人間にきらわれがちな動物たち。ちょっと変わった動物図鑑!★世界最大の児童書イベント 「ボローニャブックフェア」で大人気!★「ハイエナはライオンにご飯をとられる」「ガがいないと花は咲かない」 人間は、彼らを誤解しまくっていた!★元ロンドン自然史博物館サイエンス・エディター監修! きらわれ動物って、おもしろくて愛おしい。


デビュー50周年記念、決定的オフィシャルバイオグラフィー!1969年の結成・デビュー以来、プログレッシヴ・ロックの頂点として今なおロック史に大きな足跡を刻み続けるキング・クリムゾン。そのデビュー50周年を記念して、長らく絶版となっていた公式評伝『In  The Court of King  Crimson』(『クリムゾン・キングの宮殿―風に語りて』の邦題で邦訳あり)に大幅な加筆修正をほどこし、オリジナル版の倍近い巨大ボリュームとなった増補決定版を翻訳刊行!


アメリカの都市で起きているジェントリフィケーションが注目されているが、実際に起きているのはほんの一部で、大部分の地域は衰退し苦闘しているのが実態だ。富裕層のための都市再生ではなく、取り残された地域を再生するための方策を豊富なデータに基き提言。分断されるアメリカの今がわかるとともに、日本の都市政策にも示唆を与える一冊。


SNSが政治を溶かす 民主主義の危機――。こう言われて何が思い浮かぶだろうか? ファシズム、暴力、そして世界大戦の夜明け……もし、こうした1930年代の光景が浮かんできたなら、それこそ危険な兆候だ(苦笑)。  本書によれば、1930年代が再現されることはまずない。過去のある時代が衝撃的だからと言って、それに固執しすぎると、より重要な他の時代の教訓を見逃すことになる。


大学新入生しょくんへ、そして〝じぶんって考えるのヘタかも?〟と思ってる大人のみなさんへ。累計26万部突破『新版  論文の教室』著者による、思考のトレーニング本がここに誕生。「演繹」「帰納」をいっさい使わず身近な例を豊富にまじえ、まずは論理的思考の本質を柔らかく説く。でも、さまざまな偏見や思考の飛躍によって、論理の筋道は曲がりくねってしまう。ならば、〝じょうずに考える〟ためには、どんな装置を使って、何をどのように勉強すればいいのか?


上質な建築の真価は内部空間に現れる。北欧を代表する建築家アルヴァ・アアルトは、自ら設計した建築のインテリアの隅々まで使いやすさ、美しさを追求した。暮らしに対する鋭い感覚と研ぎ澄まされたデザイン力が結実した椅子、木製家具、照明、ガラス器、テキスタイルの120作品を、500点以上の写真、スケッチ、図面で紹介。


触れることがはばかられる時代に私たちは〝自分事〟として身体や他者、世界を感じられるのか?  〝自己と他者〟という根源的な問いに、認知科学のワークショップや触覚・身体感覚のテクノロジーからアプローチする研究者のヴィヴィットな実践集。 *自分の中のもう一人の自分と協同し、表現する、生きる。 *サイエンスとテクノロジーの交錯から心の本質を見る!


日本及びアメリカにおいて積み重ねられてきた図書館研究/図書館史研究を丁寧にたどり、今後の研究の展望を探る。 シリーズ〈図書館・文化・社会〉第4巻。


内戦中のスーダンで撮影した「ハゲワシと少女」でピュリッツァー賞を受賞、 その直後に自殺したカメラマン。ルワンダ大虐殺を生き延びた老人の孤独。 アパルトヘイトの終わりを告げる暴動。紛争の資金源となるダイヤモンド取引の闇商人……。 新聞社の特派員として取材をつづける中で、著者は先入観をくずされ、 アフリカに生きる人々、賢者たちに魅せられていく。 アフリカ―遠い地平の人々が語る11の物語。 第三回開高健ノンフィクション賞受賞作品


激動のチベットを生き抜いた少年のこれは喜びと悲しみに満ちた真実の物語である。


本書の鏡に映っているのは、過去に膨大な書物のなかに見ていたアメリカであり、そのアメリカを通してみる日本の姿だ。 岩倉使節団の一員・久米邦武『米欧回覧実記』や、江藤淳『アメリカと私』を頼りに、サンフランシスコを歩き、アーリントン墓地を訪ね、大陸横断鉄道に乗る。 否応なく関係を迫られる大国アメリカ。 過去の日本人がどうアメリカを見、刺激を受け、自己規定をしていったのか。 過去と現在を行ったり来たりしながら、アメリカを通して日本のこれからを考える歴史エッセイ。――僕らは一五〇年以上、翻弄されつづけている。


“アジアの家族”と過ごしたほんわかとした日々の記憶。 コウケンテツの初の旅エッセイ&レシピ51品!アジアのいろんな台所に立ってコウケンテツは、一生忘れない人たちと味に出会った。みんな大好きなシンガポールライスから現地でしか味わえないマニアックな料理まで、ディープなアジアごはんを紹介。


流行歌は時代を映す鏡! 歌とともに時代が見えてくる本書は「カチューシャの唄」誕生の大正初期にはじまり、ラジオやテレビとともに隆盛を極めた昭和期を経て、退潮となった平成期まで、100年にもおよぶ流行歌の栄枯盛衰の歴史をたどる。はやりうた、演歌、ブルース、軍歌、和製ポップス、ムード歌謡、アイドルポップス。歌詞や曲に戦争や不況などの時代の世相を映し、人々に愛された流行歌の数々を、レコードやテレビ・ラジオ等の音楽業界の変遷とともに、音楽の作り手の視点からていねいに紹介する。


町歩き達人の太鼓判。懐かしくてあったかい12の町へ。いい人、いい宿、いい町並み。「生きている町」には、昔からの住民も移住組も旅人も、みんなが気持ちよく居られる場所がある。秋田・増田町、富山・城端、島根・大森町、愛媛・内子町、大分・臼杵市……古い町を愛してやまない著者が、何度でも訪ねたいとびっきりの12の町を案内する。町歩きの旅から、また新しい出会いが広がる!


あの時、私は、本当に母を棄てたのだろうか……。新発見小説は遠藤文学の鍵となる傑作だった!  「人生」を燃焼させようとする烈しい母、「生活」を大事にする父。二人が離婚した時、幼い息子が強いられた選択は、やがて……。今年発見された未発表の中篇小説「影に対して」をはじめ、母を描いた名作を集成。『沈黙』や『深い河』の登場人物が結局キリストを棄てられなかったように、母と別れることは誰にもできはしない――。


まだ見ぬ“絶品チョコ”は一体どこに!?  美味しさ満点の旅にご案内。有名通販会社「フェリシモ」の大人気チョコレートバイヤーみりが世界のショコラティエを巡る!  ヨーロッパ王室御用達の老舗から、アメリカのハイセンスチョコ、北欧やタスマニアの奥地にも驚きの一品が……。感動の極上ローカルチョコレートの数々と、情熱たっぷりで個性豊かな職人たちとのエピソードがぎっしり詰まった1冊。


知識ゼロからやってみた!  リアルな実体験を本音で描く、理想の住まいづくり入門コミック。結婚と出産、人生の節目で2回トライした築40年中古マンションのリノベ。悩みに悩んだ物件探しと建築士選び、困難極めた予算調整、工事中のド級のトラブル……。正直超大変だったけど、好立地なのにお得な物件で暮らしやすい空間が実現できて大満足。自分なりの新しい生活様式を、リノベーションで叶えてみませんか?


人生は、RPGだ。冒険と動物を愛する全ての者に捧ぐ、新感覚ノンフィクション!  満たされぬ日々を送っていた学生時代、突如、冒険に開眼した〈おれ〉は「ゼルダの伝説」に憧れ、中央アジアのキルギスに降り立つ。臆病馬と秘境探索、イヌワシとの共同生活、お転婆羊と極寒の雪山闊歩、そして、誘拐婚に遭遇……。己のスキルと最新ガジェットを武器に、難敵に挑む。これぞ、リアルRPG。新時代の冒険譚だ!


共に生き、死ねる場所があるとすればここしかない――。唯一無二の世界文学と高く評価される『苦海浄土』をはじめ、詩歌、物語、歴史小説、随筆、新作能とおびただしい作品を書き続けた作家、石牟礼道子。地方の文芸誌編集者として出会い、道子の執筆を支えながら水俣闘争に身を投じた渡辺京二。その半世紀に亘る共闘と愛を、秘められた日記や書簡、発言から跡づける。


キックボクシングを創設し、芸能界を制した伝説のプロモーターの数奇な人生。若槻礼次郎暗殺未遂に関与したプロボクサーを父に持ち、多様な人脈の中で育った野口。彼はタイのムエタイを「キックボクシング」として日本に持ち込み、沢村忠を擁して一大ブームを巻き起こす。さらに、まだ無名だった五木ひろしを日本レコード大賞歌手に育てあげた――。伝説の興行師の足跡と共に刻まれた、壮大な昭和裏面史を描く!


長い人生、たまには“よりみち”したって大丈夫。道はどこまでも続いてる。13歳でちばてつや賞を受賞した翌年、精神科にもデビュー!?  波瀾万丈過ぎる人生を送る著者が、もう一度漫画の道を歩き出す。初めての持ち込みを経て、何とか連載をスタートしたものの、描けなくなって悪戦苦闘。下北沢の人々とのふれあいに励まされながら、懸命に前に進もうとする著者の日々を綴る、泣き笑いエッセイ漫画。


生唾なしには読めない!  美味しい食を分かち合うことの歓び。食べることはその土地と生きてゆくこと。舌を燃やし、思い出を焼きつくすほど辛い唐辛子、庶民のキャビアと呼ばれるサルデッラに腸詰サラミのンドゥイヤ……。南イタリア、カラブリア州出身の作家が、アルバレシュという特殊な言語と食文化を守ってきた郷土の絶品料理と、人生の節目における家族の記憶とを綴る自伝的短篇集。


1970年4月に発売されたスズキジムニーLJ10から、2020年のJB64、JB74までの歴代ジムニーの詳細解説と、その諸元データをすべて網羅した50年の歴史です。ジムニーの前身であるホープスターON型4WDの詳細な解説から、海外のジムニーや、幻といわれるジムニーの解説など、ジムニーマニアなら読まずにはいられない1冊。現スズキ(株)の鈴木修会長の特別な前書きもあり、ジムニーがなぜ?50年の長きにわたり、販売されてきたかがわかる本になっています。


日本では冬の装飾品として定着しているクリスマスツリーについて、起源と由来、どのように広まったか、オーナメントや電飾のことなど、さまざまな雑学を集めた絵本。知ると、クリスマスのわくわく感が高まること間違いなし!


2002年に発売されたロボット掃除機『ルンバ』は世界累計販売数3000万台を突破し、その勢いは留まることを知らない。その『ルンバ』をこの世に生み出した男、米アイロボット社のCEOコリン・アングル氏の半生を基にしたビジネス本。「人の役に立つロボットを作りたい」という子どもの頃からの夢を持ち続け、大学時代に3人で起業したものの、その後数多くの挫折と失敗を繰り返す日々。そこから持ち前の「共創力」を発揮して大企業と、社員と、関連企業との共感を得ながら、共通善の実現を目指して大成功を収めていくまでのストーリーと、未来に向かってのロボット構想、エンジニア育成への夢を描く。


ベストセラー『想像ラジオ』から7年。言葉の力を知り抜く著者が世に問う、渾身の小説集!【夢七日】交通事故に遭い、意識不明となった木村宙太。震災後、原発で働いていた君だが最愛の妻の呼びかけにも応じられない深い眠りの中にいる。二〇一九年十一月、私は君に、日々ささやきかける。――君よ、目覚めよ。


コロナ後は、アマゾンが支配する大部分と、小さな領域をミニ・アマゾンたちが奪い合う過酷な世界アマゾン一人勝ち時代をハッキングして生き残る方法!小売り、物流、家電、金融、ヘルスケア、メディア、広告、クラウド、AI・・・


日本に先駆けて急激な人口減少を経験した都市、ライプツィヒ。空き家と空き地の大量出現に大混乱する行政と市場をしり目に、〈隙間〉で生き生きと活動を始めたのは、資金もスキルもない「素人」たちだった!自分たちの手でまちをつくりつづける6事例の試行錯誤から、不安定な時でもシステムに頼らず生き抜くヒントを探る。


いまいちばんおもしろい言葉がつまった、 現代川柳の決定版アンソロジー誕生! 川上日車、中村冨二、石部明から竹井紫乙、柳本々々、暮田真名まで35名の柳人76句選。 詳細な作者紹介、「現代川柳小史」を付す。 【収録作品の一部】


「観客には『自分が抱えている不安を、具体化、形象化してほしい』という気持ちがどこかに必ずある」 押井守監督はそう指摘します。その時代に生きる人々の「無意識の不安」を探り当てて、エンターテインメントにするのが映画監督の仕事。不安の影を捉えればヒット作になるし、ビジネスにもつなげることができる、と。 


西洋における禅ブームの立役者であり、日本文化理解の礎を作った鈴木大拙。その生誕150年を迎えるいま、鈴木大拙研究に新たな展開をもたらす。欧米・日本の大家から新鋭まで15名の論者が最新の研究成果を披露し、神秘主義や浄土真宗、動物愛護運動や軍国主義などの観点から、鈴木大拙の知られざる側面を論じた。彼の活動、思想を総体として捉えることで、「禅の伝道者」としての従来イメージを超え、「今までにない大拙像」へと挑戦する。


アニメについて社会学的な視点で考え、研究するために多様なファン活動、アニメ産業の特性、それらを支える技術や制度、メディアといった多様な角度からアニメ研究と文化社会学の拡がりを捉え、両者の接続を試みる基本論集本書は多様な課題について議論しながらアニメを社会学的に検討するために「娯楽」「産業」「技術・想像力」の結びつき方について検討する文化産業論的な試みである。


これはもうほぼ自伝!本人も全面協力した初の評伝でパブ・ロック/パワー・ポップ界随一の才能のすべてがわかる!ニック・ロウへのインタビューは何と30時間!さらにエルヴィス・コステロ、デイヴ・エドモンズ、クリッシー・ハインド、ライ・クーダー、ヒューイ・ルイス、ジョニー・マーなど数多くの関係者にも直接取材してまとめられた、ロック・ファンの心を躍らせる一冊。


『スタートレック』のヒカル・スールー(ミスター・カトー)役で知られる日系俳優が、第二次世界大戦中に三年間を過ごした日系人強制収容所での日々――合法化された人種差別のもとで成長する絶望と、それでも決して失われなかった希望を語り尽くし、極限的な状況下における偏見や差別の問題を訴えかける。いままさに読まれるべき、長篇ノンフィクション・グラフィックノベル。


分析哲学の成果を踏まえ言語行為について問いと推論の関係、問いと発話との関係を分析、意味論と言語行為論に新しい見方を提供する。哲学の歴史において、問いおよび問答関係の考察は意識哲学の伝統の中での内観による分析が主だったため、コリングウッドやガダマーを除きその論理的・言語的な分析はなされてこなかった。本書は分析哲学の成果を踏まえ、言語行為について問いと推論の関係、問いと発話との関係を分析、意味論と言語行為論に新しい見方を提供する。


絵師歌川国芳の弟子たちと二人の娘の物語  明治六(一八七三)年、歌川国芳の十三回忌の施主はただ一人の遺族で〈一勇斎芳女〉と名乗る国芳の次女。だが直前に行方知れずになったりして、どこかつかみ所のない女だ。 追善書画会に顔を揃えた落合芳幾、月岡芳年、河鍋暁斎、歌川芳藤、そして三遊亭圓朝などの弟子たちは、それぞれ新しい時代の生き方を懸命に模索していた。


田んぼという人工的で新しい環境にさまざまな生き物が暮らしているのはなぜだろう?  カエルや魚類、昆虫のような目につく生き物はもちろんのこと、イタチムシなどあまり知られていない生物にも焦点を当て、多様で複雑な生物間相互作用を解き明かす。そして、その相互作用を利用した総合的害虫管理、さらには総合的生物多様性管理を考える。


感動の山岳救助物語が「完全版」で復活! いま「BLUE  GIANT」シリーズで超話題の石塚真一氏。彼の出世作を、雑誌ビッグコミックオリジナル掲載時のカラーページを再現収録した「完全版」として、全9巻のヴォリュームで刊行開始。大自然の中で繰り広げられる、感動の山岳救助物語。


環境、児童労働、移民などグローバル化に伴う様々な現実の政策問題や、南北戦争や日米貿易摩擦など歴史上の出来事を題材として取り上げたユニークな構成で、伝統的な貿易モデルから最新の理論・実証研究までを網羅した斬新なテキスト。国際経済学の教科書としてだけでなく、グローバル化と経済の諸問題に関心のある社会人にもお薦め。


春節のごちそうも食べかけのまま、新型コロナウィルス防疫の最前線、緊急事態下の武漢に派遣された呼吸器専門の女性医師。最重傷患者の担当として分厚い防護服に身を包み連日長時間の診療に当たる。日々の奮闘や苦労、仲間との励まし合いを、遠く離れた上海の家族や同僚への通信として綴ったインターネット日記は、パンデミックに対処した現場の希有な記録となっている。


科学技術の革新や社会構造、生命に関わる新しい問題が生じ、医療やケアに関する難しい決定を迫られる場面が増えている。医療資源の配分や安楽死の問題、認知症患者のどの時点での意思を尊重すべきか…。事例を交え医療倫理の考え方(クリティカル・シンキング)の要点を説明する。


BURRN!2009年1月号に掲載された特別対談『メタルとパンクの相関関係』の“拡大版”を1冊にまとめるという意図のもと企画された、“パンクの弁護人”たる音楽文士・行川和彦と、ヘヴィ・メタル専門誌BURRN!編集部所属の奥野高久が、隣接する両ジャンル間の“近親憎悪/異種交配”という特殊な関係性を深く広く掘り下げる書籍の決定版!


肖像画とエッセイ、詩が協奏する音楽の喜び 以下のような谷川の言葉がこの本の魅力を語りつくしている。「音楽は世界を隔てることなく丸ごと包み込む。僕はずっと、詩でそういう世界を作りたいと願ってきた」 *あのベストセラー『マザー・グースのうた』の名コンビが復活した!  堀内誠一が遺した素晴らしい肖像画とエッセイに谷川の詩が協奏する。カラーも満載の宝物のような一冊。


人気の『夜ふけに読みたい数奇なアイルランドのおとぎ話』の続編。不屈の生き様を涙と笑いで語るフィン・マク・クウィル伝説に、時代を超えて愛されるアーサー・ラッカムの挿絵つき。


コロナ禍による大恐慌は「株式会社」の終焉を招くのか。グローバリズムの終焉は「戦争」をもたらすのか。東インド会社を起源とする500年の歴史から資本主義と国家と株式会社の未来を探る。著者による立教大学MBAや早稲田大学で大好評の講義を書籍化。シリコンバレーでも活躍した元ベンチャー起業家が「株式会社の謎」に迫る。内田樹氏(思想家)推薦!「僕は平川君の下で働いていたことがある。平川君は親切で、公平で、大胆で、仕事のできる経営者だった。


永遠の名作童話・『ハイジ』の前半部分を題材にしたキルト絵本の上巻。布帛特有の柔らかなマチエールが、物語の清廉な世界観をいっそう引き立てます。著者はキルト作家の高原ゆかり氏。細部まで作り込まれた絵柄が、アルプスの雄大な大自然での疑似体験を呼び起こし、読者を童心へと返らせます。また、巻末には読み聞かせ音声が流れるQRコードを付嘱。目と耳で楽しめる構成になっています。作曲・ピアノ演奏はピアニストの今安志保、朗読は女優の今安琴奈が担当。


コロナ禍の現在とホロコーストに行き着いた1930年代。私たちの心は同じような危うさに触れている 誰にも自分を晒したくない引きこもりの心性と、四六時中つながっていたい気持ち。 引き裂かれている私たちの心の病理をコロナ禍はまざまざと示すことになった。 そしてその心性は、先の見通せない息苦しさのなかで狂おしく未来を希求した末、強制収容所に行き着いた1930年代と深く通底している。 


清朝の滅亡、反帝国主義戦争と共産主義革命、文化大革命の混乱。激動の20世紀中国史をつぶさに目撃し、生きたジャーナリストの貴重で稀有な回想記 天津租界で育ち、ロシア革命に憧れたひとりのポーランド人少年。 やがてジャーナリストとなった彼は、武漢で南京で砲弾飛び交う戦場を取材し、 日本軍の香港外国人収容所を脱走し、馬の背に揺られて毛沢東に会いに行く。 文化大革命に際しては獄中生活も経験した生涯を自ら描く波乱万丈の物語


自分はここにいる、と誰もが言い始めることができるはず。みな本来、対等な存在なのだから。私たちが声をもつとき、歴史の何かが変わるだろう。私も、あなたも、誰もがその主役なのだから。二人の芥川賞候補作家が交わす、圧巻の往復書簡。


国立歴史民俗博物館発! 歴史と文化への好奇心をひらく『REKIHAKU』、遂に創刊! いまという時代を生きるのに必要な、最先端でおもしろい歴史と文化に関する研究の成果をわかりやすく伝えます。 創刊号となる本書の特集は「されど歴史」。


今日の建築の姿を決定づけた知られざる黒幕の生涯を描き出す傑作評伝 MoMAの初代キュレーターに就任、世界的な潮流となった建築展を仕掛けた男。 アメリカのヒトラーにならんとした男。 現代美術と建築の世界で知性とカネの力をふるった男。 建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞をはじめて受賞した男。 ミースへの憧れとコンプレックスに引き裂かれていた男。 ドナルド・トランプと協働しアメリカの都市風景を変えた男。


竹内洋岳最新刊にして、山岳書初(!)の「下山」ドキュメント  ヒマラヤ8000m峰14座完全登頂とは、14の山すべての頂から無事に下ってくるということ。「生きて還ってこなければ、下山しなければ、登山ではない」とつねづね語り、それを実現してきた竹内は、どのように山を下ってきたのか。疲労困憊のなかで頻発する危機、生死を分けた判断と行動、朦朧とする頭で考えていたこと……。敗退もふくめて、17年にわたる14座の全下山をたどり、現在に続く新たな挑戦を報告する。 世界的クライマー、ラルフ・ドゥイモビッツほか、本人を深く知る6人へのインタビューをとおして竹内洋岳を「解剖」するコラムも収録。


「エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン」日本語版の初代編集長をつとめ、ショート・ショートを世に知らしめ、「007」を日本に紹介し、SF、モダン・ホラーを日本に定着させるのに尽力、『やぶにらみの時計』『七十五羽の烏』「なめくじ長屋捕物さわぎ」シリーズなどを執筆し、『黄色い部屋はいかに改装されたか?』などの評論でも、つねに推理小説界に波紋を呼び起こしてきた、推理作家・都筑道夫の半自伝エッセー。 第54回日本推理作家協会賞 (評論その他の部門)受賞。


名著『逝きし世の面影』などで知られる渡辺京二氏は日本近代史家の顔と同時に語りの名手でもある。よどみなく独特のリズムで語られる多彩な物語は、若い世代から団塊の世代まで親しまれている。本書の発言の数々の中には、次の世代に伝えておきたいことが、楽しい話とともにたくさん詰めこまれている。  「自分が自分の主人公として独立する」「この世ともうひとつのこの世のはざまで生きる」とはどういうことなのか。著者の声にふれながら自分は今どうすべきなのかを考えさせてくれる慈愛に満ちた一冊。


ブルックリンから持ち帰った“衝撃”が、日本のヒップホップの“未来”をつくった―― 1997年に設立され、ZeebraやOZROSAURUS、SOUL  SCREAMらを擁した国内初のヒップホップ専門メジャーレーベル「フューチャー・ショック」のオーナーによる自伝的小説。 


22の島を訪ねた話題作『離島の本屋』から7年。「ふたたび」の旅がはじまる。 消えかけた本屋の灯りを再びともした島民、島のつらい歴史を伝える本を売り続ける心意気、そして閉じる決断をした本屋たちとの出会いを描く。


近代社会に特有な語り聞かせの実践である口演(こうえん)童話。当時の資料をもとに、語り手の教師と聞き手の子どもの様子からその歴史を描き出す。物語を語る行為と教育の豊かな関係を解明する書。


映画史・大衆芸能史の空白を埋める決定的な1冊。 江戸時代の「絵解き」、映画の発明、当時の首相を超えるギャラ、関東大震災、女性弁士、トーキーの登場、未曾有のストライキ……。  映画『カツベン!』でも話題になった、初期の日本映画に欠かせない存在、「活動写真弁士」。本書は、国際的に活躍する現役の活動弁士が執筆した初の通史。新発見の事実や資料を駆使して従来の映画史の空白を埋め、時代に翻弄される群像を描く、天下無双の書。


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