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本屋が気になる「今週の新刊」95冊 — 1/3 〜 1/9

本屋「バリューブックス」で編集者として働く飯田の、今週の気になる新刊です。


好奇心いっぱいの著者が春夏秋冬、東西南北 弘前のまちを駆け回る! タウン誌「月刊弘前」に2011年から連載のエッセイが待望の単行本化。 少しずつ変わるまちの風景と揺るぎなき弘前への愛を綴った120編。 各回 当時をふりかえっての一言コメントつき。


「ジャンプして成層圏にたどり着くには?」「鍵盤がいくつあれば、ピアノで超音波を出せる?」「雪がまったくないところでスキーをするには?」どこをどう考えても無茶なことでも、NASA出身のコミック作家の知識とユーモアがあればできるかも。日々の身近な出来事を題材に科学に基づいた空想を膨らませていけば、その先には爆笑必至の結末が待っている!世界が笑ったベストセラー『ホワット・イフ?』著者の真骨頂。


「大好きな本を10億年くらい保存するには?」「月まで届くクリスマスツリーを(本物の木で)作れる?」「お金も時間も使わず選挙に勝つには?」そんなのやっぱり無理?いいえ、マンローの手にかかれば、そんなことはありません。楽しく読めて、科学的な考え方もしっかりと身につく、ベストセラー作家による役に立たない暮らしのハウツーが続々。後半では、世界的テニス選手セリーナ・ウィリアムズがドローンを撃墜します。


第二次大戦中のドイツで携帯電話とインターネットが発展し、高度な監視システムが構築されたら?20世紀初頭にほぼ現代同様のコンピュータが開発されたこの改変歴史世界のドイツで、国家保安局NSAはすべてのデータを監視し、保存していた。この日は視察に訪れた親衛隊の高官のため、アナリストのレトケとプログラム作成係のヘレーネはNSAの有用性を示すデモを行うのだがークルト・ラスヴィッツ賞受賞の大作SF!


NSAで監視プログラムを作成するヘレーネは、脱走兵の恋人をこっそりかくまっていた。彼が当局に見つからないようNSAのデータに手を加えていくことに。一方アナリストのレトケは、少年時代に受けた屈辱を今も恨みに思い、NSAのデータを利用して女性たちに仕返しをしていく。戦争がつづく中で、二人の行為が明るみに出てー全体主義社会に現代の監視技術を巧妙に外挿した、恐るべき歴史改変SF。


大国・中国を世界はどのように見ているのか。対立下にあるアメリカ、海峡を挟んで緊張が続く台湾、自由を奪われつつある香港、領土問題で対立するフィリピン、そして対中依存度を増す日本は、中国をどのように認識しているのか。最新の分析結果から明らかにする。


制作活動で何が学ばれるのか、アートの学びとは何か。理解、人間形成という理念的で価値的なプロセスが、実はいつも前提にしてい る「外部」――具体的なモノの経験。その核に何があるかを、美術教育や、算数の課題等を例に、内外の教育思想家、美術教育関係者 、アーティストが論じ、実践・表現する刺激的な論集。


多様性が語られつつ、学校では規律・訓練が止まらず、働ける高齢者が「サクセスフル」だとされる。公平が叫ばれながら、格差を被る主体たちは競争に駆り立てられる。著者の「違和感」は、産業社会の価値である発達概念の省察へと向かう。その再検討で浮かび上がる、別の〈わたし〉とその繋がりの予兆とは。


グラッパはイタリアで造られるブドウを原料とした蒸溜酒のこと。イタリアでは食後酒の 定番と知られている。日本ではまだ知名度も低く、グラッパの多様性が知られていない。 この本ではグラッパの本質、歴史、製造法といった基礎知識から、食事やカクテルまで、 グラッパのすべてを網羅している。ソムリエにとっても、バーテンダーにとってもグラッ パの教本として、必須の書といえよう。


KAMINOGE121 発行から11年目に突入


村上春樹の全作品を読み、また1985年から村上春樹を取材し続けた文芸記者による、10年間の春樹読解の記録。「わかりそうでわからない」春樹作品にちりばめられた謎を、作品の細部を読み込み、「惑星直列」のようにつなぎ合わせ、解き明かしていく。


同時進行のプロジェクト20件、1日の打ち合わせ10件。日本一忙しいアートディレクター千原徹也の、「人に助けてもらう」仕事のつくり方、進め方、「負け続けた」生き方。


死にたいキャバ嬢と推したい腐女子。新宿歌舞伎町での二人の出会いが新たな世界の扉を開く。金原ひとみが描く恋愛の新境地。


鉄道駅構内で営業する喫茶店、駅カフェ。国鉄末期の余剰人員の受け皿とすべく爆発的に増えたその業態は、都市部はもちろん地方にも数多い。ファストフードである駅そばと違い「時間をゆったりと使う」ことに意味がある喫茶店は、忙しない都市部よりは地方にこそ魅力や意義、特異性が潜んでいるのではないだろうか。本書では終着駅、無人駅、ローカル線に立地する“駅カフェ”を取り上げ、旅情たっぷりに綴っていく。駅構内に駅そば店が存在する意義や特異性を見いだし、鉄道グルメメディアに新ジャンルを確立させてきた筆者が贈る、さいはての駅カフェを巡る冒険譚!


ソクラテスの罪状を問う!ソクラテスはなぜ死刑になったのか。彼と深く関わった個性豊かな若者たちー求道者クレイトポン、風雲児アルキビアデス、快楽主義者アリスティッポスーとの対話から、ソクラテスの実像に迫る。


ぼくたちは完璧な理想の夫婦だった──子供がいないことを除いては。不妊に悩む夫婦を、夫の視点から静謐な筆致で描く純文学作品。


黄金を手にするものは、どのような人生を歩むのか?巨万の富を得てホメロス時代の遺跡発掘に成功し、前人未踏の夢をかなえた「考古学者」の全生涯をたどる!家族からの資料提供にもとづく、決定版の伝記。


塗装に魂を込める親方五人が、「これまでの人生や経験」「仕事にかける情熱」そして「将来へのビジョン」を、飾り気のない言葉で語る。塗装業界関係者はもちろん、これから塗装業界を目指す人、自宅の塗り替えを考えている人にも読んでほしい、親方たちの生の声。


朝鮮からのコメ難民の一族に生まれ、周縁に追いやられた民の声に耳を傾けてきた姜信子と、南三陸のコメ農家に生まれ、近代以降に東北が受けた抑圧の記憶と3・11で負った深い傷を見つめ続ける歴史社会学者・山内明美による、近代を問い、命を語る往復書簡。


日本の発掘調査件数は年間8,000件以上。さまざまな目的や手法で実施する発掘調査の意義と意味を多角的な視点で解説。


病気の苦しみから解放し、健康を良くするための医療。だが、その目覚しい発展にもかかわらず、おおくの医者や患者が「上手くやっているはずなのに、ますます悪くなっている」と感じている。そのため現代にいたり、ほんとうに医療が、どれほど健康を改善し、害でなく利益をもたらしているのか、データと根拠に基づく評価が始められた。本書は、日本に医療評価を取り入れた第一人者が、古代から中世にいたる医療を、これまでにない全く新しい切り口で振り返る。常識を打ち破り、あらたな医療のありかたを探るすべての人に、そのヒントと手引きを提示する。


世界に約4000種いるゴキブリ類――分類、形態、生態、行動など、数億年の進化史を経てつくりあげられたその多様で興味深い世界を体系的に詳述する。かれらはけっして家屋の害虫だけではない。さまざまなゴキブリ類の繊細で美しいすがた、そして彼らの社会性進化のプロセスには、昆虫学者だけではなく多くの人たちも魅了されるだろう。


魔法の国、巨人の国、メルヘン国……。あちらこちらの国から楽しい手紙が届きました。「こどものとも」200号記念出版の絵本。


発汗の辞…どうぶつびすけっとがあって、どうぶつしんぶんがないというのは、どうかんがえてもおかしい。であるからして、きょうここに「どうぶつしんぶん」をはっかんするのである。4才から。


オニの袋に捕らえられ、夜のごちそうにされそうになった男の子が、スキをみて逃げ出し、オニをやっつける痛快なフランスの民話。


くまくんの作ったいかだに、次々とお弁当を持った動物がのりこみ、川を下って海に行きます。みんなのお弁当の中身は何かな?


こぶたのるーは毎日、父さんから教わってラッパのけいこ。いやになったるーは、父さんのラッパにもぐって吹けないようにします。


『ぐるんぱのようちえん』でおなじみ、堀内誠一の絵本6冊を限定復刊。セット特典「自分で作る豆本 長靴をはいた猫」も封入。


はりねずみのはりっこは、ひいひいじいさまの形見のハンマーで、天の丸天井を支えている釘を打ちに行く。天の落下を防いだはりねずみの子どもの冒険。


お腹をすかしたオオカミと、オオカミが狙うきこり夫婦の、スリリングで愉快な昔話を堀内誠一がダイナミックに描く。


偉大な作家ヘルマン・ヘッセの自己治癒への道程をまとめながら、創造と精神分析、さらに筆者が追究する癒しという視点で作品分析を…


民族・宗教・政治が複雑に絡み、錯綜する社会の狭間で命をつなぐ人びとの生業に分け入り、行脚をかさねたミャンマー紀行。


豊富な図版と古記録と共にシャーマンの核心に迫る!


世界中の人々をとりこにするバラ。 その完璧な美しさには、歴史的な意義や文化への影響、知られざる生態が。 そんなバラの起源を追って3500万年前まで遡り、貴重な図版140点以上と共に、秘められた役割と魅力を解き明かします。


顕微鏡を覗きながら描かれる、わずか数㎜の虫たちの姿  稀代の標本画家が自らの言葉で自らの仕事を語る、標本画史に残すべき、初の作品集。


『デザインのひきだし』連載「もじモジ探偵団」が待望の書籍化!


地域史の実践と理論、民俗学と共通する問題意識、歴史研究の拠点としての博物館の三つの柱を中心にして、塚本史学の心底に迫る


インスタグラムのフォロワー数は11万人! 通信で行うお菓子教室は全国で大人気です。


和布で作るきちんとして着やすい洋服とバッグの本。


ニエプスによる実験成功から二〇〇年、撮られる世界のほうが撮る人間をよく知っている画像の世紀に、撮るべきものは残っているのか。


バハレーンに残る世界最大の古墳群。今から4000年前、ペルシア湾の海上交易を独占し繁栄を極めた謎の海洋王国の興亡を解明する。


森瑤子、サガン、川端康成、石岡瑛子、モハメド・アリ、内田裕也、太地喜和子……。五木寛之、レジェンド20人の回想録。


コロナ禍が明らかにした驚きの人間関係から、しんどい毎日を楽にする38のヒントをメンタルの達人二人が導き出す。


人工知能(AI)の現状と未来を理論と実践の両面から検証。AIが人間の知能を超える地点とされるシンギュラリティについても議論。


現世での生きづらさ、生命の根源的な孤独。世界的文学『苦海浄土』の著者による、水俣・不知火海の風景の記憶と幻視の光景。朝日新聞に3年にわたり連載された遺作であり、著者最晩年の肉声。解説・上原佳久。


ファシリテーションが要請される時代を私たちはどう読み解けばよいのか。貴重なインタビューと解説、討論から、ファシリテーションがさまざまな現場で求められる社会に迫る。


観光地を問う20章


原生林から生まれるサイエンス、市民研究者が見続けた芦生原生林の20年。


今、ファッションについて何が問われるべきなのか。複雑にからみあったファッションにまつわる事象を芸術学・言語文化・文化人類学・メディア論など多様な視点から学際的に論じる。


「普通の人」である著者がどうやって、社会を変えてきたのか? 涙と笑いの戦いの記録。政治家や官僚でなくてもルールを変えられる!


資産運用の常識を変えた伝説の1冊を最新データに基づき全面リニューアル。全米100万部超えのロングセラー!


「初恋の味」はどこからきたのか? カルピスは、「初恋の味」として知られる国民飲料だ。ルーツは、モンゴル高原で遊牧民に食されていた乳製品。約100年前に三島海雲によって発見された。三島は僧侶にして日本語教師、さらには清朝滅亡で混乱下の大陸を駆け抜けた行商人だ。日本初の乳酸菌飲料を生み出し、健康ブームを起こした。没後、半世紀近く経ち、三島の名は忘れ去られた。会社も変わった。だが、カルピスは今も飲まれ続ける。三島からすれば本望かもしれない。「国利民福」を唱え、会社の利益よりも国民の健康と幸せをひたすら願った。カルピスの聖地・モンゴル高原まで訪ね、規格外の経営者の生涯に迫った傑作人物評伝。<近代文明の危機は、一九七三年よりも恐らく遥かに深まっているのだろう。救いの大きな鍵はきっとモンゴル的なるものにある。三島海雲の伝記と思想は今こそ学ばれねばなるまい>――解説・片山杜秀氏


日本語の起源は古代中国語にあった。古代中国語音とヤマトコトバ音の対応を実例に基づき検証。日本語の古層をめぐる新説を提唱する。


異常気象がほぼ毎年起こったり、伝染病が拡大したり、シロクマが絶滅するかも? そうなる前にわずかな兆候に気づき対策しなければ!


農耕、漁撈、狩猟、儀礼、祖先祭祀、格差、ジェンダー、動物表現、土器――九つのキーワードで、日本の起源を徹底検証する。


他人と深い関係を築けない―相手との距離をとろうとする人間関係のありかたや、「人それぞれ」の社会に隠れた息苦しさを見直す一冊。


日本の集団主義の起源は米づくりにある。日本を熟知するバラカン氏とヨーロッパで活躍する実業家・塚谷氏が日本文化を鋭く分析する。


詩は音楽に恋してる 収録作品は以下の通り。第一章「モーツァルトを聴く人」(1995年/小学館刊)19篇。第二章「絵本・ピアノのすきな王さま」架空の国を舞台にした「音楽」がテーマの傑作絵本(谷川+堀内コンビによる未刊行の作品/初出は、1981年。ヤマハが愛好家向けに配布した「ピアノ小読本」に収録された幻の絵本作品カラー32ページ)第三章「谷川俊太郎・音楽詩選」モーツァルトと音楽をめぐる名詩27篇(うち、二篇書き下し=「急がないモーツァルト」「いい天気」)。


教授による教え子強姦事件は有罪か、無実か 本作は、1973年に青山学院で起きた「教授による女子学生強姦事件」の真相を、元新聞記者である著者が執念をもって追いかけた45年の集大成となるノンフィクション。青山学院法学部・春木猛教授(当時63歳)が、教え子の同大文学部4年生の女子学生へ、3度に亘る強制猥褻・強姦致傷の容疑で逮捕される。春木教授は懲役3年の実刑が確定し、一応の決着とされるが、教授自身は終生「冤罪」を訴え、無念のまま亡くなった――事件当時、新聞記者だった早瀬氏は、事件の裏にある、女子学生の不可解な言動や、学内派閥争い、バブル期の不動産をめぐる動きなど、きな臭いものを感じ、45年かけて地道に取材を続けます。有罪なのか、冤罪なのか、事件だったのか、罠だったのか……。本書は、その取材の記録と、早瀬氏なりの「事件の真相」に迫る作品。小説家の姫野カオルコ氏による文庫解説も必読です。


NHKドラマ「今、ここ」で注目された大学広報。研究者兼大学広報責任者の筆者が、全国データ及び実践例から現状と課題を分析した。


疾風怒濤の潮流が先行していたスイス18世紀文壇の詳細を振り返り、スイスとドイツの文学的・美学的な影響関係を明らかにする。


人類復活をかけて金星に飛ぶ博士、社長秘書との忍法対決、信州信濃の怪異譚…ドタバタが炸裂! 筒井康隆ショートショート・短編集。


電車火災事故と人気作家の妹の焼身自殺。二つの事件を繋ぐ驚愕の秘密とは――。人間の魂の闇が引き起こした地獄を描く傑作短篇集。


女になりたいのではない、「私」でありたい――平成生まれ初の芥川賞作家、鮮烈のデビュー作。第56回文藝賞受賞作。


沖縄で神に取り憑かれた人・カンカカリアの厳しく苦しい体験を、民俗学の権威が実地に取材した新潮社ノンフィクションの初の文庫化。


純喫茶の第一人者、幻の初著者、待望の文庫化!日々純喫茶を訪ねる難波氏が選んだ珠玉のコレクションをバージョンアップしてお届け。


問題を解くための計算法、アルゴリズムに興味はあったけど今まで学ぶチャンスを逃していた…そんなあなたのための本です!アルゴリズムのエッセンスがするっと理解できて一生ものの知識が身につきます。会話とかわいいアクションで動物たちと楽しく学べ、さらに手を動かしてPythonで確認できる、断然お得なアルゴリズム教本、ぜひ手に取ってお読みください。


世界を魅了した「旅の絵本」シリーズ全10冊。10枚の絵がデザインされた美装ケース入り。


卵やソーセージ、ホットケーキを、フライパンで「じゅう じゅう じゅう」。「やけた やけた」。おいしそうな食べ物絵本です。


繊細な筆使いで旅の楽しさを描く「旅の絵本」の10冊目はオランダ。運河や風車、花屋のチューリップなど美しい風景が広がります。


選んだ道を、正解にするために。迷いや不安を払拭し、挑戦を選ぶためには。歩みを止めず、発展を続けるためには。メンバーと共に、組織を成長させるためには。守備範囲を広げ、新しい価値を生み出すためには。夢を描くだけで終わらず、形にするためには。日本の「こころ」を追求する著者が、自分の中に据えるべき羅針盤を探す。


僕が恋したのは美しい80代の女性でした。切ない恋に苦しんでいた大学院生の岡田一心は伝説の女優「鈴さん」との出会いで、本当の優しさに触れた。


はっぱさん、どんぐりさん、いしころさん、ひとりであそんでるあのこも。めとめがあったら、いっしょにあそぼ!


たった「1行」からはじめる文章教室


アート界旬の2人が案内する名画の迷宮


先の見えない時代こそ、歴史を学べ


海上と陸地を自在に行き来する海鳥の、知られざる生態と人間活動との関わり。


征服者が海を越え銀による交易制度が確立、大洋を舞台とするグローバル経済が始動。ヨーロッパでは宗教改革と血脈の王政が荒れ狂う。


自然が生み出してきたもの、ひとが作り出してきたものの多様性を大画面で見せる全12巻シリーズ。別冊(読む本)つき。


「ネコは、ごはんを何日食べなければ死にますか?」一冊の里親探しノートに書かれたメッセージが導く、奇跡の物語。


23歳の会社員、森下藤子の楽しみは2日に1回のボルダリング。壁に向き合い、設けられた課題を登ることで、一手ずつゆっくりと成長していく?? 笑いあり、学びあり、恋愛もあり!? あらゆる角度から「ボルダリング」の魅力に迫るのは、『ぼくらの』『のりりん』の鬼頭莫宏。読めばボルダリングジムに通いたくなること間違いなし!


政治に覚醒した市井の女性たちの「リアル」を明らかにする


縄文時代は現在の海岸線から70キロ内陸の埼玉県川越市あたりまで「海」だった。1万2千年前から現代までの海と人の歴史、未来の海と人の営みに魚類学者の視点で迫る。萬葉集や江戸時代の料理本に描かれた豊饒の海が、汚染された開発の海になるまでを地図やグラフとともに語る。


昭和初期に圧倒的人気を誇った演芸・浪曲。浪曲師・玉川福太郎を筆頭に人気復活の兆しをみせるも、彼は急死してしまう。未来が見えなくなったとき、残された人々のした選択は。現役の浪曲師・曲師へのインタビューをもとに辿る。


三日坊主は、あなたのせいじゃない。良い習慣を身につけ、悪い習慣をきっぱりやめるステップを55に増補。世界累計部数20万部突破。解説 pha


荘園に生きた人々を通じ荘園制の実態を解き明かした画期的な入門書。古代律令制官僚支配を受け継ぎ中世全体を形作った制度を、すっきり理解する。 === 日本史の授業でいちばん教えにくいと言われる荘園。時代や場所により性質が様々で、関わる人々の利害関係が複雑なことがその理由だろう。しかし、古代から中世にいたるまで特産物によって日本の経済を支え、王家・摂関家を頂点とする重層的な社会構造を生み出したのは荘園に他ならない。加えて武士の発生や源平の争乱も荘園の支配権争いに端を発する。この制度を把握できなければ日本の歴史を真に理解することは出来ないだろう。本書はそんな荘園の実態を、荘園に生きた人々のドラマを通じて具体的に描いた画期的な入門書。この本を読めば荘園が面白い存在に見えてくる。 解説 高橋典幸


本をテーマにしたマンガ・アンソロジー。水木しげる、永島慎二、つげ義春から若手の作品まで16作品を収録。本に溺れる、そこにドラマが生まれる。


中国・六朝時代最高の詩人、陶淵明。農耕生活から生まれた数々の名詩は、人生や社会との葛藤を映し出し、今も胸に迫る。待望の新訳注書、遂に成る。 === 農耕生活を営みながら、農村の諸風景を詩のなかに写しとる才の見事さ。〈人の命はつなぎとめる根も蔕もなく、さっと散ってしまう路上の塵のようなもの〉と世のはかなさを詠じての余情――。六朝時代最高の詩人・陶淵明の作品は、古来多くの人に愛されてきた。しかし、詩人はたんなる田園の人ではない。儒教的理念がかなわぬことへの憤り、人生や社会との葛藤を内に抱えた人でもあった。「閑情賦」「帰去来兮辞」「桃花源記」をはじめとする、清新で奥行きのある文学世界のすべてを、味わい深い訳文と行き届いた語釈とともにおくる。待望の新訳注書。 === 人生や社会との葛藤を秘めた名詩の数々――。 隠逸詩人の全文業を味わい深い訳文でおくる。 待望の新訳注書


第一次大戦の大量死を人々はいかに超克したか。仲間意識・男らしさの称揚、英霊祭祀等が「戦争体験の神話」を構築する様を緻密に描く。解説 今井宏昌 === 近代戦争による大量死はいかに克服され、それはどのような政治的帰結をもたらしたか。仲間意識や男らしさ、自由のための意義ある戦争――フランス革命以来、義勇兵が紡ぎ出し、詩や軍歌、文学作品等を通じて支持された神話は、記念碑や戦没者墓地によりシンボル化され国民に共有された。西欧諸国で起きた「戦争体験の神話化」はキリスト教や自然崇拝を取り込んで発展し、英霊祭祀によって死をも統合して、戦争への馴致と政治の残忍化を導いていく。それは第一次大戦後のドイツで頂点に達した……。18世紀末から第二次大戦後までを射程に、神話が犠牲に満ちた現実を覆い隠し、戦間期政治に影響する様を克明に描く。全面改訳。


野を歩き、花を摘むように数学的自然を彷徨した伝説の数学者・岡潔。本巻は、その圧倒的数学世界を、絶頂期から晩年、逝去に至るまでを丹念に描く。 === 昭和13年、広島文理科大学を辞して紀州和歌山の山村紀見村に帰郷した岡潔は、多変数解析関数論の曠野の開拓に数学の将来を託し、秋霜烈日の研究生活に身心を投じた。芭蕉の連句に沈潜し、道元の『正法眼蔵』に親しみ、無名女流歌人の歌に共鳴し、蛍狩りを楽しみながら日々を送る岡。岡にとって抽象的な論理も計算も数学の本体ではなく、数学の泉はいつも情緒にあった。第2巻は絶頂期から、第一エッセイ集『春宵十話』の結実、文化勲章受章、逝去にいたるまでの人生行路を鮮明に描写する。天才数学者の評伝、ここに完結。


中央線がもしなかったら? 中野、高円寺、阿佐ヶ谷、国分寺……地形、水、古道、神社等に注目すれば東京の古代・中世が見えてくる! 対談を増補。


科学の要件とは何か? 仮説の種類と役割とは? 数学と物理学を題材に、関連しあう多様な問題を論じる。規約主義を初めて打ち出した科学哲学の古典。 === 数学はなぜ科学といえるのか、連続体や幾何学空間の概念はどこから生まれたか、仮説にはどういう役割と種類があるか、科学は自然に対してどういうスタンスをとるべきか――。「ポアンカレ予想」の提唱者としても名高い科学者が、数学・物理学を題材に、関連しあう多様な哲学的問題を論じる。「幾何学の公理や物理学の原理は、人間が自由に決めた定義、あるいは人間の精神が創った規約である」という「規約主義」の立場を打ち出した。科学の要件に迫り、刊行時大反響を呼び、アインシュタインら若き科学者たちを「何週間か呪文をかけられたように」高揚させたという科学哲学の古典。オリジナル新訳。


「レビー小体型認知症」本人による、世界初となる自己観察と思索の記録。認知症とは、人間とは、生きるとは何かを考えさせる。解説 伊藤亜紗


美と欲望と罪…禁断の果実の物語。中央アジアからシルクロードを経て世界中に広まったリンゴは、美味と健康の果実でありながら原罪と毒の象徴でもあった。栽培、食文化から宗教や芸術、遺伝子技術の進歩まで、リンゴの歴史を多面的に描く。カラー図版約120点。


収録写真総数百数十点。ボウイの実像に迫るヴィジュアル年代期。パフォーマー、ソングライター、ときにファッション・アイコンとして、トム少佐からジギー・スターダスト、シン・ホワイト・デューク(痩せた青白き公爵)へとカメレオンのように変化し続けたデヴィッド・ボウイ。彼は、生涯を通じて数々の賞に輝き、歴史に残る多大な貢献をポップ・カルチャーにもたらした天才アーティストだ。2016年1月に没したあとも、ボウイの偉業はいまなお人々の胸に刻まれている。本書は、テリー・オニール、ギスバート・ハイネコート、ミック・ロックら錚々たる写真家による、各ペルソナやキャリアにおける多彩な瞬間を捉えた美しい写真の数々を通してデヴィッド・ボウイを語る、ヴィジュアル年代記の決定版である。

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