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たとえ芽が出なくても

いつからだろう。素敵な文章に出合った時、感動より先に嫉妬するようになったのは……。著者の年齢、略歴、今何している人なのか。自分と比較するほどに焦りは募る。


「優秀な大学を出ているから」
「有名企業出身者だから」
「特別な経験をしている人だから」

自分との境界線を探して言い訳を並べる。それでいいはずがない。分かっているのに止められない。認めてしまえば、心がポッキリと折れてしまいそうだから。

創作が好きだ。
発信が好きだ。

エッセイも、小説も、ブログも、インスタも、何かを自分で作り出すのが好きだ。時間を忘れて、ご飯を食べるのも忘れて没頭してしまう。


と、同時に「お金にならない創作に時間を使って良いのだろうか?」と心にモヤがかかってしまう。趣味ではなく、仕事にしたいと願ってしまうから。


「自分には才能がなかった。これからは趣味として」と、割り切れたら楽なのかもしれない。


誰かに認めて欲しくて、創作を仕事にしたくて。そんな時は、目に見える『スキ、イイネ』の数に苦しむこともある。


きっとそう。
みんなそう。


幼い頃に出会った、輝く宝石の言葉たち。そんな文章を紡ぐ人になりたくて、誰かの心をそっと包みたくて。必死に光へ手を伸ばす。



芽が出るかな?


創作を続けるのは楽しいだけではないけれど、今日もまた種をまく。この時間が宝物なのかもしれない。


そう優しく言い聞かせて、一番目の「スキ」を自分に贈る。




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