韓国語翻訳練習 ハ・テワン~全ての瞬間が君だった~119「4.さよなら―私の全ての瞬間」

元気でやっているかな


「元気?」


君にどうしているか聞きたい気持ちを何度飲み込んだかわからない。酒を飲んだわけでもなく、誰かから君の話を聞いたのでもない。だけど最近になって一体どんなわけか君のメッセージの中の口ぶりが、君の電話の中の口ぶりが身に染みて恋しい。

私たちが別れて今日で半年が少し過ぎたみたいだが、私はまだ自分たちの別れを認められないでいるようだ。そうでなければこれほど君が私の視線に鮮やかについてくるわけがないじゃないか。


私たちが出会って1か月が経っていない時だったか、君は私の目をじろじろ眺めて言ったね。

「目の下に泣きぼくろがあるね。それでよく泣いているんだね。よく見たら君は目がすごくきれいなんだ?」


君が掛けたその言葉に私は照れくささを隠せず、酔っ払ったみたいに赤くなった頬をひたすら手で隠すだけだった。だけど今はその時君がくれたその言葉が記憶から消したいほど嫌で恨めしい。毎日トイレの鏡を見るたびにぼんやりと立っている私の目の下にある、このほくろを発見しては崩れ落ちてしまう。私の目がきれいだという君のその一言にこれほど毎日転んで倒れこんでしまう。


君がいつだったか私の部屋に置いて行ったイヤホンにも、君がプレゼントしてくれた小さな花瓶も、君が本棚に残した複雑な小説にも君の痕跡が隠れている。これらをすっきりと捨ててしまうこともできず簡単に取り出すこともできない私が憎い夜だ。


それじゃあ君はどう?


君がいつも私に電話をしてくれていたその時間に何をして過ごしているのか。君が会社を終えて家へ向かう道に出るといつも電話してたのに、そのひっそりとした時間を何をして過ごしているのかとても気になる。


私を心配してくれる人たちが励ましてくれる時には、私はいつも大丈夫だと掛けてくれる慰めを躱したりもする。別れて半年が過ぎてもまだ辛いなんてあり得るのと責められたりもするってこと。実際心の中はそうじゃないのに。半年どころか、今の気持ちでは1年経っても大丈夫になるような気が少しもしないのに。

なぜ私は別れてもこのつまらないプライド一つ捨てられずにしきりに君を後ろに押しのけるのだろうか。なぜ私たちが別れた理由をまだ直せずにこんな風に君への未練だけ植え付けて遠くで苦しんでいるのだろうか。本当にこんな自分があまりにも恨めしいだけだ。


まだ、いい人に出会ってという嘘の応援はできないみたいだ。まだ私が再び君のいい人になれるような幸せな想像を捨て置くことができないみたいだ。もちろん、また戻ることはできない瞬間だということはすごくよくわかっているけれども、時々は、本当に時々は私を見てよく笑ってくれていた君の顔が恋しい。これほど鮮明に描かれる君の笑顔に私の手でもう一度だけ触れることができたなら何よりも嬉しいのに、というほろ苦い笑みを浮かべている私だから。


今日に限って無性に君に会いたいな。今更こんなことを言ってもなんの意味があるのか、本当にごめん。いつも無条件で私の味方になってくれていた君を傷つけてごめん。まだ自分の痛みが優先で、こんな状況で横にいてくれない君を憎んでばかりいる自分勝手な私を許して。


君はどうかわからないけど、

私は今も

相変わらず奇跡を願ってる。


この約束のない期待がいつまで私を苦しめるのかはわからないけど、私は私たちの再会をひそかに待ち続けるだけだ。だから本当にその時までは倒れずに幸せでいよう。私たちが再び偶然の力を借りて向かい合い、またお互いを見て笑っていられるその瞬間が来る時まで最善を尽くして幸せでいよう。これが私の全てであり世界であった君に言いたい全ての言葉だ。


一生伝えられないかもしれない私の気持ちでもある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?