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★ドラマ「最高の離婚」

なんとなくしか見たことなかった作品。このタイミングで見返しました。1年後のSPドラマまで見た。
大豆田を見たあと、カルテット、最高の離婚と見直しましたが、私的にはこのドラマがすごく刺さったな。とわ子みたいに強くなくて、カルテットの皆みたいに夢がない自分には、一番彼ら4人が近くに感じたからかもしれない。DVD買いました。

ドラマの第一声が「つらい。とにかくつらいです。結婚って、人が自ら作った最もつらい病気だと思いますね」。そんな最高なドラマ。

まず、は~~~かわいい尾野真千子。クリーニング屋さんにいそう。いないけど。いそうなかわいさ。笑顔がかわいい。尾野真千子みたいなきれいかわいいヤンママって絶対にいる。1地域に1人はいる。ってか尾野真千子、うますぎる...。テンションとか言い方とか、服とか、結夏は生きている、、どこかで、、絶対に、、。

瑛太は「リコカツ」でも離婚夫婦を演じてて、離婚夫が板についている(笑) しかもガサツな妻にうんざり系のこだわり強め男っていう(笑)

「無意識過剰」という言葉が出てきた!「無意識過剰マン」ここにもいた。無意識にモテてしまう男はつらいね~。綾野剛と松田龍平って。ずるいわね~。飄々としてる優しいだけの男な~~。かっこいいけど、絶対に結ばれることはないので、虚しくなるやつだよね。

坂元裕二のドラマはエンディングも映像をちゃんと作ってて、それも大好き。各話ごとに微妙に変えてきたりと、毎週見ても全然飽きないです。そしてこの人の脚本、「死ね」とか「死ぬ」とか「殺したい」とかいうセリフが不意に出てくるので、その度に心がグッとなる。おっ!?となる。

上からアングルだったり、隠し撮りのような定点カメラが珍しくて面白い。それがよりリアル感をアップしてます。

光生って、決して悪い人ではないんだけど。どうにも上手く生きられない人。うまく書くなぁ及びうまく演じるなぁ。屁理屈な人、こだわりが強い人、自己愛が強い生きづらい人を書くのが好きなのかな坂元裕二って。
光生と結夏ちゃんの夫婦って、まあわかるというか、想像が出来そうだけど、諒さんと灯里の夫婦をよくここまで書けるなぁ。すごい。お互いの呼び方も上原家はお互い「さん」付け呼びなんだけど、濱崎家は「光生さん」「あなた」に対して「結夏」呼びで、意外とああみえて結夏は旦那さんを立ててるというか、そこにこっそり関係性がにじみ出てるような気がする。

結夏ちゃんの歌うCOMPLEXめちゃめちゃ見たいんですけど。三浦春馬やYUKIの「クラシック」やハリーポッターなど、固有名詞が出てくると、ワクワクする。
自分にとっては何でもなくても、誰かの大切なものってあるだろうし、自分も気を付けようと思いますね。

4話、結夏が泣きながら光生に家族になりたかったと訴えるシーン。今でも光生さんのことを考えてしまうというシーン。泣けた。あんたは自分が好きなだけなんだと面と向かって言ってくれる人がいるって、それって幸せなことなのかも、って思ったりしました。言われないと気付かないから。

5話は灯里が泣きながら気持ちを吐露して終わる。さっきも書いたけど、こういう関係の二人、こういう関係の夫婦を、ピックアップして描くの、とても難しいと思うんだけど、ここを書いてるから、本当にすごいなと思う。灯里の気持ちはなんとなく分かるけど、諒さんの気持ち、全然わからないな。灯里じゃなくてもいいんじゃないのと思ってしまう。

6話、濱崎家での4人での地獄晩酌シーン最高。すべてのセリフが、すべての会話がとてもよかった。真木よう子のテンションとか、尾野真千子の「はっ?」とか、空気感がリアルで。最高だった。
「元気がないから元気ぶったことするんだよ。病んだ都会人がジョギングするんだよ...。」「病んだ都会人は自分じゃん!」ここ爆笑した。
正論って出来れば言いたくないもんね。正論振りかざすしかない自分がバカバカしくなるんだろうね。悔しくて虚しくて。浮気しないでよって言ってる時点で負けだもんね。

光生「あっちは奥さんかわいそうパターンで...」結夏「で、あなたが心配パターン?(笑)」ここの尾野真千子の顔、最高。渡さなかった結夏ちゃんの手紙、良すぎ。色んな愛の形があって、趣味が合わなくたって、好きなものを見ている好きな人を見てるだけで幸せなんだよね。カルテットの巻さん夫婦の真紀さんみたいな。

光生と灯里の一休3時間飲み(推定)なんなんだ...。リアルすぎて怖い。こんなグダグタした会話をテレビで流すなよっていうラインギリギリのグダグダを流している。すごい空気感だ...。最終的に、一休で赤ワイン飲んでる感じ、やばっ!!!!!!
からの9話おもろ!!おもろすぎ!!なにこれ!!!自分史上かなりトップに入るくらい好きな話だった....。9話おもろ!!!序盤の4人それぞれの語り、各2人ずつの会話の面白さ、4人集まった時の修羅場の、でも繊細な台詞のオンパレードの面白さ、え~~~最高。鳥肌立つくらい好き。

光生より諒のほうが面倒くさいのかもしれない。内実は。ずるいんだよ。都合良すぎなんだよ。勝手に被害者面して、勝手に未来想像して。
面白いドラマって最終回を見たくない。この4人をずっと見てたい。終わらせたくない。光生が歌う沢田研二「君をのせて」がいいねぇ。結夏のちあきなおみ「星影の小径」も良かったです。この人のドラマ、劇中に出てくる歌のチョイスがいちいち良いのよねぇ。最終回で前日譚を回想するのずるい!!!

このドラマ、名字がかなりキラーワードになってるのもかなり面白かった。揉めているときに、「上原さん」「紺野です」とか名字の訂正を入れる件とかが、けっこう出てくる。まさかの最後の台詞も名字の台詞だったので、おおっ!やっぱそうなの!?って感じで嬉しかった。名字が一緒だから夫婦だとか、違うから夫婦じゃないとか、「はまさき」なのか「はまざき」なのかとか、あんまり関係ないというか。そこじゃないというか。夫婦別姓が叫ばれて久しいですが、そこを意識してるんだろうなぁと勝手に思いながら、見終わりました。

そしてスペシャル。

変わらず歯医者でぼやいてる光生最高。メキシコの地名、最高。そして初恋?の人の名前を娘につけてる諒さん、相変わらずやべぇ~よ!こぇ~~~よ!「幸せってなんなのかなぁ」じゃねぇ~~~よ!!都合良すぎ。なんなんだこの男は!!!死ねば?だよ!!!

子供を持つ持たないについて、光生の意見にとても賛同。でも結夏ちゃんの言ってることは理解出来る。けどやっぱり私は今は光生派。結婚したら変わるかもしれないけれど。でも、灯里が言った「私のことだけを好きになってくれる子がいるし」っていう台詞、妙に納得した。無条件に自分のことを好きになってくれる存在なんだな、子供って。
カルテットの巻夫婦と同じ、恋人同士みたいな夫婦になりたい夫と家族になりたい嫁の構図。つらい。

例え。坂元裕二は本当に例えが面白い。例えが湯水のごとく言われるシーン、どのドラマにもあって、その例えが全部面白い。あるあるを常にメモってるのかなぁ....。

そしてここでも、BARBEE BOYSとTHE YELLOW MONKEY、モー娘。「シャボン玉」っていう選曲、最高。

カシオペアで、諒さんが、僕に足りなかったのは、自分で選択して、その選択したもの以外を捨てることなのかもしれないと語っていて、それだよ!あんた、それだ!とすごく納得した。諒さんに感じていた、モヤモヤやなんなんだこの男は💢という気持ちが多少晴れた気がします。婚姻届を出さなかったのも、全てを、灯里以外の全てを捨てる勇気や自信が無かったのでしょうね。

結夏と光生の選択。そういう選択もあるよなって。ドラマではなかなかない終わり方だけど、納得のいく終わり方だと思う。幸せの定義って人それぞれ違うから。好きでも大好きでも、求める幸せが違ったら、やっぱり家族になるのは難しいのかな。泣きながらそれでもお別れしなくちゃいけないの、悲しいな。何度思い出しても泣ける。二人の決断、本当に泣いてしまう。ここまで見て、結婚っていいなあと心から思った。

スペシャルありきで連ドラの最終回を作ったのか、すごく気になる。
最初の離婚のときに、結夏は理由をちゃんと語ることをしなくて、そんななかで一度よりを戻すけど、スペシャルではちゃんと言葉で関係を終わらせていて、このスペシャルがなかったらは考えられないような、綺麗な終わりだと思うのだけれど。

最後の結夏の別れの言葉も光生の手紙も、とてもとても良かった。最後まで見終わったその夜に、二人のその先の人生や気持ちを想像して、泣いてしまうくらい好きなドラマです。

は~~~光生ロス。この先ずっと。


#1
光生「結婚って長い長い拷問ですよ。」
亜以子「腹の立つことが山のようにあっても、女は好きになるともう全部許しちゃうの。でも、男は逆。好きになると、どんどん女の欠点を探しはじめるの。女は好きになると許す、男は好きになると許さなくなる。」
光生「結婚は3Dです、3D。打算、妥協、惰性、そんなもんです。」

#2
灯里「極端な話だけど、最終的には旦那の葬式の喪主になれればいいんじゃないかな、妻って。」

#3
結夏「男の価値って、面倒くさいか面倒くさくないかで決まると思うんです。」(早良の八作評だ!)
灯里「別に誰かが悪いとかじゃないの。ただ誰かにとって生きる力みたいになってるものが、誰かにとっては、便座カバーみたいなものかもしれない。別の場所で生まれて、別の道を歩いて、育った、他人だから。」
諒「テトリスってあるでしょ、あれになんか似てる。次から次へ、ただブロックが降ってくるのをなんか合わせて、合わせたら消える。なんか、今のこの感じに似てるんだ。何をしてるのか分らない。目的もない。終わりもない。ただなんか追い立てられるみたいに、急き立てられるみたいに、続いてくんだ。」

#4
淳之介「結婚だって離婚だって、どちらも目的は幸せになるためにすることじゃないですか。 」
結夏「一番最初に思い出す人だよ。一番最初に思い出す人たちが集まってるのが家族だよ! 」

#6
灯里「悲しいとかじゃないの。苦しいとかじゃないの。だって負けてるんだもん。「浮気はやめて」とか、「嘘はやめて」とか、負けてる方は正しいことばっかり言って責めちゃうんだよ。正しいことしか言えなくなるんだよ。正しいことしか言えなくなると、自分がバカみたいに思えるんだよ。」
結夏「バカみたいで恥ずかしくて、当たり前の事言ってる自分が、バカバカしくなるんだよ。」
「男が、あんたたちが子供だからだよ。男が子供だから、女はこうなるの。妻って結局、鬼嫁になるか泣く嫁になるかの二択しかないんだよ。」

#7
亜以子「缶詰めが発明されたのは1810年なんですってよ。で、缶切りが発明されたのが1858年。おかしいでしょ。でも、そういうことがあるのよ。大事なものが後から遅れてくることもあるのよ。愛情だって、生活だって。」
結夏「幸せになるために好きになるわけじゃないから。」
「好きな人とは生活上、気が合わない。気が合う人は好きになれない。(中略) 愛情と生活はいつもぶつかって、」
「あなたを見上げたり見下ろしたり、盗み見たり、マジマジ見たり、そんなことが何よりかけがえのない幸せでした。」

#8
光生「結婚は人生の一部にしか過ぎないけど、離婚には人生の全てがありますね。」
亜以子「夫婦は別れたら終わりと思ったら大間違いよ。婚姻届が結婚の始まりのように、離婚届は離婚の始まりなの。立ち直るには時間かかるわ。」

#9
結夏「それって以下じゃなくて以上ってことでしょ。思いがあるのに何もしてないのは、何かする以上でしょ。」
光生「当たり前ですけど、離婚のボタンは一人に1個ずつ持たされてますからね。」
諒「最悪なのは離婚じゃなくて、仮面夫婦ですよね。」

#10
灯里「人は変わらないですよ。10代じゃないんですよ、私たち。今いる自分が、自分なんです。人が変われるとか思うのは、借金と同じでしょ?お給料の中でやりくりしなきゃ。」
亜以子「色鉛筆と同じ。大事なものから先になくなるの。」

#11
光生「だいたい誰か好きになる時って、理由とか探そうとするけど、でも本当はそうじゃなくて、理由とか原因とかなくて、当たり前みたいにそうなって、当たり前みたいになると甘えてしまって、どうして好きだったか、また分からなくなって、」
「作るのは難しいけど、壊れるのは簡単で、いついなくなってもおかしくない人と一緒に暮らしてる。いつなくなってもおかしくない時間を過ごしてる。いつお別れがきたっておかしくないのに、好きだってことを忘れて生きてる。」
結夏の父「男と女と夫婦は違う。夫婦と家族も違う。役所に紙を出せば夫婦だ。家族は紙を出してもできない。」
灯里「思い出が増えていくのが、家族なんだと思うの。」
「結局自分好きになるより、人好きになる方が簡単だし、人好きになれば、自分も好きになれるんだなぁって。」

#SP
光生「離婚の原因、第一位がなにか分かりますか?結婚です。結婚するから離婚するんです。」
結夏「なんで全部言い返すの?なんであなたには人の意見を聞く余白が無いの?あなたは自分にとって、どうでもいい部門でしか、人の意見を聞かないの。なんでもいいか、自分の意見が正しいかの、どっちかしかないの。」
灯里「裏切られたから今も好きなんですよ。抱ける女が抱けなかった女に勝てるわけないですよね。」
「結局、男はプラモデルが好きでさ、女はお人形が好きなんだよね。女は男に、完成品を求めるけど、男は女に未完成を求める。で、女は男が完成すると、ずっと抱きしめてたくなるけど、男は女が完成すると退屈になる。」
「やっぱり人を変えるのは難しいよ。人は変わってしまうものだから。」
「モテて浮気しないのと、モテなくて浮気しないのは違うからね。」
潮見「男の浮気一回許したら、男は女のこと母親だと思うようになるんです。許しちゃダメだよ。一回でも裏切られたら捨てなきゃダメなんだよ。じゃないとずっと甘えてくるんだもん。男を励まして、優しくして、我慢して、許した分だけ女じゃなくなる。母親にされちゃうんだよ。」
結夏「僕は船、君は港って思ってるんだよ。」
光生「夫婦って文句言い合うものなんですよ。どんな完璧な夫でも、妻でも、文句言うの。何回も何十回も喧嘩してきたんです。何百回も危機があったんです。でもね、良いんです、それで。」
結夏「合わせたら死んでいくもん。私があなたの中の好きだったところが、だんだん死んでいくもん。」
光生「恋がいつしか日常に変わること。日常が喜びに変わること。」
「毎日のように過去から訪れる君の愛情を受け取っています。」
「一人ずつ二人で生きていたこと。僕の中に住んでいる君。君の中に迷いこんだ僕。不思議と一人になった気がしません。」

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↑のブログ、とてつもなく共感。このシーン、そうじゃないだろ!とかなり強めに突っ込んだ。

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