見出し画像

ときめきトゥナイトを今更読んでみた話。

みなさま、こんばんは。日本ときめき研究所のKEIKOです。

ああ、あっという間に3月になってしまった...もういい加減この始まり方やめたい...。本当に時の流れは早いですね。そんなわけで久しぶりの更新ですが、本日は「ときめき研究所」を名乗っていながら、実は読んだことがなかった少女漫画の金字塔★ときめきトゥナイトについて語らナイトしたいと思います。でも毎度ながら、世界一ライトな仕立てのレビューです。

どうしていま ときめきトゥナイトだったのか

日本ときめき研究所には漫画部という分科会があります。漫画好きが集まって合宿と称し、漫喫で21:00-翌朝6:00まで完徹で漫画を読む至福の夜遊びをするだけの会です。せっかくなので、Instagramでフォロワーのみなさまに、おすすめのときめき漫画を教えて!とお尋ねしたら、たくさんの回答をいただきました(ハイライトでストーリーに残しております)。クラシックから最新作まで幅広くタイトルが並ぶ中、一際光っていたのがこの、ときめきトゥナイト。
実は、本作、連載ギリギリリアタイ世代なんですの私。だからもちろんタイトルは知ってた。そして超(長)大作っていうのも知ってた。小学生当時は、なんか1巻と最新巻の作画違いすぎるから読むのやめてた。今回も手を出すのに勇気がいった。30巻って、まぁまぁある。でも、私はときめきを研究しているのだ!!!と謎に自分を鼓舞して、深夜に1巻のページをめくってみたのでした。

恋愛漫画のクラシックと定義する

時はりぼん全盛期(たぶん)。連載している漫画が映画になったりアニメになったりとすごい勢い。例に漏れずときめきトゥナイトも、アニメにも映画にもなっています。これだけ乙女のきゅん♡をかっさらっていった、ときめき漫画のクラシックですわ。リ、リアタイ世代の人、クラシックだなんてごめんなさい。でも連載、1982年から1994年ですよ?1982年って、もうそうこうしたら40年前ですよ?それでも時を超えてときめくって、クラシックにふさわしいすごい作品です。

連載12年分30巻、大人になって読んでみて分かった。もうこれは王道。女子の好きが詰まってる。詰めに詰めすぎてなんとヒロインが3人代わります。蘭世、とその弟:鈴世の彼女のなるみ、蘭世の娘:愛良と三世代。もうさ、名前がちょっとクラシックなんだな。

加えて、魔界に魔女に、古の伝説に、妖精の花にと女子が一度は通るであろうマジカル☆ファンタジー。そこに、魔界人と人間の許されない掟破りのラブロマンスときたもんだから、これは乙女心全方位くすぐってくるわけです。しかも、シリアスじゃなくてとっても楽しく描かれているので、Wikiで検索したら「ギャグ漫画」とも出てきた、ジャンル横断的ラブコメでございます。

泣き虫でドジだけど、一生懸命で元気いっぱいなヒロインに、ぶっきらぼうだけど、実は思いがあって私だけに優しいヒーローという、こちらも王道の構図。でもいいんだな、これが。せっかくなので、ときめき研究所的に、このラブメインで考察してみます。

第一部:ヒロイン蘭世時代

吸血鬼のパパと狼女のママの間に生まれたのが江藤蘭世(らんぜ)。彼女、人間界で生まれ育った魔界人なんですけど、彼女の能力は噛み付いた相手の姿に変身して、くしゃみをすると元に戻るという...。か、かわいい...魔法っていっても呪いとかじゃないんだぜ、りぼんだからな。その蘭世が片思いをしているのが、同級生の真壁俊。口が悪くて意地っ張り、ボクサーになりたいちょいワル少年。クールぶってるけど実は優しいという、そうなんです。みんなが大好きな設定なんです。

真壁くんが何を考えているかわかんないけど、猫に変身して真壁くんちに行ったら、実はお母さん思いな一面が見れたり、動物に優しかったりで「真壁くん...実は優しいんだな...この気持ち、なんだろう...私、真壁くんが好きなんだ!」ってなったりする。青春。あぁ、微笑ましい。

いろんな困難を経てふたりは思いをかよわせていくんですけど、でも魔界人と人間は、住む世界が違いすぎて、好きなんだけど、好きになっちゃいけない...でも好き...という、こちらも私たちの大好物なふたりの苦悩。でもね〜この蘭世ちゃんが、本当に真壁くんのことが大好きで、そんな苦難も乗り越えていくんだな...。そんな恋愛、したことあったっけ...(しみじみ)。

これまた私たちが大好きな、実は前世でのつながりもあったりしちゃって、もう世界はおろか、魔界まで股にかけた壮大なストーリーに展開していき、最後はめでたしめでたしなハッピーエンド。その後、第二部のなるみちゃん世代に進んでいくわけです。ごめんなさいね、だいぶダイジェストで。だってここまでで16巻なんですの。全部話してたら朝になっちゃうよ笑。

第二部:ヒロインなるみ時代

第二部のヒロイン、市橋なるみちゃんは人間の女の子。幼なじみの江藤鈴世(りんぜ)くん:蘭世の弟が魔界人という設定。小さいころから「大きくなったら結婚しようね」って言い合って育ったあれです。でもなるみちゃんが生まれつき心臓が悪くて、小さいときに死神のリストに名前が載っていたところを、鈴世くんが助けたりする。それくらい、ふたりの絆は強いわけです。

鈴世くんは、真壁くんとは違った、どちらかというと、優しくて甘い言葉を囁きながらも、実は強い騎士(ナイト)タイプの男の子。「なるみちゃんは僕が守る!」と言ってどんな時もそばで見守っててくれる...いやぁこのタイプの男子も、少女漫画では王道のタイプですよね。

このふたりも、そこは少女漫画ですので一筋縄ではいきません。人間だったなるみちゃんが想いヶ池の花を食べたことから、人間以外のものとおしゃべりできたり、キスしたものを操れたり、なに考えてるか読み取れちゃったりできるようになるという。え?想いヶ池って、会いたい人のことを思って池にどぼんすると、その人のとこに連れてってくれる池だよ。こ...こまけぇこたぁいいんだよ!魔界なんだから!

そんなこんなで、こちらのふたりも紆余曲折を経ながら読み進めること22巻まで。すまん、本当に謝る。でも6巻分語ってたら朝になるんだよ...ふたりのラブストーリーを「そんなこんな」という6文字にしてしまった罪深い私。許して。最終的にはめでたしめでたしで、次の世代へ...。

第三部:ヒロイン愛良時代

第三部のヒロインは第一部の蘭世の娘、真壁愛良(あいら)ちゃん。名字でお気づきかと思いますが、蘭世は真壁くんと無事結婚しまして二児をもうけてるんですね。第一部では手を握るのもどきどきしていたふたりが、めっちゃ夫婦していてそこもなんだか微笑ましい。ドラゴンボールでベジータとブルマが結婚してるの見てるみたいな感覚。こちらの愛良ちゃんは生まれた日に千年に一度しか咲かない予言花が開いて、「生きとし生けるもの、全てに愛を与え、世界を救うことになる娘」なんて言われちゃって、いわゆる伝説の魔女なんですね。魔女は恋したら魔力が弱まるって言い伝えがあるけど、そんなの関係ねぇ!と(言ってない)愛良ちゃんは思春期真っ只中で恋愛に興味シンシンなわけです。

そんな時に一目惚れしちゃったのが、愛良のお兄ちゃんのサッカー部コーチの新庄さん(人間)。えーこちらの新庄さんですが、厳しい指導で知られる鬼コーチで、ぶっきらぼう。でも本当は心優しくて、お花屋さんでアルバイトしている大学生。え、待って愛良ちゃん。お母さんと男子の好み似すぎやん。そんで13歳なのに19歳を好きになるとか、ちょっと大変やん。新庄さんかっこいいから許すけど、大学の同級生が中学生とどうにかなってたら、ちょっとざわつくやん。とか、いろいろ思ったわけですけど、こ...こまけぇこたぁいいんだよ!

そんなこんなで、魔女・恋・ダメ絶対、人間・ダメダメ絶対ダメ、という苦難をふたりで乗り越えていくという、そんな23〜30巻。だからごめんて。詳細は読んでほしい。書ききれない笑。新庄さん以外にも、水上開陸(かいり)くんという、幼稚園時代の初恋の男の子がいたんだけど、その子と結ばれるかと思ったら、なんだかあっさり大人の男に乗り換えていた、おませな愛良ちゃんなのでした(違う)。

王道は素晴らしい

そんなわけでダイジェストすぎる形で30巻分三世代の恋模様をご紹介したんですけれど、やはりラブロマンスの王道の構図に、ときめきが止まらないね。好きになってはいけない人とか 恋しちゃだめな人って、頭では分かってるけど心は...という、みんなが大好きなテーマで、それを人間と魔界人という境界線でこれでもかと描いてくださっています。

そしてやはりそのヒーローは、ぶっきらぼうだけど優しいOR優しくて強い、というツンデレと騎士のこちらも王道。道明寺と花沢類、銀太と遊、晃とケンちゃん、馬村と獅子尾先生というように、少女漫画と言えばこの2タイプに相場が決まっとる!どちらからも好きだと言われたい!

その自分の愛する人が窮地に追いやられたときに、まっすぐでひたむきな気持ちで助けようとするたくましいヒロイン。そうなんだよ、最初はおっちょこちょいで天真爛漫、泣き虫でドジな主人公が、彼を愛することや自分に与えられた使命に気付くことによってどんどん強くたくましくなっていくという成長過程も、やっぱり少女漫画らしくて、大好きなんだな。

いろんな苦難や、軋轢や、そして予言や伝説がありながらも、最終的には♪信じることさ〜必ず最後に愛は勝つ〜♪ってKANもびっくりするぐらいの、逆転満塁ホームランになるという...。なんて美しい世界なんだ。大人になって、汚れた世界を見て毒されていた私の心に、この純粋な少女漫画の世界観が染み渡っていく...。そんな感覚になりました(どんなだよ)。いや、真面目な話、ピュアなこの人たちに感動して、泣いた。まじで。

全30巻第三部作の中に、これでもかと散りばめられたときめきの数々。乙女と元乙女の心をわしづかみにする、少女漫画の不朽のクラシック「ときめきトゥナイト」。ぜひおうち時間のお供に読んでみてはいかがでしょうか?

それではまた〜。


この記事が参加している募集