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『進撃の巨人』は人類という生き物を俯瞰した壮大な歴史叙述【ネタバレ有り】

※ラストのネタバレを含みます。注意!

こんばんは。
カーボです。

進撃の巨人の全巻を揃えて改めて読み直しましたので感想です。今回はネタバレ有りです。

ネタバレ無しは後日書いてみようと思います。
(順番が逆?)

◯最後の数ページに作者の歴史観が表れている

いきなり最終ネタバレの話ですが、
進撃の巨人はエレンを倒して
ミカサがエレンのお墓の前で
エレンに語りかけるところで
おわりかけます。

ですが、
その後の数ページが凄いです。

そこからそのエレンの墓は変わらずに
時代が経ち、現代兵器戦争や
核兵器での戦争を思わせた後、
エレンの墓がなくなり、
巨大な樹木だけが残ります。

その後に全てが終わってまた
平穏となったその樹木に少年が
辿り着くところが本当のラストと
なっています。

おそらく、数百年、数千年の歴史が
このわずか数ページに詰め込まれています。

インタビューによれば、もともと
お墓の前だけで終わるはずだったラストを
ここまで加筆したのでここに
作者の強烈な思いがあると考える
べきでしょう。

巨人が亡くなった後も
愚かな戦争を続くというエレンの
見た未来の通り、歴史は続いていく
わけです。

今でも愚かな戦争を繰り広げる
人類の歴史。その歴史観が詰まった
ラストと言えるでしょう。

普通はエレンの墓前報告でいい感じに
終わらせるところをここまで
書き切ってしまったのだから
ここら辺がやはり進撃の巨人の
凄いところですよね。

◯「一歩踏み越える」のが進撃の巨人の凄さ

進撃の巨人の凄いところは
読書の想像の「ここまでだろう」
というところを更に一歩ふみこえて
行くところです。

前半の巨人との闘いもそうですし、
エレンがあそこまで残虐な行為をして
しまうこともそうです。

「ここまでせんやろ」
というところを余裕で踏み越えて
しまうのが進撃の巨人の凄さだったと
思います。

我々はたくさんの物語に慣れてしまい
雑誌漫画の限界もお約束もある程度
知ってしまっているので、
この一歩踏み越えてしまっている
巨人に喝采をしてしまうのも
時代の流れの必然なのかもしれませんね。

◯最初から伏線だらけでちゃんと回収できてるのが凄い!

進撃の巨人の凄いところとして
ちゃんと伏線を回収できているところに
あります。

改めて一巻から読み返すと、
最後に明かされるような伏線が
既に存在しており、
「連載開始からここまで考えてたんだ…」
という驚きと感動があります。

「連載漫画は来週のことはあとで
 考えて今面白いことを描く」
という考え方も有り、実際にそれで
面白い漫画もありますが、
進撃の巨人は最初から巧妙に考えられていた
世界観とストーリーが魅力です。

そこら辺を堪能しつつ、
改めて最初から読むといいですよ。

ちなみに僕は全巻セットで買いましたが
売り切れてましたね…
アニメが終わったので再ブームが来てるかもです。

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