大学教員が、小学生の息子に分かるようガリガリ君で『均衡価格』を説明してみた
こんにちは。大学教員のきゅうちゃんです。
学生時代に挫折した経済学を小学生の息子にざっくり説明してみようとnoteを作りました。
今回のテーマは『需要と供給』の中の「均衡価格」。需要と供給に関して個別にざっくり説明しているのは下記「国立大学教員が、小学生の息子に分かるようにガリガリ君で『需要と供給』を説明してみた」をご覧ください。
●国立大学教員が、小学生の息子に分かるようにガリガリ君で『需要と供給』を説明してみた :https://note.com/kyu_chan_id/n/n343b13e34b29
均衡価格に関して、ネット辞書の説明を見てみると、「均衡価格とは、完全競争市場において需要と供給がつりあったときの価格のこと。 右下がりである市場需要曲線と、右上がりである市場供給曲線との交点にあたる。 均衡価格では買い手の希望する量と、売り手の希望する量とが一致する」
。。。わかりません
図を見てみましょう。均衡点は下記の図の「市場価格」の部分です。
「お金のキャンパス」より引用:https://money-campus.net/archives/5047
あ、なんとなく直感的に理解できててきました。
また、ガリガリ君と息子の小学校で、均衡点(この場合は、均衡点ではガリガリ君70円で、全部で8本売れるとしましょう)が決まるまでの過程を、前回と同じくアイスクリーム屋さんで例えてみましょう(多少前回と話がかぶります。すいません)。
ある暑い夏の日。アイスクリーム屋のおばちゃんが、「こんなに暑いんだから、ガリガリ君売れるかも」と思って、ガリガリ君10本仕入れて、息子の通う小学校を訪れました。
ガリガリ君が買えると聞いて、子供たち10人が駆け足でやってきます。10人の中にはガリガリ君に目がない子、アイス嫌いだけどとりあえず友達に連れられて来てみた子、おこずかい沢山持っている子、Swithchのゲームを買ったので今月のおこずかいをほとんど使い果たした子、色々な子がいます。
「おばちゃん!ガリガリ君頂戴!!いくら??」。アイス大好きな子が勢いよくおばちゃんに聞きます。
値段を決めていなかったおばちゃん、いくらにしようか考えます。こんな暑い日だからガリガリ君は高く売れるだろうと思ったおばちゃんは、「ガリガリ君一本200円で!」と言ってみます。一本200円で売れればホクホク。今日の晩酌は発泡酒ではなく、ビールになることでしょう。
しかし、10人のお友達のうち9人は「げげ、高い。ガリガリ君食べたいけど、おこずかいが無くなっちゃうからや~めた」となってしまいます。ガリガリ君大好きな子でさえ迷っています。アイスが嫌いな子に至っては、つまんなさそうな顔で、教室に帰ろうとしています。唯一、医者の娘だけは、「まあ、200円は高いけど、ガリガリ君は好きだし、毎月のおこずかいは一万円だし、200円くらいなら出してもいいか、買っちゃおうかな」と、財布のヒモに手をかけています。
おばちゃん、さすがに焦ります。9本余るのはまずい。。。損しちゃうし、家に持って帰っても食べきれません。。。おばちゃん声が上ずりながら、「じゃ、じゃあ、20え。。。。」と言いかけたところ、
子供たちの目がキラリと光ります。「おばちゃん3本頂戴!」、「私は2本」、「端から端までください(医者の娘)」と皆打って変わってガリガリ君を欲しがります。アイスが嫌いな子でさえ、「あんまり好きじゃないけど、一本買ってみるか」となっています。20円のとき、子供たちは全部で30本のガリガリ君を欲しがっています。
おばちゃん、ちょっと考えます。いや20円で売ったら損しちゃうし、そもそも30本も無い...「20円っていうのは冗談冗談、じゃあ120え。。。」、といった瞬間に、子供たちが財布のひもを締めだしました。「いやそれも冗談、じゃあ60え。。」。「キラーン」。。。。
ということは何回か繰り返された後、「70円だと、全部で8本売れる。儲けることもできるし、余った残りの2本は家でおとーちゃんと食べよう。ま、これでいっか」という70円と8個いう値段に落ち着きます。子供たちは、医者の娘は2本買って、他の子たちは一本ずつで満足。アイスが嫌いな2名は「70円なら買~わない」となっているので、アイスのことはどうでもよさそうです。
この状態(70円で8個売れる)が、この集団の均衡価格。
アイスクリーム屋のおばちゃん(供給)と子供たち(需要)が均衡がとれた状態です。皆がハッピーな状態ですね。
ちなみに、繰り返しになりますが、日本国民であれば、暑い日のガリガリ君がたとえ200円であっても100%購入しますので、これは架空の世界のお話です。あの食べる芸術が、わずか70円にとどめられているのは「赤城乳業」さんの、子供に安くておいしいアイスを食べてほしい、とのご厚意によるものであるとの解釈です。
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