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こだわりがんこ社長が解説!細かすぎるたけのこのグレード分けとは?

皆様は18ℓの「たけのこ」の缶詰のサイズの小さいのから大きいのまでどれくらいの種類があるかご存じですか?
今回は、写真は少なめ、社長のあつい思いがいっぱいです。


弊社で200種類以上。


普通のメーカーでも100種以上あります。
それはなぜかといいますと、
親指ほどの筍もたけのこ~1.5kgもある大きなたけのこまで様々
なので、まずサイズが、3L・2L・L・M・S・T・2T・3Tに分かれています。
その中のMサイズはといいますと、1缶に26本~40本/11kg入りというきまりがあります。

同じサイズの中にも差があります。


同じMでも26本入であれば、
11キロ÷26本=423g  となり、
400gから450gまでの「たけのこ」が入っています。
一方同じMでも40本であれば 、
11キロ÷40本=275g となり、
260gから300gまでの「たけのこ」が入っています。
すなわち 150gも違う「たけのこ」が同じMなのです!

弊社ではMを26~29本,30~32本,33~36本,37~40本
の4種に分けて「たけのこ」のgの差が大きくならない様に、18ℓ缶を開けて見ればほぼ同じサイズばかり入っていて、1本いくらで売りやすい、お買い上げになるお客様も安心して上から取っていただける様にしています。
その為サイズが、14種~15種に増えてしまっています。
特に京都産は土持ちを施していますので、
小さな「たけのこ」から大きな「たけのこ」(土の中で50cm 以上までは竹ではなく、「たけのこ」として存在します)なので小っさいのも「たけのこ」、大っきいのも「たけのこ」といった感じです。
他の野菜でこれだけのサイズ・大きさの違いのあるものを私は知りません。
その上、サイズだけでなくグレードもたくさんに分かれています。

食品工場の選別作業

形状が違うと食感も違います。

社長直筆の「たけのこ」図解


同じ200gでも形状がかなり違います。

左端の絵 "はしり" 
肉質がしっかりしていて、少し硬いですが、香りや甘みも強いです。 京都産は他産地に対し少ないですが、えぐ味のあるものもあります。
真ん中の絵 "盛り" 
旬の「たけのこ」は
柔かい土の中で大きくなったので。えぐ味もなく、柔かくておいしい。これぞ京都! と云える「たけのこ」で うす味の出汁によく合います
 右端の絵 "なごり"  
旬が過ぎた「たけのこ」は温度が上がり、成長が早いため、ふし間も広く細長くなってきます。 少し筋張って来て、"はしり"の頃の硬さ(シャキシャキ感)とは違うかたさが出てきます。

掘り出す時期で形状食感が変わります。

このように掘り出される時期によって形状食感も変わるので、
18ℓ缶のグレードも  A・B・C・D・Aツツ・Bツツ
と分けています。
AとBは、"はしり" の頃のころっとした「たけのこ」
BとCとDは"盛り(旬)の頃のすうっとした「たけのこ」
DとAツツとBツツは "なごり" の伸びた「たけのこ」
となります。

ですので、4月上旬に製造したAツツグレードはありませんし、5月上旬に製造したAグレードもありません。 
そして、それぞれのグレードに先程のサイズがありますので種類が増えていくのです。

市場のグレードとは…


農家さんが市場に出荷される時に、
『秀・優』とかグレード分けをされますが、
"はしり" の頃の『秀』の「たけのこ」
"盛り" の頃の『秀』の「たけのこ」
"なごり" の頃の『秀』の「たけのこ」

みんな『秀』の「たけのこ」ですが、説明したようにそれぞれ特徴があり、かなり違ったものです。
ですが、その時期の良い物です!という意味で何も間違っていません。

弊社の商品をご購入いただく時も、生筍であれば買われる時期により、
「たけのこ」が違いますのでご注意ください!
例えば、昨年3月に購入した「たけのこ」と今年は5月に頼んでいただくと、かなり違った「たけのこ」が届くことになります。


オレ・キズって何?

また 18ℓの筍缶にはオレ、キズがあります。
オレは「たけのこ」の先が折れてしまったもの、
キズは掘り上げる際に傷つけてしまったもの
でAオレ、Bオレ・Aキズ・Bキズと分かれ、 サイズ分けされます。

他にも先、元、加工用、くず等、
メーカーによってはもっと細分されているところもありますが、
本当に非常に細かく分けられています。
思っていたのと違うとならない為に細分化されたものと思います。

お客様のご要望に合わせて


プロの私達はそれが当り前になって商売させてもらっていますが、料理屋さんや加工屋さんはそんなことは知りませんから 「15000円の18ℓ缶 3缶下さい」と注文いただくのですが、「何に使われますか?」と必ず聞いてからでないと、思いと違うたけのこが届くことになり、トラブルになります。


プロの技

工場で流れてくる「たけのこ」を手に取った瞬間に200種類の中の1つに選別する工程(選別)はその工場の中で最も熟練した人が担当しています。

その人の選別がその会社の選別基準となり世に出ていくわけですから責任も重大です。

同じグレード同じサイズの缶を開けた時に違うのがまぎれ込んでいるのを「選別が悪い」と言います。
責任感のある頭の中にきちっと基準の入っている方が担当されていて、信用に継っています。


卸売りの時はちょっと違います。


ここまでこんなに細かい事を書いてきているのに販売する時に違うグレードサイズを一緒に販売することがあります
細分すればするほど、1グレード1サイズの缶数は減り、お客様の必要数に足らないことがよくあります。
ですのでやむなく、お客様の必要量に足るように 3つのグレード、2つのサイズを一緒に混ぜて製造販売したりしています。 
営業担当者からは
「毎年足らないので一緒に販売するので初めから分けずに一緒に作れば簡単ではないか」
と言われますが、細かく選別できる事がその会社の値打ちと考えているので選別を雑破にする気はありません。
もしかしたら時代に逆行しているのかもしれませんが、私にはゆずれないところです!
それに生筍の目ききも同様です。

目ききができてこそ一人前。


目ききができる人をどれだけ育てるかが、企業の役割、矜持だと信じ、
『がんこおやじ』 でいようと考えています
こんなに細かく分けられているのにはそれなりの理由がある!!
その理由を大切にしていきたい と考えています。

長くなりましたが、今日はこんなもんで。。。


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定休日 : お正月3ヶ日のみ

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