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植毛作業と5種類の工業用ブラシをご紹介

「工業用ブラシとは?」と思われている方がほとんどだと思います。そこで今回は工業用ブラシのイメージが出来るようにブラシの種類と植毛作業をご紹介します。

工業用ブラシは5種類

ブラシは、真っすぐなもの・ロール状なもの・ブラシが内側に向いてるもの・ブラシが内側に向いて円になっているもの・部分的にカーブがあるもの。この5つに分類できます。
*後ほど、それぞれ写真付きでご紹介します。

5種類あるブラシですが、すべては植毛作業から始まります。

植毛(ブラシの毛を植える作業)

植毛は工業用ブラシの基礎となります。植毛したブラシを「どのような形状にするか?」でブラシの種類が決まります。

左からベース部分、芯線、毛材

ブラシは金属のベース部分と芯線、毛材の3つを組み合わせて製作しています。
構成要素はシンプルですが、それぞれ種類があり、特に毛材は材質や線径などがあるため組み合わせパターンは1000種類を超えます。

ごく一部ですが、毛材はこのように分類しています。

実際の作業を少しご紹介しますと、金属のベース部分と芯線の間に毛材を挟み込んで植毛していきます。

一番下のベース部分に毛材をのせて、芯線で押さえます

毛量が均一になるように、親指と人差し指、中指をメインにして植毛していきます。

植毛する長さ(100㎜~100m)によって植毛時間は3分~1時間半以上と変化しますし、植毛する難易度も組み合わせによって、簡単なものから難しいものまで様々です。

3m以上の長さ以外はすべて真っすぐに伸ばして後工程へ回します。(植毛後は歪んでいるため)

左:歪みアリ 右:歪みナシ

ブラシ製作では最初の工程となるため、仕事のペースメーカーでもあります。

それでは5つのブラシをそれぞれ見ていきましょう!

ロールブラシ

同じブラシを角度を変えて撮影しています。

バネのようにコイル状になっているブラシです。
ロールブラシと呼んでいます。
ブラシ本体を回転させて、掃除したいところに押し付けることで対象物をキレイにします。

もっと詳しく知りたい方はこちらをどうぞ


直線ブラシ

長さは色々ありますが、真っすぐなものを直線ブラシと呼んでいます。
ブラシ単体では、掃除をしたり、磨いたりすることもできますが、実は塞ぐことで、内容物を守る役目をすることが多かったりします。

もっと詳しく知りたい方はこちらをどうぞ


内巻きブラシ

同じブラシを角度を変えて撮影しています。

ブラシが内側に向いて円になっているもの(毛の向きがロールブラシと正反対になります)
内巻きブラシと呼んでいます。
ブラシ内部に線状や棒状のものを通して使用します。
主に導線や鉄線など、円形で細長くたわむために掃除しにくいモノを簡単・キレイに掃除できます。
内巻きブラシを回転させることで、ボルトの溝もキレイに掃除できます。

もっと詳しく知りたい方はこちらをどうぞ

カップブラシ

ブラシが真下に向いて円になっているもの
カップブラシと呼んでいます。
ロールと同じく、ブラシ本体を回転させて対象物を磨くことに使用されることが多いです
またモノを削ったりする際に、削りカスが飛び散らないようにする役目を果たすこともあります。

もっと詳しく知りたい方はこちらをどうぞ

R付ブラシ

色々な角度がついたブラシがあります。

カーブしているもの(カーブには色々な形状があります。)
R付ブラシと呼んでいます。
機械装置や、設置したい場所によって必要なカーブが変わるため、ニーズに合わせた形状に加工します。
直線では防げない所をカーブによって塞ぐことで、内容物を守る役目を果たします。

R付ブラシに関しては、専用のページは作っておらず、直線・カップ内巻きブラシと混ざっています(汗)