炎の蜃気楼と思い出

私が炎の蜃気楼と出会ったのは、中学生だった。
友人から勧められたのがきっかけ。

1巻。なかなか斬新なストーリーに引き込まれたのを覚えている。ライトな感じで軽く読め、面白いと思った。

が。
そこから巻数を重ねるにつれ、すんごい愛憎劇が始まり苦しくなるほど。でもまたそれが良くって、友人と一緒にミラージュ話で盛り上がるのが楽しかった。

『大人になったら一緒に聖地巡礼(まだそんな言葉なかったけど)しようねっ!!』

そんな約束もした。

時は経ち…高校卒業する頃に、本編最終巻40巻が発売された。その頃は、友人も私も次の進路に向けて何かと忙しくしていたが、最終巻発売に湧いたのを覚えている。

その後、大学生や社会人となり、友人とは疎遠になり連絡も取らなくなり、今では連絡先も知らない。
同時に、炎の蜃気楼という作品は、わたしのなかで思い出となっていった。番外編やアニメ化していたのも知ってはいたが、「懐かしいな…」と思う程度。

しかし………
炎の蜃気楼と出会って20数年後。
私はまた1巻を手とっていた。

きっかけは四国へ旅行へ行ったこと。
旅行前に、夫と行きたい観光地を考えてて、オススメ観光地のサイトを見ていると『足摺岬』が目に止まった。

あぁ、そういえば昔読んだ小説に足摺岬が出てきたっけ。確か、四国各地が舞台になってたような…。そうだそうだ。炎の蜃気楼だ!!
読んでた時、行ってみたい!って思ったんだ!

そこから、芋蔓式にファンサイト様等であらすじをざっとくりとだが復習して、懐かしい気持ちが甦ってきた。

そして四国旅行へ。
偶然にも夫が行きたい場所が重なり、半分はミラツア状態になった。

祖谷、高知市内、桂浜、足摺岬、宇和島城…

全部聞いたことある地名。
どんなシーンだったかは思い出せないのに、名シーンがあった!という記憶と登場人物の名前は記憶の片隅にあって、そうそう!と次々に思い出してくる。

帰ってきて、各地で撮った写真を眺めながら。

やっぱり読みたい!!!
もう一度、景虎様や高耶さん、直江に会いたい!!
という、気持ちが沸々と湧き上がってきた。

一緒に盛り上がる友人はいないけれど、Xでワード検索かければ、今もミラツアしてる方々もいらっしゃる!
時間がかかっても、1から読んで番外編まで全部読んで、景虎様と直江の愛憎劇をもう一度楽しもうじゃないか。

きっと10代では見えなかった、わからなかった視点もあるだろう。
大人になった今、炎の蜃気楼を読んで、自分は何を思うのだろう。

さぁ。
炎の蜃気楼の世界へいこう。
私はミラジェンヌよっ!!!!笑

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