Wi-Fi接続奮闘②

前回のNoteの続きです。


禁断症状的眠りから覚めた私は、一生懸命頑張ったが繋がらなかったことを夫に伝えた。(一生懸命頑張ったと言うところが重要)
もうお察しかとは思いますが、夫も機械に強い方ではないので、2人とも原因が全然分からず
なんでだろう・・・なんでだろう・・・と頭を抱え込んだ。
このときにテツアンドトモを頭に浮かべる余裕すらないくらい疲れていた。
夫はモデム会社の担当の方に電話をかけた。
プロバイダーからのメールの内容や、配線状況を電話越しに確認していた。
モデム会社の担当の方も原因が分からなかったようで、なんでだろう・・・と困り果てた様子だった。
1つ考えられる原因があるとすれば、プロバイダー側の回線工事が上手くいっていない可能性があるとのこと。
だとしたら・・・今日1日の頑張りは全て石に灸だったということになる。
あの大手プロバイダーがそんなミスをするかな?こんなことって、普通ある?
そんな疑問を抱きながらも、目の前にはWi-Fiの繋がらないモデムとルーターがしょんぼりと佇んでいる。
私たちは絶望した。
「今日は疲れたから、もうWi-Fiのことは諦めよう。明日にしよう!」
と切り出した夫にすんなり同意して、その日は夜ご飯を食べてすぐに寝た。

翌朝、夫が電話をしながらモデムとルーターを壁から外していた。
どうやら電話の相手はプロバイダーの方だった。
もしかすると、モデムとルーターを接続している差し込み口が違うかもしれないと言われたらしい。
「はい、はい、リビングに差し込み口は2ヶ所ありますね。」
夫がリビングにある差し込み口の数を伝えている。
「え?クローゼットの中?ちょっと待ってくださいね。」
夫は電話を耳に当てながらガタガタと片手で椅子を動かし、リビングのクローゼットの前に置くと、椅子に登って1番上の棚を確認し始めた。
「あっ!!あります!!ありました!!」
クローゼットの1番上の棚の奥に、差し込み口を見つけたようだ。
プロバイダーの方いわく、おそらくそこが正しい差し込み口とのこと。
夫がモデムとルーターを接続すると、
「!!!!光りました!!!!!」
今まで点灯していなかったモデムのランプが点灯した。
「ありがとうございます!ありがとうございます!!!」
夫は歓喜の声を上げた。
それを見上げる私の、引き上がる口角。やっと繋がる・・・!
電話の向こうから、「良かったです。安心しました。」という、プロバイダーの方の優しい声が聞こえた。
クローゼットの中(しかも1番上の奥)に本物の差し込み口があったなんて、きっと電話をかけなかったら次に引っ越しするまで気付けなかったと思う。
夫に「なんでクローゼットの中って分かったの?」と聞くと、
プロバイダーの方に「その他に差し込み口はないでしょうか?例えば・・・クローゼットの中などに。」と聞かれたらしい。
遠隔で間取りが見える超能力者なのではないかと思った。
こういった場合に、その能力を使って私たちのようなお客さんのサポートをしているのだとすれば、早く世界仰天ニュースに見つかってほしいなと思う。

これで一件落着!
ここからは再びやってきた私の出番”設定”の時間だ。
興奮で息が上がりそうになりながらSSIDとパスワードを打ち込み、次の画面へ進むボタンを押した。
やっと、やっとWi-Fiが繋がるんだね・・・!!!

すると、そこへ表示されたのは、『インターネットに接続されていません』の表示だった。


つづく





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