11月21日(日)

ここ最近、暇だ。
ずっと1人で店番をしていると、とにかく寂しくなってくる。
新しいホットサンドメーカーが届いたので、そちらでホットサンドを試作した。
食べきれなかったので半分はラップに包んで保管することに。
そうだ、これでお客さんを誘き寄せよう!と考えた私は
『これあげるから誰かお店来て(^ー^)』
という文章を添えて、ホットサンドの写真をストーリーに載せた。
1・2時間、5時間と経ってもお客さんは来なかった。
(ちなみに、お店のアカウントではなく私個人のアカウントでのストーリーなので、友だちしか見ていない)
しょうがないのでラップに包んだホットサンドを全部口に押し詰めた。
しばらくして中国人女性のお客さんが来店した。
やっとお客さんが来てくれたので、とても嬉しかったしホッとした。
彼女は流暢な日本語でホットカフェラテを頼み、テーブル席でPC作業に集中していた。
しばらく女性と私だけの静かな空間が続いたあと、息抜きをしたいのか店内の服たちを物色し始めた。
すると女性が訪ねてきた。
「ここの服は、全てコチャクですか?」
ん・・・?コチャク?
一部聞き取りづらかった箇所があったが、
何も問題無いですよという意思を込めて、多少無理矢理ではあったと思うが勘で返答した。
「あっハイ!!あちらのラックはうちのオリジナルで〜〜、こちらのラックは全部古着ですね〜!!」
勢いが良ければだいたいの会話は多分上手くいくのだ。
すると、女性の顔がたちまち赤くなった。
「あっっ、フルギ!フルギって読むんですね!!」
”コチャク”の正体が分かった。
”古着”を音読みしていたのだ。
不覚にも”萌え”てしまった私がいた。
”萌え”とは死語だろうとなんだろうと、そんな野暮なことは思わないでほしい。
あの時の私のときめきは”萌え”という言葉意外の表現は無い。
「すみません!!日本語下手で・・・!!すみません!!」
女性は顔を赤らめ、照れ笑いで謝罪を繰り返した。
謝ることでは全くない。むしろお礼を言いたいぐらいの気持ちだ。
「いやいや、全然大丈夫ですよ!そっかそっか、、そっか!逆に頭良いですね!!!」
女性にプレッシャーを与えたくなかった私は、また微妙な返しを生んでしまった。
勢いだけでは会話は上手くいかないのだ。


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