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クランチ文体でバイオハザードre4 その3

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chapter1-4  湖へ


 広場の中央で立ち尽くすレオンにハニガンから通信が入る。

《こちらHQ、湖へのルートが分かったわ。大きな風車の先よ、村の奥へ向かってくれる》

「了解。これから向かう」

《気を付けてね、コンドル1》

 通信終了後、ふぅと一息ついてから誘導に従い風車を目指すことに──北側の通路を進み大きな鉄扉を開く。村の入口もそうだが、こんな大層な扉で閉じる理由はなんだ──侵入の防止、もしくは脱走の防止か﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅。進みながら情報を整理する。

 村人は明らかに自分を殺そうとしていた。警官を二人も殺しているのは目的達成が近いからか──もう一つの可能性、警官がどういう存在か理解せず殺害した﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅

 あの状態から見逃されたのも引っ掛かる──契機は鐘の音=何よりも優先される命令系統の存在。現状での結論──絶対的な指令者に従い侵入者の排除に努める。大統領の娘の誘拐との関係──襲ってくるのは奪還の阻止の為だろうか。化け物の存在、最初の老人そして大男──他にもまだ居るのだろうか。

 進むうちに農場に着く──牛舎の先に風車が見える。広場での騒ぎを知らないのか数人の村人が作業していた。難なくやり過ごし風車へ到着するレオン。風車の一階部分は通り抜けが出来る関所の様になっており、その先には崖に架かる大きな吊り橋──対岸には大きな家。

 橋を渡り家を横目に道なりに進み続ける──狭いトンネルが現れた。湿った薄暗いトンネルを抜けると目の前に漁師小屋──腐った魚の臭いが鼻を衝く。誰も居ないことを確認し小屋へ。外を確認──湖と桟橋、そして凶器を持ち巡回する村人達が見えた。その奥には木々に隠れて建物が僅かにちらり。位置的に化け物じみた老人の家で見た地図の赤マルがあった辺り。

 あそこにターゲットが居る可能性が高い。周囲の安全確保が必要だな──ナイフを構える。警官の殺害/要人の誘拐/救出の妨害──村ぐるみのテロリスト集団と判断=殺傷での制圧も仕方なし。

chapter end 謎の男

 行動開始──音もなく小屋から滑りだし村人の背後に。左手で村人の口を覆い顎を持ち上げ無防備な首にナイフを突き立てた──次の標的へ。動きながら巧妙に草むらに隠されたトラばさみを発見──脱走防止の罠だろうか。

 二人目の村人発見──正面から走り寄り相手の反応より速く首を一閃=両手で首を抑えごぼごぼと自分の血で村人が溺れる。どこかで声が上がった──もう死体を発見されたか。銃を抜く──ナイフは左手に。

 ズガンッと近くで何かが爆発して土煙が上がる。土煙の向こうでチリチリと火花が飛んでいくのが見えた。再びズガンッ──最初に入った漁師小屋で炸裂/様々な道具が飛び散る。漁師小屋からは死角だった足場に立つ老婆──手には筒状のモノ=ダイナマイト。導火線に火を付けて侵入者が隠れていそうな場所に投げる/炸裂/投げる/炸裂。

 ここを更地にするつもりか──飽きれるレオン。老婆がさらにもう一本取り出し点火。直後、レオンが老婆の手に照準を合わせる/引き金を引く。老婆の手の中でダイナマイトが炸裂──老婆が消え赤い霧が出来た。

 数分後、周囲に残る村人を排除し安全を確保したレオンは湖畔沿いの建物を見上げていた。記憶の写真と一致──扉には外鍵=南京錠。数回ほど扉を蹴り付け、扉本体を破壊──室内へ。机の上には何かの科学実験道具が並ぶ。外見と部屋の広さが一致しない──加えて壁の奥からなにかを叩く音。

「これは」──棚から伸びる引き摺った跡を発見。跡に沿って棚を動かすと通路が現れるた=静かに奥へ。通路の突き当たりに座り込んで床板を叩く人物が一人。レオンの気配を察してか立ち上がるが、その頃には背後を取られており敢えなく沈黙。

 レオンが床に視線を落とすと板を打ち付けて閉じられた床扉。さっきの奴は中のモノを出すために壊そうとしたのか──レオンの疑問。中を見れば分かるだろうと板を何度か踏みつけ破壊──床扉を持ち上げ暗闇へ降りる。

 ライトで辺りを照らせばモゾモゾ動く麻袋。ターゲット発見か──ゆっくりと近寄りライトを首と肩で挟み固定。空いた両手で麻袋を縛る紐をほどく──袋をめくる。

 ライトに照らされた顔──ウェーブ掛かった黒髪ロン毛/無精髭/口にガムテープ=誰だコイツ。思わず強めにガムテープを剥いでしまう。

「ゆっくりはがせよ」

 開口一番、謎の男が睨みながら言う──俺を乱暴に扱って良いのかと含みを持たせて。特に悪びれる風もなくレオンが返す。

「色々と……話がありそうだな」

「察しがいいな。じゃあ、セニョールたばこあるか?」──そいつが情報料だ、と。

 ガムならと代案ち提示するが不満げ。ひとまず縄をほどいてやることに。

「クソ!あいつだ!」─いきなり謎の男が叫ぶ。

 素早くライトを左手に/ハンドガンを右手に構え振り向く。オリーブ色のトレンチコートが照らし出される──胸の辺りで揺れる紋章入りのブローチがライトを反射=かなりの身長。ライト少し上に上げ顔を照らす──頭には同色のボーラーハット。レオンの警告。

「おい、そこで止ま……」

 言い終わる前に両手に衝撃。ライトと銃が横に吹っ飛ぶ=コート野郎の裏拳。間髪入れずに胸ぐらを掴まれる/ぶん投げられる──数メートル先の壁へ=まるで子供に投げられた人形のよう。

壁に叩きつけられる/肺から空気が絞り出される──痛みと視界が遠ざかる。


そして────レオンは気を失った。


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