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アゼルバイジャンのバクーに一体何があるのか? と行ってみたら多彩で驚いた
みなさん、アゼルバイジャンと聞いて何を連想しますか?
コーカサスにあるカスピ海沿いの国。隣がアルメニアとジョージア、ロシア、イラン。国民の大半がイスラム教徒のトルコ系民族。
私は正直「火の国?」みたいな雑なイメージでした。
そんなアゼルバイジャンのバクーに、マレーシア人の友人に誘われて行ってきました。
最初は「5日も何するんだ」と思っていたのです。
が、全然日数が足りず、とんでもなく面白い国でした。
コーカサス×中東×シンガポール×ソ連×ヨーロッパ×アジア
みたいな?
毎日、違う国に来たんか? という風景が広がる、そんな不思議な国でした。紀元前からの長い歴史を持つ、多様で複雑な国なのです。
砂漠→近代的なビル群と急ピッチで進む開発
まずはバクー空港。旧式で、最初は「共産圏かな」と思ったほどシンプルでそっけない。
空港を一歩出てバスに乗ると、しばらくは長く荒地というか草地のようなところに家が点在していて、むしろ中東のようです。
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首都バクーはちょうどカスピ海に突き出たような場所にあります。隣がアルメニアとジョージア、ロシア、そしてイラン。カスピ海を挟んでカザフスタンがあります。
アルメニアで散々見たような、木が生えていないような砂地を進みます。
ところがバクー市街に入るとそのイメージは一転。
ここからは市バスに乗り換えました。
シンガポールかな?と思うような近代的な建物と、整備されたアパート、ビルが延々と立ち並ぶ大都会です。コーカサスの3国の首都(トビリシとエレバン)の中では一番大きいのではないかな?
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バスを降りると、いきなり「ハロー!」と声をかけられたり、「ようこそ」とかその辺のご婦人が声をかけてくれたり。
特に海岸沿いの大通りは綺麗に整備され、そのうちドバイやドーハのようになるんでは。
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面白いのはジョージアでよくある旧ソ連時代の古い建築がほとんど見られないこと。
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聞くと、現在、11月にある国際イベント29th United Nations Climate Change Conference (COP29) iのため、街を急ピッチで改築中。確かに、至る所で工事が行われており、ソ連時代の建物もほぼリニューアルされ、外装が綺麗です。
あちこちに警察がおり、治安がとてもいいそうです。
ガイドさんによれば「オイルマネー」とのこと。石油と天然ガスに恵まれた運の良い国なんですね。
そんなわけで、最初は有名な不思議なビル群を見て回ってたのです。「ドバイ=ドバイみたいな感じ」でした。この頃までは。
旧市街に入ると雰囲気が一変した
が、旧市街に入るとその風景は一転。「あれ、ドイツに戻ってきたんだっけ」と思うような、ヨーロッパ風の街になります。
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旧市街の中心地は塀で囲まれていて、中心地にモスクやハマムがありました。
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とにかく人が人懐っこくフレンドリーです。民族もトルコ系で言葉はトルコ語に非常に近いそう。世俗主義で、女性もヒジャブの着用が少ない。ただし、アルメニアとは複雑な歴史があり、戦時体制です。
郊外に行くとまた風景が一変
今回はほぼ全日、現地のツアーに参加して、ガイドさんにいろいろ教えてもらうことにしました。
近郊にいくと、また全然違った風景が見られます。
最も有名なのはおそらく「火の寺院」。
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本当に火が燃えています。
世界で最も古いとも言われるゾロアスター教の寺院ですが、中に入るとヒンズー教の神様(ガネーシャなど)もいます。中は博物館のようになっていました。
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たまたま、ツアーの仲間にゾロアズター教の信徒の方が二人いて聞いたところ、ゾロアスター教とヒンズー教は一部まじっており、教義も似ているんだそうです。
ソ連風の車に乗って道無き道をいった先にある「泥の火山」
舗装されてない砂漠の道路を爆走した先にあるのが、「泥の火山」。
天然ガスが噴き出しているところが実際に見られるのです。
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そして面白いのは、ここに行く時にバスから乗り換えた、ラーダ(LADA)という車。
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ソビエト時代に設計された車らしいのですが、その後も生産が続き、シンプルなメカニズムと頑丈さで知られてるらしい。その信頼性ゆえか、「泥の山」へ行く車を見ていると、全てがLADAでした!!
いやびっくり。
ヤナルタグという場所では、地表から出るメタンガスが2000年も燃え続けています。
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バクー近郊のゴブスタン国立公園(バクー近郊)の洞窟には、紀元前1万年前くらいからの石器や壁画がありまして、狩猟や舞踊をテーマにした絵を実際に野外で見ることができます(この壁画群は、近所の刑務所の受刑者たちによって発見されたのだそうです)。
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見るものがありすぎて時間が足りず、絶対に見ろ! と何度も言われた「ヘイダル・アリエフ・センター」を見る時間がなかった……。
バクーへ行かれる方、時間はたっぷり取ることをお勧めします。
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