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AIは教育をどう変えるのか。国際バカロレアがChatGPTによる学生の答案作成を許可

ChatGPTなど、人工知能をどう教育現場で活用・禁止するかが問題となっていますが、国際バカロレアが早速、チャットボットの使用を「未来の教育」の一部として、認める方向に動きました。

英国の新聞「ザ・ガーディアン」の記事を引用します(元ネタは『The Times』の記事です)。

タイトルが「国際バカロレア(IB)がChatGPTの利用を学生に許可」。

ざっと抄訳しますと、IBは学生がChatGPTを「引用」の形で使うことを許可したようです。

IB のテストの責任者である Matt Glanville 氏は Times に、回答はエッセイの他のソースと同様に扱われなければならないと語ったようです。

「ChatGPT を使用することとオリジナル作品を提供することの明確な境界線は、他の人やインターネットから得たアイデアを使用することとまったく同じです。別のソースからの引用や資料と同様に、テキストの本文にクレジットを記載し、参考文献で適切に参照する必要があります」
However, Glanville told the Times, the responses must be treated as any other source in essays.“The clear line between using ChatGPT and providing original work is exactly the same as using ideas taken from other people or the internet. As with any quote or material adapted from another source, it must be credited in the body of the text and appropriately referenced in the bibliography,” he said.

https://www.theguardian.com/technology/2023/feb/27/chatgpt-allowed-international-baccalaureate-essays-chatbot

IBのエッセイ評価にはいかに引用を使ってオリジナルのアイデアにたどり着けるか、が入るので、おそらくこれが成立するのでしょう。
IB は、英国の 120 以上の学校で毎年何千人もの子供たちが受講しています。

ChatGPTは生徒の「日常生活の一部となる」

Chat GPTにエッセイを書かせる試みはあちこちで話題になっています。

例えばこの記事。Chat GPTを使ったエッセイを見分けるソフトウエアを大学が用意。こうやって「AIを使わないよう」注意するところもあるようです。

しかし、IBのマット氏はChatGPTを「特別な機会だ」として受け入れるべきだと言っています。

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