「ネイティブは使わない」「ビジネスでは失礼」炎上商法に引っかからないために
こんにちは。
ほんとのネイティブは「fine thank you」とは言わないーーとか、「my name is」とは言わないとか、ネットで正解を巡って議論してるのを見かけます。
マジであれはどうでもいいと思います。なんでかというと、ほとんどのことには「正解がない」ことの方が多いからです。本noteを読んでる人にはもはや耳タコだと思いますが……。
もちろん、中にはほとんどの人が使わない「ヘンテコ英語」もあると思うのですが、上記の議論を見ていると、ネイティブが言う「使わない」は「(自分達の国では)使わない」」ケースであることが多いようです。
全ての国、地方を見て回って「正解」を決めるのは相当大変だからです。
日本語も同様です。
辞典編集者は言葉の正しさをどうみるのか
「了解しました」をビジネスの場で目上の人に使ってはいけない、という議論がありました。
でもそうはいっても「正解」はあるでしょ、と思われるかもしれません。はい、確かに、「最低限の共通ルール」はあると思います。ググってみて、使用例が極端に少なければ疑ってもいいとは思います。
私は日本語の雑誌を作る現場に15年ほどいましたが、言葉は本当に難しい。なんでかと言うと、地方によっても、会社によっても、「正解」が異なることがあるからです。
校閲部の人々は、言葉の「正しさ」の難しさをよく分かっているので、何冊もの辞書を調べ、「この辞書ではAですが、別の辞書ではBです」みたいに教えてくれます。
では肝心の辞典編集者はどうみているのか。ちょっと古い記事ですが、国語辞典編纂者の飯間浩明氏は、「日本語を使う人々の大部分が持っている共通ルール」があるといつつ、こう言います。
つまりほとんどの議論は無駄だと言うわけです。
なぜ「正しさ」にこだわる人がこんなにも多いのか
ではなぜ私たちは無駄な議論をしたがるのか。
私は理由が二つあると思います。
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