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「ネイティブは使わない」「ビジネスでは失礼」炎上商法に引っかからないために

こんにちは。

ほんとのネイティブは「fine thank you」とは言わないーーとか、「my name is」とは言わないとか、ネットで正解を巡って議論してるのを見かけます。

マジであれはどうでもいいと思います。なんでかというと、ほとんどのことには「正解がない」ことの方が多いからです。本noteを読んでる人にはもはや耳タコだと思いますが……。

英語ネイティブと言えば、アメリカ・イギリス・オーストラリアの3ヵ国をつい思い浮かべますが、3ヵ国の間でも英語の用法が異なることが多いし、英語が公用語の国の人を英語ネイティブとすると60カ国近くの英語も含まれることになります。ネイティブが使っていも他の英語国民も使っているとは限りません。

もちろん、中にはほとんどの人が使わない「ヘンテコ英語」もあると思うのですが、上記の議論を見ていると、ネイティブが言う「使わない」は「(自分達の国では)使わない」」ケースであることが多いようです。

全ての国、地方を見て回って「正解」を決めるのは相当大変だからです。
日本語も同様です。

辞典編集者は言葉の正しさをどうみるのか

「了解しました」をビジネスの場で目上の人に使ってはいけない、という議論がありました。

でもそうはいっても「正解」はあるでしょ、と思われるかもしれません。はい、確かに、「最低限の共通ルール」はあると思います。ググってみて、使用例が極端に少なければ疑ってもいいとは思います。

私は日本語の雑誌を作る現場に15年ほどいましたが、言葉は本当に難しい。なんでかと言うと、地方によっても、会社によっても、「正解」が異なることがあるからです。

校閲部の人々は、言葉の「正しさ」の難しさをよく分かっているので、何冊もの辞書を調べ、「この辞書ではAですが、別の辞書ではBです」みたいに教えてくれます。

では肝心の辞典編集者はどうみているのか。ちょっと古い記事ですが、国語辞典編纂者の飯間浩明氏は、「日本語を使う人々の大部分が持っている共通ルール」があるといつつ、こう言います。

「ただ、ネットなどでよく話題になる言葉の正誤というのは、『を読む本』のように言葉の伝達に支障をきたすものではなく、『両方言うよね』というようなものが大半なのです。両方の言い方を知っておき、場面によって使い分ければいい。そんな言葉ばかりが議論になっている印象です」
 飯間氏が指摘するのは、例えば、冒頭の「了解しました」と「承知しました」の論争などである。

つまりほとんどの議論は無駄だと言うわけです。

なぜ「正しさ」にこだわる人がこんなにも多いのか

ではなぜ私たちは無駄な議論をしたがるのか。
私は理由が二つあると思います。

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