「誰かに雇われないと生きていけない」という考えを変換する時期かも
よく「新しい教育」について話していると「そんなんで会社でやっていけますか?」「就職できるんでしょうか」と聞かれます。
この気持ち、すごくよくわかります。
「就職しないといけない」「どこかに雇われないとやっていけない」マインドとでも言いましょうか。
このマインドはある意味正解で、ある意味不正解、今日はそんなお話です。
学校教育は大企業への準備でもある
確かに、学校教育に合致していないと、特に日本の古い会社ではしんどいと思います。
実は長いこと私もずっと「誰かに雇われないと死ぬ」と思っていたのです。
しかし、久々に山崎豊子さんの「沈まぬ太陽」を読み返した時、「あれ」と思ったのです。
これは、実話をもとにしたストーリーで、大企業の労働組合で活躍してきた主人公が、会社とのいざこざからアフリカの僻地に「左遷」させられる話です。
90年代に読んだ当時、私も会社員だったので、ものすごく主人公の気持ちがわかったのです。
ところが、今の感想は、「会社がいやならさっさと辞めればいいのに、なんで会社にしがみついてるんだろう」でした。
気づいたら、マレーシア人の友人たちと同じこと言っています。
「なぜ自分でビジネスやらないの?」と。
いつの間にか、大企業の社員であることに固執する主人公の心情がまったく、これっぽっちも理解できないことに気づいたのです。
これが時代の変化でしょうか?
私がこの生き方について学んだのは1990年代に千葉敦子さんの「ニューヨークの24時間」(文春文庫)を読んでからでした。彼女は、当時のアメリカのフリーランサーたちの生き方、週に数日だけ働く人、午前中だけ働くライフスタイルについて紹介していました。
そして今、周りを見渡してみると、「会社員でない謎な人」が日本でも増殖しています。私自身そうですし、友人たちの多くも会社員ではなくなりました。夫も妹もとっくに会社を辞めました。Voicyの配信者をみていても、「会社員」はほぼいません(いても大体会社を辞めたいと思っているように見えます)。
そして気づいたら、私自身も「午前中だけ働く人」になっていました。
2014年の時点で既にフォーチュン上位500社の企業に勤めるアメリカ人は、10人にひとりもいなかった
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